ベトナム北部サパの旅へ 壮大な棚田とコロニアルな街並み

公開日 : 2017年12月12日
最終更新 :
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▲町の広場に座る少数民族の子供たち

ベトナムには大都市ハノイやホーチミン他、様々な魅力あるリゾート地が点在します。中部、南部を中心としたビーチリゾートのほか、北部には冷涼な気候と山の自然を満喫する山岳リゾートがあり、国内外から多くの観光客が訪れます。ファンシパン山を望む風景がヨーロッパの人たちに人気の観光地ですが、日本ではまだあまり馴染みのないエリア、そんなサパの魅力をご紹介いたします。

広大な棚田の風景と仏コロニーの街並み

ハノイから北西に約350㎞、中国との国境近くにあるラオカイ省にサパ(Sa Pa)はあります。標高1600m地点にある山岳地方の街で、それまで地図上で認知されていなかったサパが、フランス人によって知られる様になったのは1880年代の後半。フランス統治下時代の1909年にはフランス人移住者たちが次々と邸宅を建てるようになりました。

街には今でも統治下時代の教会や広場が残り、山々には世界有数の美しさを誇る広大な棚田が広がります。そこには集落が点在し、山岳少数民族の人々が昔ながらの営みを続けています。少数民族の人々が作る色鮮やかな刺繍や織物のクラフトは細密で美しく、驚きの品質を誇ります。

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ぜひ訪れたいサパの観光スポット

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サパ教会 

1930年に建てられたフランス統治下時代のカトリック教会。過去にフランス、中国からの砲撃を受けたのち1993年に修復されたものです。手前の大きな広場は、植民地時代には優雅にテニスが行われていたとのこと。観光客で常に賑わい、山岳少数民族の人たちが集まっては工芸品を売る姿が多く見られます。少数民族にはキリスト教徒も多く礼拝に訪れるそうです。

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サパ博物館

サパ近郊に住む山岳少数民族の歴史や文化が学べる博物館です。1階はカラフルで美しい山岳民族のハンドクラフトが豊富に展示、販売されています。2階へ上がると黒モン族、赤ザオ族など、多様な少数民族に関する資料が展示され、暮らしや文化を学ぶことができます。

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▲山岳民族のクラフト店やレストラン、カフェが並ぶメインストリート

サパのメインストリート

メインストリートではショッピングや食事がたのしめます。お土産には山岳少数民族が作った美しいクラフトを。また、山で採れたハーブが有名で、乾燥ハーブ茶も種類豊富に販売されています。ハーブ風呂やマッサージ店もあり観光客にも人気です。時間があったらぜひ体験を。

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▲香ばしい匂いが漂う名物のバーベキュー料理

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▲夕闇が迫る時間が来ても街角で織物を売り続ける黒モン族の女性

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▲山岳少数民族が暮らす棚田の大パノラマ

棚田トレッキング

山々の斜面を利用して作られた棚田の風景は世界有数の美しさで知られ、ベトナムの国家遺産にも選定されています。この風景は車やバスの車窓からも見られますが、やはり棚田を歩くのがおススメです。ガイド付きトレッキングツアーに是非参加を。

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バックハー・サンデーマーケット

サパ市街地から車で2時間半ほどで到着する街、バックハーでの日曜限定の青空マーケットです。この一帯に住む山岳少数民族が集まり、生鮮品や生活雑貨、牛やペット、地酒なども販売。山岳民族ならではの色鮮やかな衣装やクラフトも販売されています。地元の人、観光客でごった返し、大賑わいを見せます。

サパのベストシーズン

一般的に乾季になる10月以降と言われますが、実際はすこし難しいところです。10月は稲刈りがほぼ終わり、観光ハイライトの広大な棚田が大変淋しい風景に。現地在住のガイドさんに尋ねると、美しい棚田を見るなら5月中旬頃から9月中旬頃とのこと。しかし雨が多い季節なので、足元が滑りやすい泥まみれのトレッキングになることもあるようです。避暑や田舎の風景を愉しむ、マーケットに出かけるのであれば10月以降の乾季が快適です。

※棚田の見頃はその年の気候により変わることがあります

サパの気候

北部ということでハノイに近い気温です。しかし山岳地方なので天気の変化、朝夕の気温差に対応できる防寒着を用意すると安心です。12月~2月は本格的に寒い日もあるので、日本の真冬着で良いと思います。棚田トレッキングは雨に対応できるよう、畳んで持ち歩けるフード付きウィンドブレーカーなどをご用意ください。ウォーキングやトレッキングにふさわしい靴もご用意ください。

ベトナムの秋冬の気候と服装についてはこちらもどうぞ

https://tokuhain.arukikata.co.jp/hanoi/2017/11/11tips.html

サパへのアクセス

ハノイから夜間発の寝台列車(約8h30min)、またはバス(約6h)で行くことができます。日系旅行会社での便利なツアーもありますのでぜひご利用ください。

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▲サパの街、ヴィクトリア・サパ・リゾートへ続く石畳の坂道

本日はここまでです。

明日は「サパ・棚田ウォーキング」をお伝えします。

Photos & writing © Midori Nakagawa

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