#22 コンポントムのコオロギ事情を追う・その3〜養殖コオロギ出荷前夜編〜
コンポントムからこんにちは!
コンポントム特派員の舛屋彩子です。
先日、機会がありまして
前回お邪魔したコオロギ農家さんに再び行って参りました。
訪問するや否や、何やら香ばしい香りが。
なんとコオロギを調理しているではありませんか!
コブミカンの葉っぱの香りが爽やかです。
頂いてみると・・・
柔らか〜い!
そして止まらない。
無限系に分類されるでしょう。
大人も子どもも、
皆んな大好き、コオロギ。
素敵な食文化です。
そして久しぶりの養殖桶へお邪魔。
前回対面したのは生後10日目の赤ちゃんコオロギ達でしたが・・・
この風呂敷のように絞られた袋の先端に存在する、
黒い点々・・・
生まれたてのBabyコオロギ達!!!
オープンするとこんな感じ。
小さいですが、その量に視覚的に圧倒されます。
ちなみに、黒い砂のようなものは灰。
コオロギは砂の中に卵を産む習性があり、
ここの農家さんは調理後に出る木炭の灰を再利用。
養殖桶にはサトウキビジュースの搾りかすが準備されています。
こちらはコオロギ達のベッドになるもの。
そして更に奥の養殖桶へ。
ちなみにですが、
この養殖桶1つ作るのにかかるコストは$500-.
こちらの農家さんには3つの養殖桶があるので、
計$1,500-のハード面コストが掛かっている計算。
そして今回!なんとなんと!
出荷前夜(44日目)のAdultコオロギ達に会うことができました!
真昼間から、リンリンしてる〜〜〜!!!(大興奮)
優しい、なんとなく落ち着く鳴き声。
「夜も同じように鳴いているの?」と尋ねてみたところ、
『昼も夜も同じように、ずっと鳴いているよ〜』とのこと。
拡大して見てみましょう。
コオロギ達が貪りついている黄色のもの、何だかお判りでしょうか??
正体は、カボチャ。
収穫前になると、餌をカボチャに変えていくんだそう。
『カボチャをあげるとね、
今まで与えた餌の匂いとかがコオロギから消えるんだ。
家に自生してる香草とかあげてるから。
カボチャをあげると、デトックスになるんだよ〜』
と・・・!
(デトックス、というのは意訳ですが・・・
いずれにしろ、コオロギの体内を綺麗にするんだとか)
おもしろい!!!
今まで既に5キロのカボチャを与えたとのこと。
『鶏の餌もあげるけど、野菜の方が比率としては多いよ〜』
上手くバランスを取りながら与えているんですね。
通常、この養殖桶では1サイクルに50kgのコオロギが出荷できるようですが、
現在カンボジアは連日猛暑。
特に今年は暑い・・・!
気候はやはり養殖にも影響が出るらしく、
『今月の収穫量は40kgだね〜』とのことでした。
暑すぎても、寒すぎてもダメなんだとか。
1日に2〜3回、水を撒くそうです。
以前、このエリアには養殖農家が数件ありましたが、
餌をあげすぎてしまったり・・・全滅させてしまったり・・・
なかなか塩梅が難しいようなのです。
しかし!ここの農家さんは全滅させたことはないようです。
一口に養殖と言えども、
コオロギの声や小さな変化に日夜耳を傾けなければ成し得ないのですね。
写真の水が張られているお皿に、石が入っているのが見えますでしょうか??
「なんで石を入れているの??」
『コオロギが溺れないようにね!』
・・・優しさ!
(コオロギは水に弱いらしいです)
そして前回は見れなかった、
コオロギの卵が産み付けられた木箱を見せて頂きました。
卵は暗くて湿った場所に保管しなければいけないのですが、
ちょっとばかり失礼して・・・
黄色の細長い卵が見えますでしょうか??
・・・私、初めて見ました!!!
感動!!
養殖1サイクル(45日)の中で、
それぞれの段階で面白い発見があるコオロギ養殖。
もしタイミングが合えば、
収穫の瞬間に立ち会いたいものです。
コンポントムのコオロギ事情、
奥深し・・・!
コンポントムのコオロギ事情その3、
いかがでしたでしょうか?
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ではでは、最後までお読み頂きありがとうございました〜!
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