香港の離島へ行こう!鹽田梓(Yim Tin Tsai)編

公開日 : 2021年05月17日
最終更新 :

香港の魅力は離島にもアリ!

今回は西貢沖にある小島、鹽田梓(塩田仔Yim Tin Tsai)をご紹介します。

ここでは2021年4月17日から7月16日までYim Tin Tsai Arts Festivalが開催中。

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島までは西貢(Sai Kung)の埠頭からボートで約15分。

埠頭近辺にはいくつかのボート会社が客引きをしています。

往復で50香港ドル。

帰りの分のシールも渡されるので、なくさないように要注意。

アートフェスティバル開催期間中は専用ボートをオンラインから予約できます。

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時刻表は一応ありますが、お客さんの乗り具合によって時間より早く出たり、

遅く出たり。

あまり気にせず、景色を楽しみながらゆったりと待つのがよさそうです。

島までの乗船時間は約15分。

海は青く、見渡す限り緑の山。

コンクリートジャングルの街中から車で1時間弱で、

こんなに美しい香港の自然に出会えることにあらためて気づくことでしょう。

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埠頭でデーンと迎えてくれるのは

第3級の歴史的建造物として登録されている、ロマネスク様式の美しい聖ヨセフ教会。

埠頭横のビーチはカヤックで上陸するカヤッカーでにぎわっています。

コロナ禍の香港では、ハイキングだけでなくカヤックやSUPなどのウォータースポーツも大人気。

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農業が衰退し一時期は約1200人いた住民は1990年代に村にいなくなりました。

客家の家は廃墟となり、住民の私物もそのまま残されたまま。

その空き家がアーティストの魔法にかかり、

アート作品として生まれ変わりました。

アートフェスティバル期間中は島内に30か所

いろんな形で表現されたアート作品を鑑賞することができます。

埠頭の案内所でマップを手に入れると作品のQRコードをスキャンでき、

詳細を知ることができます。

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作品名:Flower Gathering

アーティスト:Eastman Cheng Shuk-yeeさん

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写真は主催者(Yim Tin Tsai Arts Festival)の承諾を得て掲載しています。

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この塩田では実際に塩が作られています。

塩ができるまでの過程をここで見学したり、

説明ボードで香港の塩産業の歴史を知ることができます。

1938年に香港では3か所で塩が作られていましたが、第二次世界大戦後

中国やタイから安い食塩が輸入されるようになり、

1970年代に香港での塩産業は衰退しました。

現在村人がこの島に戻ってきて、

唯一Made in HKの塩田とこの村の伝統を継承しています。

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塩田脇にあるこのオブジェ、なんだと思いますか?

これは塩なんです。

塩は四角いということ、ここで初めて知りました。

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作品名:Sanctuary of Salt

アーティスト:Homan HO Man-chungさん

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写真は主催者(Yim Tin Tsai Arts Festival)の承諾を得て掲載しています。

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トレイルの端にあるJade-Girdle Bridge

埠頭からここまで、鑑賞しながらゆっくり歩いて約1時間強。

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階段を上ってたどり着くTwin Pavillionsからはサイクンやマーオンシャンを一望できます。

ここからさらに歩くともうひとつの展望台Round Pavillionがあります。

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ヨセフ神父の住居の跡地。

香港には1841年から宣教師が派遣されていました。

1866年のクリスマスにはこの村に初めてきた客家のチャン(陳)一族30人が洗礼を受け、

学校と教会を建てる土地を寄付しました。

1875年には村人は全員洗礼を受けたそうです。

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聖ヨセフ教会はSt.Joseph Freinademetz によって1879年に建てられました。

村人は70人、毎日2度集まって讃美歌を歌っていたそうです。

ジョセフ神父は1881年の夏には香港を離れ、山東へ移りました。

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埠頭近くの売店にはここで採れた塩で作られた

石鹸やスクラブなどが売っています。

Made in Sai Kungと記されているオリジナルグッズはここでしか手に入らない貴重なもの。

ボートに乗る前に時間があったら、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。

売上はこの村や塩田を維持するために使われます。

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筆者

香港特派員

りんみゆき

香港在住26年のライター/通訳です。

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