震災から5か月半、東北への思いを被爆地ヒロシマから。【がんばろう!日本 がんばろう!東北】

公開日 : 2011年08月25日
最終更新 :
筆者 : 河野友見

あの3.11の震災から、はや5か月半が過ぎようとしています。

早いような、長いような5か月。

それでも、今もなお家や仕事を失い、家族と離れて避難生活をしている人が大勢いる現状が続いています。

街の復興はまだまだこれからです。

被災地が元の姿に戻り、住んでいた人たちが――と言っても、もう二度と帰ってこられない方のことを考えると胸が塞がるように痛みますが――その街に戻って生活ができるまで、これから先数年はかかるのではないでしょうか。

原発事故を抱えている福島の街は、その数倍か数十倍かかるのかもしれません。

放射能の恐ろしさ、後世に引き継がれる重荷というのは、形は違えど同じく放射能に苦しんだ(そして今も苦しんでいる人がいる)ここ広島でもよく理解している人が多いですし、力になりたいという考える人が少なくありません。

放射能の研究をしている広島大学や大学病院、放射能研究所のドクターや研究者たちが相次いで福島に診察や調査に行っているのも、やはり過去のデータを福島のために役に立てたいという思いが強いからです。

そして、被爆者三世である私自身も、現在の福島の皆さんの心情を思うと、察するに余りあると考えます。

今問題がなくても、子どもは大丈夫なのか、その子どもが数十年後に産む孫は大丈夫なのだろうか、という不安や恐れは、誰もぬぐえないものだからです。

その不安や恐れは、広島や長崎で戦後長い間、ずっと伝えられてきたものです。

きっと、福島ではこれから先、何年も何十年も、ずっとずっと話題にされることでしょう。

これはもう、変えられない現実になってしまいました。

このことに、本当に心が痛みます。

壊滅した街や放射能に汚染された街、海、そしてそこに生きる人たちのことを、いまこの世に生きている私たちは、絶対に忘れてはなりません。

そして、本当に必要なのは、被災者の心に寄り添い、できる限りの支援を、長い長い目で継続していかなくてはいけないということです。

半年前はまだ、あの街もあの人も存在したということ。

半年が経つ前に、今一度、日本全体が背負わされた重みを感じています。

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