吉野大夫が見た紅葉景色。「鷹峯・常照寺」。

公開日 : 2016年11月23日
最終更新 :
筆者 : Akio

京都の紅葉は、ここの所の雨降りで、散り紅葉の所も

幾つか出て来ました。

でもまだ見頃の所も多くあります。

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鷹ヶ峰の常照寺さん。

朱色美しい山門が迎えてくれました。

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朱色美しい山門は、天下の名妓・二代目吉野太夫が巨財を

投じて寄進したもの。二代目吉野太夫、23歳の時の寄贈でした。

吉野太夫こと松田徳子は京都に生まれ、14歳で二代目吉野太夫の名跡を継ぎ、

天下の名妓と賞賛される様になります。

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全盛期の吉野太夫は井原西鶴が、「好色一代男」に記される程に、

その美しさと知性は群を抜いていたそうです。

その後、26歳の時に豪商・灰屋紹益に身受けされ結婚。

しかし、38歳という若さでこの世を去り、遺言によって

ここ常照寺本堂裏の墓地に葬られました。

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悲しみに明け暮れた灰屋紹益は、その悲しみを詠んでいます。

「都をば 花なき里になしにけり 吉野を死出の山に移して」

        (寺院入口の参道に掲げられています。)

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境内に広がる紅葉の世界。

美しく紅葉する条件とは・・・・・・

○最低気温5℃以下であること

○十分な日照があり昼夜の気温差が大きいこと

○適度の水分、適度の紫外線があること

これらの条件が連続することが美しい紅葉の条件との事です。

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鷹ヶ峰は朝晩冷え込む所。

きりっと冷え込む大気が、常照寺色と例えられる

美しい紅葉の世界を見せています。

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丸い窓は吉野窓。

毎年春の四月第二日曜日には、

吉野大夫を偲ぶ「吉野太夫花供養」があり

現在の島原太夫による「太夫道中」が行われています。

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常照寺に咲く四季の花は・・・

春は染井吉野、しだれ桜、八重桜に山桜。

椿に霧島ツツジ。

梅雨には、ガクアジサイやサツキ、夏には桔梗、白蓮、

秋には萩、ホトトギス、楓。

冬には南天など。

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常照寺の紅葉・・・・

この秋も美しい彩りの世界が広がっています。

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《常照寺》

○所    京都市北区鷹峰北鷹峰町45

○参拝料  400円

○時間    8:30~17:00

○アクセス 市バス「源光庵前」下車、徒歩約2分

○駐車場   有り

筆者

京都特派員

Akio

京都は平安京の頃から、今に至るまで様々な歴史が残っている町。歴史と季節を訪ねながら京都特派員ブログを、綴って行ければと思います。

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