古代チャモロ時代にカルチャー・トリップ!

公開日 : 2012年11月24日
最終更新 :
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皆さまはグアム古来の民族、チャモロ人のことをご存知でいらっしゃいますか?

もしかしたらグアムと言ったら青い空にターコイズ・ブルーの海の常夏のリゾートとか、アメリカ、というイメージが強くて、チャモロ人のことはガイドブックでちらっと見たかも...という程度の方も多いのではないかと思います。一方でグアム独自の文化を体験したい!という方にとっては何がそれに当たるのかわかりにくいというのも否めなかったグアム...。

それもこれも、紀元前3000〜2000年頃、東南アジアからカヌーでグアムに渡ってきたと言われている古代先住民チャモロ人は文字を持たない口承文化を持ち、16世紀に冒険家マゼランによって欧米諸国の知るところとなってスペインに植民されてから記録が残るようになったため、古代チャモロ人のことは謎に包まれていることも多いとか。また16世紀以降、スペイン、アメリカ、日本、アメリカとまったく違う文化を持った国々に支配されることにより、現在のグアムのイメージはだいぶ古代チャモロ文化から離れてしまったところがあるような気がします。

ところが2011年にオープンした『Guam Beach & Culture Park(グアム・ビーチ&カルチャー・パーク)』は、グアム政府観光局による"2012年度最優秀観光施設"に選ばれたほど、すばらしい体験型テーマパーク!

東京ドームの2.5倍、3万2000平米という広大な敷地で幅広いアクティビティーを体験できるのですが、今回はこの『Guam Beach & Culture Park(グアム・ビーチ&カルチャー・パーク)』とビーチで美しいサンセットを眺めながらいただくチャモロBBQ、そしてチャモロ・ダンスをまるごと楽しめる"サンセット・ビーチ・チャモロ・ディナー"について3回に渡ってご紹介したいと思います♪

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タモン湾の北側にあるGun Beach(ガン・ビーチ)に『The Beach(ザ・ビーチ)』というレストラン・バーがオープンしたのは、このブログでもいち早くご紹介していたのでご存知の方も多いのではないかと思いますが、このお隣りにあるのが今回ご紹介する『Guam Beach & Culture Park(グアム・ビーチ&カルチャー・パーク)』。

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16時から各ホテルへの無料送迎があり(送迎スケジュールはこちら)、17時に『Guam Beach & Culture Park(グアム・ビーチ&カルチャー・パーク)』に到着、またはお越しください。

すると500年以上前のチャモロ人のいでたちをした村人が歓迎してくれますよ!レイをかけてもらい、リフレッシュメントで喉を潤したところでネイチャー・トレイルへ。緑がたくさんのジャングルのような中をゆったりと遊歩道が続きます。

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まずご紹介するのは、"サンセット・ビーチ・チャモロ・ディナー"には含まれませんが、ぜひ時間を作ってご覧いただきたい、ビジター・センター。敷地内で発見された貴重な古代チャモロの文化を伝える品々が展示されている他、奥のお部屋ではチャモロ文化に関する映像も見ることができますよ。

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例えば数千年前のチャモロ人たちのアクセサリーや...。

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例えば3000年前の通貨など、貴重なものが並びます。ちなみにこの頃の通貨は、真ん中に穴を開けるのが難しかったため、小さいものほど高価だったとか。

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さてそれではビジター・センターを出て、村人に"古代チャモロ・ビレッジ"を案内していただきましょう〜!マゼランがグアムに寄港した1521年以前、まだヨーロッパなどの異文化が流入する前に栄えたチャモロ文化を再現したこの村では、家や服装に至るまで忠実に再現。当時の服装を身にまとった村人たちが約500年前の生活を営んでいるんですよ。ちなみにここからあとはすべて"サンセット・ビーチ・チャモロ・ディナー"に含まれます。

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ホラ貝の音で歓迎の意を示し、チャモロの人たちが気さくに皆さんに声をかけてくださいますよ。今ではグアムでもなかなか聞ける機会が少なくなりましたが、この村で村人たちが話す言葉はすべてチャモロ語なんですよ!

"Hafa Adai(ハファ・ダイ / こんにちは)"、"Todu Maolek(トドゥ・マオレック / 元気です)"、"Si Yu'os Ma'ase(シジュウス・マアセ / ありがとう)"、"Adios(アディオス / さようなら)"などのチャモロ語を、皆さんもぜひ村人に話しかけてみてくださいね♪

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ここには"Guma(グマ / チャモロ語で家)"と言われ、病気や怪我を治療する家、調理をする家や教育をする家など、それぞれに目的をもった建物が並んでいますよ。

ちなみに上の写真は"Guma Magå'lahi / グマ・マガラヒ/ 首長の家"。

マガラヒ(男性)とマガハガ(女性)はチャモロ社会では村人を司る存在で、村のルールは彼らによって決められていました。そのため"Guma Magå'lahi / グマ・マガラヒ/ 首長の家"は皆さんもグアムでよく目にする"ラッテ・ストーン"という石の土台の上に、村のグマの中では一番高く作られました。

驚くべきことに世界中をカヌーで旅していたチャモロ人たちは古代エジプト文化など、石の下に死者を葬る文化のことを知っていて、マガラヒやマガハガが亡くなるとこのラッテ・ストーンの下に葬ったのだそうです。

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こちらは"Guma Taotao tåno' / グマ・ タオタオ / 家族の家"と言われ、女性と子供達が生活をした家です。

チャモロ文化では男の子は6歳になると男性として必要な能力を身につけるために"Guma Uritao / グマ・ ウリタオ / 寺子屋 "に移り、女の子はこの"Guma Taotao tåno' / グマ・ タオタオ / 家族の家"でお料理など女性として必要なことを学んだりしていたとか。そのため"Guma Taotao tåno' / グマ・ タオタオ / 家族の家"の周りにはチャモロ人の主要穀物であるタロイモやバナナが栽培されていました。

ちなみに"Guma Uritao / グマ・ ウリタオ / 寺子屋 "は夜になると皆さんがチャモロ・ダンスを観る時に入ることができるグマなのですが、ここでは若い男性の村人達が狩猟、カヌー造り、ココナッツの葉のクラフトなどを、満月から次の満月までの1ヶ月ごとにさまざまな技術のカリキュラムを学んだそうです。またここは村の集会所としても利用されました。

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こちらは"Guma Mama'tinas / グマ・ママティナス / キッチン "。

古代地下オーブンの"サハン"でタロイモやヤム芋、パンの実、バナナ等の穀類、狩猟で捕獲した魚等を蒸し焼きにして食べるのが昔ながらのチャモロ料理。3大調味料はお塩、レモン、唐辛子で、レモンや唐辛子は自家栽培し、お塩は海水から作られました。

ちなみに"Guma Mama'tinas / グマ・ママティナス / キッチン "は地下オーブンの遺跡が見つかったまさにその場所に再現されているそうですよ!

またここでは実際に魚を石焼きする様子を見学し、焼き上がったホクホクのお魚を試食できます:P

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他にも薬草を調合する実演がされている"Guma Makahna / グマ・マカナ/ 霊能力者・薬剤師の家 "などがあるのですが、今回ご紹介している"サンセット・ビーチ・チャモロ・ディナー"に参加できなくても、このカルチャー・パークをお好きな時間に見学することができます。その時は手の空いている村人(日本語ができる方、または英語のみ)に案内していただき、もし言葉がよくわからない場合は、各グマの前に写真のように日本語はもちろん、英語、中国語、韓国語、ロシア語、そしてチャモロ語の6カ国語の音声案内があるので安心ですよ♪

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また村人たちによる戦いの踊りを見せていただくことができたり...。

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椰子の実取りを見せていただくことができるかも!

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そして"古代チャモロビレッジ"を見学した後、ビーチに向かってさらに進むと、アニマル・ゾーンが現れ、やぎなどの動物たちがお出迎えしてくれますよ♪

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ここにはグアムの島の動物カラバオ(水牛)を始め、ヤギ、鹿、野ぶた、ヤシガニ、蛇など、グアムに暮らす多くの動物が飼育されています。村人から餌をもらい、動物たちに食べさせてあげることもできますよ。

彼らの多くはもともとはスペインやフィリピンなどから連れてこられましたが、今では野生の豚や水牛が島内に生息しています。そしてこの園内で誕生するベビィちゃんたちもたくさんいるんだとか。

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そうそう、貴重な食材のひとつとしても知られているヤシガニは、驚いたことに寿命が約100年で、生まれたときは500円玉ほどの大きささらしいのですが、グアムで過去にいたとされる一番大きなものは車ほどの大きさがあったとか...(ホント!?)。ヤシガニは一年に一度地下に1メートルほどの穴を掘って潜り、ごっそりと殻を脱ぎ捨て、鮮やかなブルーから少しずつ赤みがかった色に変わっていくらしく、カラダの色で大体何歳かわかるのですって!例えば写真の子はおよそ30歳くらいだとか。

ちなみにヤシガニを養殖するのが難しいのは、この脱皮のための環境を人工的に作ることが難しいからだそうです。

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そしてアニマル・ゾーンを過ぎてさらにビーチに向かって進むと、ビーチサイドで槍(やり)投げやチャモロダンス、葉編み、ココナッツ割りなどを体験できますよ。

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また木彫りのラッテ・ストーンや貝殻で作ったネックレスなどを買うことのできる小さなお店もあるので、よかったらお立ち寄りくださいね♪

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そしてたっぷり1時間ほど『Guam Beach & Culture Park(グアム・ビーチ&カルチャー・パーク)』を楽しんだら、サンセットが美しい時間まであともう少し!

次回は"サンセット・ビーチ・チャモロ・ディナー"で楽しめるBBQをご紹介しますね(このツアーのお写真はこちらからもご覧いだけます)♪

Sunset Beach Chamorro Dinner(サンセット・ビーチ・チャモロ・ディナー)

(パーク、BBQチャモロ・ダンス・ショー含むフルツアー)

料金: 

大人$60 / 子ども(6〜12歳)$35

   ※こちらのウェブクーポン持参で大人料金は10%OFF!!

   ※こちらのお値段はBBQにてレギュラー・メニューをお選びいただいた場合です。

ツアー時間: 

17:00〜19:30(ホテル無料送迎スケジュールはこちら

   ※往復送迎はタモン・アガニャ地区エリア内のホテルとさせていただきます。

   ※上記内容は2012年4月1日現在のものです。

ご予約:

Tel 671-649-7263

『Guam Beach & Culture Park(グアム・ビーチ&カルチャー・パーク)』のみ見学

営業時間: 

10:00〜17:00

   ※日本語または英語の話せる村人(ガイド)がご案内します。

   (状況に応じてガイドがご案内できない場合もあります)

料金: 

大人$25 / 子ども(6〜12歳)$15

交通手段:

各ホテルシャトルご利用の場合:ニッコーホテル下車(ビーチサイドより徒歩1分)

SERENAシャトルご利用の場合:グアム・ビーチ&カルチャー・パーク前下車

お車ご利用の場合:駐車場無料

ご予約:

Tel 671-649-7263

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