サマータイム終了につき思うこと

公開日 : 2017年11月02日
最終更新 :

サマータイムが導入されているクロアチアでは、3月最週日曜午前2時から10月最終日曜日午前3時までの間、国内の時間が1時間早く進められます。具体的にいうと、今年であればはじまりの3月26日午前2時は、時計の針が1時間進んで午前3時になって、おわりの10月29日午前3時は午前2時に戻ります。

これに伴って、日本とクロアチアの時差は通常8時間ですが、サマータイムの間は7時間になります。なお、クロアチア国内で時差はありません。

太陽の出ている時間を有効に活用するため導入されている、このサマータイム。太陽が昇っているのに寝てるなんてもったいないから、国全部の時計を1時間早めよう、ということ。経済効果とか、ナンセンスとか、いろんな声があがっていますが、現地で実際に生活してみると不思議で、少し違和感もありました。

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真夏は夜9時にやっと街灯がつくくらい、日没は遅いです。長い夜を利用してたくさんのイベントが開催され、大人も子どもも夜遅くまでナイトライフをたのしみます。

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少しの違和感は、たとえば、夜6時に日が沈んだとして、これはサマータイム導入時の時刻であって、極端な話、次の日にサマータイムが終われば、夕方5時に日が沈んでいるわけで。移行時間が1日なのも、ずらす時間が1時間なのも、大胆というかなんというか。突然、虚構の世界が終わって元通りになりました、とパンパンと手を叩かれて、不自然な力で動かされているような感覚です。

太陽が昇っている時間は、冬至から夏至にかけて少しずつ少しずつ長くなっているのに、ある1日を境にいっせいに1時間早めるなんて、しわ寄せもあるんだろうなあと思います。太陽の光はもちろんだけど、時計によって生活も精神も動かされている(太陽が昇ったら出勤、ではなく、午前8時半に出勤、など)のに、それをなんらかのメリットのために意図的にいじってしまうのは。そのメリットと主張されていることも、果たして本当にメリットなのか、何にとってのメリットなのか。サマータイムはじまりの日は1日23時間で、おわりの日は1日25時間になるのも、なんとも不思議で、「時間とは人間が創り出した概念である」というオノ・ヨーコさんの言葉を思い出します。

さて、この時間の調整は夜中に行われるため、はじまりとおわりの日には、現地の人は時計の針を1時間ずらしてから寝ることになります。10月29日の朝、起きたら家中のアナログ時計はまだ夏時間のままで、唯一、携帯だけは自動で1時間直っていました。みなさん忘れないで体内時間もちゃんと機能して対応できるものなのでしょうか。国民性によって、職場や学校での雰囲気も違うんだろうなあと考えてしまいました。

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