山鉾巡行 -祇園祭-
見どころの一つ、山鉾の辻回しは主に3カ所(四条河原町、河原町御池、新町御池の各交差点)で見ることが出来ますが、他にも道を直角に曲らなければならないところ(四条新町や四条室町など)でも見ることが出来ます。
巡行を全部見るには2時間ほどかかります。その間は立ち詰めになるので、座って見たい人には御池通にある有料の観覧席を手に入れる方法がありますが、あらかじめ申し込んでおく必要があります。またこの席は屋根がないので日差しや雨は防げません。
雨や日差しを避けたいのなら、アーケードがある四条通か河原町通で見ることになります。山に乗っている神体や人形はたいてい巡行コースの内側に顔を向けています。そこまでしっかり見るつもりなら、見物場所をコースの内側にする必要があります。ただし山鉾は道路の左側を通るので、四条通や河原町通ではアーケードの屋根にさえぎられて背の高い山や鉾は見にくくなります。
ところで新町通は見物の穴場です。巡行コースの最後は御池通を新町へと左に折れ、山や鉾は帰路に着きます。新町は狭い通りのため山鉾は家々の軒先をかすめるように通って行きます。コース脇に住んでいる人が、昔はこんなじゃなかったのに、雑誌なんかが取り上げるから見物客が増えだした、と迷惑がっていました。だから本当は「新町通は見物の穴場です」などと言ってはまずいのです。
千年以上も続いている祇園祭は疫病退散の祈願祭であり、巡行で集めてきた疫神を流し去る意味で、山や鉾は町内に帰るとすぐに解体されます。翌18日、町は何事もなかったように普段の生活に戻りました。1週間近く続いた賑わいを思うと、祭(巡行)のあとの寂しさはひとしおです。そして来年までが大変待ち遠しく感じられます。
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