テイクアウトやデリバリーだけじゃない、レストランが始めた新しいサービス【新型コロナウイルスの影響】

公開日 : 2020年04月14日
最終更新 :
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前回の記事から2週間ちょっと経ちました。

現在のラスベガス(ネバダ州)は、カジノやレストランなどの閉鎖と市民の自宅待機令の期限が延長されて、4月30日までとなっています。

先週8日からは、ソーシャル・ディスタンシング(周りの人から少なくとも6フィート/約1.8mの距離をおくこと)をさらに徹底させるために、ゴルフコース、バスケットボールコートやテニスコートをはじめとした、スポーツ施設なども閉鎖されました。

ほとんどのお店が閉まっている今、外出できる数少ない機会のひとつがス―パーマーケット。

少し前から店内のセルフサービスのフードステーション、サラダ・スープバー、また自分で袋詰めする量り売りのナッツなどの販売がストップしていますが、最近は空っぽになっていたサラダバーやスープバーのカウンターに、パック詰めされたサラダや、スープが並ぶようになりました。

Sprouts Farmers Market

レストランはダイニングルームでの食事は一切できなくなっているものの、デリバリーやテイクアウトで引き続き営業を続ける店も少なくありません。

私もお気に入りのレストランを少しでも応援できればと思い、デリバリーやテイクアウトをオーダーすることがあります。

Paina Cafe Las Vegas

テイクアウトやデリバリーだけでなく、グローサリーをそろえるレストランも4月に入るとデリバリーやテイクアウトだけでなく、さらなるサービスとして、グローサリー(食料雑貨)を販売するレストランが現れました。

これはお店を閉めている間、行き場のない在庫となる食材などをお客さんに放出しちゃうよ、というもの。レストランで使っている肉や牛乳・卵・野菜などの食品のほか、トイレットペーパーやペーパータオルなどの日用品が買えるお店もあります。

こういったお店では、かかえている在庫だけでなく、日ごろ仕入れているサプライチェーンを通して品物を揃えているところもあるので、スーパーマーケットになかった食料品がみつかることも。

実際には、デリバリーやテイクアウトだけで1ヵ月以上お店を持ちこたえさせるのは現実的に難しく、グローサリーの販売で少しでも売り上げをふやそうとトライしている状況なのだと思いますが。

私たち消費者からすれば、おなじみの料理をテイクアウトするついでに、必要な食料品や日用品を買えるという便利なシステムなので、結果として地元コミュニティをサポートしてくれている形にもなっています。

トイレットペーパーも入った、「Lazy Dog」のミールセットたとえば、カリフォルニア州を中心に人気のブリューパブ「Lazy Dog」。テイクアウトの料理メニューやビールのほかに、必要な食料品などをまとめたパッケージを用意しています(ラスベガスにもお店が2ヵ所あります)。

「ホームエッセンシャルズ」というパッケージ($40、約4300円)には、チキン3パウンド(約1.3kg)、卵15個、牛乳1ガロンボトル(約3.8L)、玉ねぎ・ポテト・ニンジン各2パウンド(約900g)に加えて、トイレットペーパーが3ロール含まれています!

こちらではまだまだトイレットペーパーの購入が難しいので、これはうれしいかも。

そのほか、ピザ生地とソースやトッピングがセットになった「ピザキット」($35、約3800円)、パンケーキミックス(粉)、トッピング用のフルーツ、ベーコンや卵をそろえた「ブランチキット」($45、約4800円)なんていうセットも。

調理に必要なアイテムが揃っているので、あとは自分の好きなように作るだけっていうのは、時間がたっぷりあるこんなときならではのセットじゃないかと思います。

オーガニックのグラノーラが話題の「Rooster Boy Cafe」ラスベガスから20分ほど北西に位置する高級住宅地にある、「Rooster Boy Cafe」。地元の人たちに愛される朝食とランチのお店ですが、こちらでも料理のほかに、牛乳やグラノーラ(独自にミックスされたオーガニックのグラノーラは、このお店の看板アイテム)、ペストリー、野菜、そしてトイレットペーパーなどをテイクアウトすることができます。

ベーカリーカフェ「Panera Bread」ではパンやベーグルも全米で展開している「Panera Bread」は、サンドイッチやスープが中心のベーカリーカフェ。普段からイートインだけでなく、テイクアウトやデリバリーに力を入れていますが、今はサンドイッチに使われているパンやベーグルのほか、トマトやアボガド、リンゴ、牛乳などの食材をオーダーできるようになっています。

お気に入りの料理と一緒にほしいものもさくっと買える3月中旬以降に比べると、スーパーマーケットの品薄状態は少し解消されつつあるように感じますが、食料品や日用品などではまだ空っぽの棚もあるのが現状。なにより、今スーパーマーケットに買い物に行くというのは、ちょっとストレスフルな作業じゃないでしょうか。

まずお店に入るまでに長い列に並び、入店したらすぐにショッピングカートの持ち手周辺を除菌シートでしっかり拭く。人とすれ違うのも気になるし、レジのベルトコンベアがスタッフによって1回ごとに消毒されるので、会計も予想以上に時間がかかるし。

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たかが買い物とはいえ、普段の何倍ものパワーを使っている気がします。

一方レストランのグローサリー販売は、体力と気力が必要なスーパーに行かずとも、お気に入りの料理のテイクアウトと一緒に必要なものがさくっと買えるという便利さ。もちろんお店をサポートすることにもなるし、密かに人気があるのもうなずけますね。

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筆者

アメリカ・ネバダ州特派員

石川 葉子

ラスベガスに来て20年ちょっと。ローカルツアーオペレーター出身のフリーランスライターです。

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