南アフリカの21日間ロックダウン(外出禁止)、初の週末を終えて
新型コロナウイスルの感染者数増加が著しい南アフリカでは現在、21日間(2020年3月26日〜4月16日)のナショナル・ロックダウン(全国での外出禁止)が行われています。
南ア政府によるナショナル・ロックダウンは、食料品や医薬品などの生活必需品調達、通院、Social grant(社会給付金)以外の外出を禁じるという厳しいものです。
ロックダウンが始まり、3日が経過しました。ジョギングや犬の散歩も禁止されているため、私が見た町の様子を直接お伝えすることはできませんが、現地メディアの報道を紹介する形で現状をご報告します。
私は、このままだとロックダウンが崩壊するのではないか、という不安感があります。
ロックダウン初日、ヨハネスブルグ最古のタウンシップAlexandraは普段と変わらぬ人出。「やった、俺テレビ写ってるぜ!」と喜んでカメラの前で踊り出す子どもたち。
3日目の今日になっても状況は変わりませんでした。
Hillbrowも、
Diepslootも日用品の買い出しに訪れる人で人だかりができています。
「外出禁止にしようにも、そもそも掘っ立て小屋に5人家族住まいだから不可能だ」
「昨日、給料がやっと支払われたから今日しか買い出しができない」
「露天の仕事を止めたら収入がゼロになる。誰が保証してくれるんだ?」
「飛行機の中を見たことすらない。新型コロナウイルスは金持ちのためのものだ、俺には関係ない」
今からすべての南ア国民にロックダウンできる住環境と資金を手当するなんて、とてもじゃないけどムリ。民主化から25年以上も放置されてきた格差が、新型コロナウイルスとの闘いの大きな壁となって立ちはだかっています。