南アフリカに新型コロナ第3波の兆し?

公開日 : 2021年05月16日
最終更新 :
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南アフリカのMkhize保健大臣は5月13日、過去24時間に南アフリカ国内で3221件の新型コロナウイルス新規感染が確認されたと発表しました(検査数4万2073件、陽性率7.65%)。24時間の新規感染件数が3000を超えるのは、2月10日に3159件を記録して以来のことです。

また、これに先がけて11日には、感染力が従来型よりも強いとされる英国変異株(B.1.1.7)11件(うち西ケープ州8件、KZN州2件、ハウテン州2件)および、インド変異株(B.617.2)4件(うちKZN州2件、ハウテン州2件)の確認がNational Institute for Communicable Diseased(NICD)より公表されています。

冬の到来を受けて、年末年始の帰省・旅行シーズンに経験した新型コロナウイルスの急激な感染拡大、いわゆる第2波に続く第3波の襲来が懸念されます。

※写真は昨年12月末、南ア国民に対して新型コロナウイルスに係る規制強化を説明するRamaphosa大統領

昨年末に第2波到来もイースターでは封じ込めに成功 南アの新型コロナ対策

ここで少しおさらいをしておきます。

南アフリカでは帰省・休暇シーズンに当たる昨年12月の第2波発生にともない、感染急拡大抑制のためにロックダウンレベルを一時「Adjusted 3」に引き上げ。ビーチなどホットスポットへの立ち入り禁止や禁酒措置が導入されました。また、公立学校の年度始まりが通常の1月から2月中旬へと延期されました。

続けて2月28日には、新規感染者数の減少等を受けて第2波のピークを抜け出したとの判断から、ロックダウンレベルを「1」へと引き下げて各種規制を緩和しています。

その後は新規感染者数が一定水準で推移していましたが、多くの集会が予測されるイースター休暇に合わせて3月末に一時的に一部規制を変更、イースター休暇中の酒販売禁止措置(飲食店での飲酒は可能)などが導入されました。

なおイースター時は、宗教界の要請を受けてか、酒に係る規制を強化する一報で集会の上限人数は引き上げという政治的な配慮も見え隠れしました。一部で集会のスーパースプレッダーイベント化が心配されましたが、結果的にイースター期間中の新規感染者数は大きな増加となりませんでした。

専門家は新型コロナ対策への理解と基本動作の継続した徹底を呼びかけ

新型コロナの第3波は南アにいつ、訪れるのでしょうか?

メディアを通じて聞こえてくる南アの感染症専門家の総意は、「ここ最近の新規感染者数の増加と各種変異株の国内での確認から南アが第3波の渦中にあると決めつけるのは早計」というものです。ワクチンの普及に関しては、「米バイデン政権が知的財産(特許)保護義務一時免除の提案を支持」というポジティブなニュースがある中でも、「南ア国民にワクチンが行き渡るまでにはまだ時間が必要」としています。

その上で、「公共の場でのマスク着用」「手指の消毒」「ソーシャルディスタンシング」の継続が重要、と人々に対して新型コロナ対策への理解と警戒意識の維持を呼びかけています。

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