【重要】エベレスト方面トレッキングを予定されている方へ

公開日 : 2012年07月20日
最終更新 :
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ナムチェバザール、ゴーキョピーク、カラパタールなど、エベレスト方面トレッキングをする際、カトマンドゥから、事実上のトレッキング開始・終了地点であるルクラまで国内線で飛ぶことが多いのですが、このフライト、運航状況が非常に不安定です。しかし、フライトの不安定性を全く認識していない方があまりも多くいらっしゃり、危機感を感じてしまいます。

以下、とても重要ですので、エベレスト方面トレッキングを予定されている方は、計画を立てる前に、ご一読ください。

★重要!カトマンドゥ~ルクラ間のフライト運航の不安定性について★

カトマンドゥ~ルクラ~カトマンドゥ間のフライトは有視界山岳フライトであり、季節を問わず遅延や欠航も多い路線です。

カトマンドゥを順調に飛び、予定通りルクラに到着し、トレッキング中はすべて順調に進んでも、ルクラ発カトマンドゥ戻りのフライトが連日欠航となり、カトマンドゥに戻りたくても戻れない事態に陥ることが、季節を問わず発生します。

カトマンドゥの天候がよくても、ルクラ空港周辺の気象条件が整わないとき、またはこの逆など、季節を問わず1~2日程度の連日欠航は日常的です。

この区間はピストン運航ですのでカトマンドゥ発ルクラ便が飛びませんと、必然的に、ルクラ発カトマンドゥ行も飛べないことになります。

欠航しやすい季節は、雨の多い雨季(6~9月頃)、霧の発生しやすい冬季(12月~1月頃)ですが、これ以外の時期は順調かというと、そうではありません。

ここ何年かは、ベストシーズンと呼ばれる乾期に天候が長期で崩れ、数日~一週間以上飛ばないことが毎年起きています。

昨年の長期欠航で強く記憶に残っているのは、7月後半から8月初旬にかけて1週間連日欠航したケースと、乾期のベストシーズンである11月に、1ヶ月のうち合計12日間、全便欠航となっていたケース。これ以外にも、2~3日程度の連日全便欠航は覚えていられないほど頻繁にありました。

現在も、昨日7月19日まで、天候不良により9日間連続全便欠航中。

カトマンドゥ発ルクラ行き時に連日欠航に巻き込まれる場合は、行き先をエベレスト方面以外に変更することも可能ですが、ルクラ発カトマンドゥ行の欠航に巻き込まれますと、すぐにカトマンドゥに戻れる方法がなく、悲惨です。

ルクラ~カトマンドゥ間(カトマンドゥ~ルクラ間も同じ)、陸路移動ですと、車道が引かれていないため、数日トレッキングで移動し、ジリ(道路事情が良ければバンダルあたり)~カトマンドゥまで約10時間ほどのバス移動をする必要があります。

このため、代替方法として、飛行機が飛ばなかったから陸路で、と、気軽に変更できない状況です。

お金はいくらかかってもいいからヘリコプターをチャーターしたい、とおっしゃる方も多いのですが、国内線が連日欠航しているような悪天候が続くときには、ヘリコプターも運航できる状態ではないことも多いのが実情です。

また、飛んでも、カトマンドゥに戻れずルクラで足止めを食っている切羽つまった外国人客が増え過ぎて、ヘリコプターの座席を確保するのも3日待ち、というような事態となることがあります。

上記のような状況に巻き込まれ、ルクラで足止めを食い、帰国便に間に合わなくなる外国人トレッカーが毎年出ています。

エベレスト方面トレッキングを実施される場合は、上記のような事情を十分に把握しておく必要があります。

実際の運航状況については、ツイッターでも頻繁に更新しておりますので、ご参照ください。

日々のネパール情報ツイッター版:http://twitter.com/infonepal

・・・

ところで、

「ネパール出国日は変更できないので、どうしても予定通りトレッキングを終え、ルクラからカトマンドゥに戻ってきたい」というお問い合わせも多いのですが、それは運(天候)次第ですね。

運がよければ(天候が安定していれば)、欠航の影響を受けることなく順調すぎるぐらい順調にいきますが、そうでない場合のリスクは上記のとおり。

よって、ネパール出国日を変更できない、という方は、エベレスト方面のトレッキングを計画するのはやめましょう。

出国日を変更できる方は、ネパールまでの往復国際便を手配する際、オープンチケット扱いとしておきましょう。

仮に予定通りルクラ発カトマンズに戻って来られず、出国予定便に間に合わなくなる場合でも、オープンチケットでしたらフライト日を変更することができますので、安心です。

格安のフィックスチケットの場合、出国日の変更ができず、間に合わない場合は片道を捨て、買い替えなくてはいけなくなります。

・・・

今回掲載した写真3枚、視界不良により1週間ルクラ路線全便フライト欠航となっていたときの、ルクラ空港の様子です。

(昨年7月撮影)

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筆者

ネパール特派員

春日山 紀子

2000年よりカトマンズ在住。

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