「香港映画祭2021」年が11月27日から全国5都市で開催

公開日 : 2021年11月27日
最終更新 :
筆者 : 武田信晃

2021年11月27日より全国5都市で「香港映画祭2021」が開催されることになりました。香港は政治的に表現の自由が脅かされつつありますが、それでも香港の映画人たちの豊かな感性によって、多くの魅力ある作品が生み出されています。初開催となる「香港映画祭2021」ですが、香港映画のおもしろさや多様な魅力を味わえる、日本初公開となる7の作品をラインアップされています。(写真提供:大福)

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暗色天堂

注目は、歌神と言われる実力派歌手で俳優でもあるジャッキー・チュンと、これまた演技派として確固たる地位を得ているカリーナ・ラムが共演した『暗色天堂(Heaven In the Dark)』(2016年)です。多くの尊敬を集め、社会的な名声が高い牧師が、女性の部下にセクハラで訴えられ、地位も名誉も瞬時に失います。5年後、2人はある集まりで偶然再会。過去を振り返ると2人は平行線をたどるように見えましたが、ラストはわれわれの想像を超える真相が明らかに。この2人は2002年の『男人四十(July Rhapsody)』以来の共演で、その当時、カリーナ・ラムは金像奨で最優秀新人賞と最優秀助演女優賞を獲得しています。当時、現場で筆者は取材していましたが、その時から彼女は普通の女優とは異なる不思議な雰囲気を醸し出していました。その後、彼女は誰もが認める演技派女優としての地位を確立していきます。

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夢の向こうに

最近のでは金像奨6部門でノミネートの『幻愛(Beyond the Dream / 夢の向こうに)』(2020年)がおすすめ。統合失調症から回復したロックは小学校の先生になりました。彼は美しいヤンヤンと出会い、彼女に一目惚れしますが、自分の病気を打ち明けるか苦悩します。躊躇するなかで、彼はまた病気になり、幻覚に取り憑かれるように......。いわゆるラブストーリーですが、女優のセシリア・チョイは香港のテレビ局ViuTV出身なのですが、そこから金像奨、主演女優賞にノミネートされたことに価値があります。

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最初の半歩

このほか5作品もオムニバスがあり、香港では珍しい野球映画『點五步(Weeds on Fire / 最初の半歩)』、ロードムービーといろいろな香港映画が楽しめます。いかが、5都市の上映スケジュールです。

11月27日(土)~12月3日(金)シネ・ヌーヴォ(大阪) 

12月3日(金)~12月9日(木)出町座(京都)

12月11日(土)~12月17日(金)元町映画館(兵庫)

12月18日(土)~12月24日(金)シネマスコーレ(愛知)

12月29日(水)、30日(木)ユーロライブ(東京)

香港への渡航はコロナ禍でも可能ですが、現在、観光目的で往復をすると24日間の隔離をしなければならず、ちょっとたいへんです。その代わりに映画で香港を感じてみるのはいかがでしょうか? 

筆者

香港特派員

武田信晃

新聞社や香港現地邦人紙の記者/編集者を経て、フリーランス・ライターとして活動中。スポーツ、グルメ、エンタメまで幅広くカバーしている。

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