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【サッカー】ジェノバが最も白熱する"灯台ダービー"に注目!

カテゴリー:スポーツ・観戦 投稿日:2018年11月 6日

サッカー・セリエAも11試合が消化され、シーズンも佳境に入ってきました。今年はクリスチアーノ・ロナウド選手のユヴェントス加入が大きく話題に上り、UEFAチャンピオンズリーグでのイタリア勢の活躍もあってイタリアサッカーは非常に盛り上がっています。
そんななか、ジェノバを拠点とする2チーム、ジェノアCFCUCサンプドリアはそれぞれ13位、11位と中位に甘んじているところです。両チームとも優勝争いにはなかなか縁のない典型的な"中堅"クラブであるわけですが、地元のファンのクラブ愛は非常に強く、応援も熱狂的です。そんなファンたちが最も白熱する伝統の一戦が11月25日に控えています。2チームの直接対決、通称"灯台ダービー(Derby della Lanterna)"です。
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(右手奥にジェノバのシンボルである灯台が見える)
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(両チームの本拠地、スタディオ・ルイジ・フェラーリス)


イタリア屈指の"古豪"、ジェノアCFC

まずは両チームのプロフィールをおさらいしておきます。
ジェノアCFC(Genoa Cricket and Football Club)は1893年にジェノバに居住していたイギリス人によって創設された、イタリアのプロサッカーチームの中で最も歴史の古いクラブです。イタリアサッカーの黎明期においては他チームを圧倒する強さを誇り、ユヴェントスやACミランなど現代のビッグネームを押さえて1898~1924年の間に2度の3連覇を含む9回の優勝を記録。ユヴェントス、ACミラン、インテル・ミラノに次ぐ4番目に優勝回数の多いクラブです。1994年には三浦知良選手がプレーしました。
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(ジェノアサポーター)


ただし、最後の優勝から間もなく丸1世紀。近年では残留争いや降格の憂き目にあうことも多く、なかなか戦力の安定しないクラブという印象です。とはいえ、伝統的に非常にタフで統制の取れたチームで、首位ユヴェントスの連勝を阻むなど、上位チームと互角以上の試合を行うことも。今期は新加入のポーランド人の新星FWピオンテク選手が得点ランキングでロナウド選手を抑えてトップに立つなど、明るい話題も尽きません。





セリエAのダークホース!?UCサンプドリア

UCサンプドリア(Unione Calcio Sampdoria)は2つのクラブの合併により1946年に発足。イタリアでは最も新しいクラブの一つですが、その歴史を辿るとジェノア創設と同時期までさかのぼります。19世紀末~20世紀初頭、ジェノバ市は行政改革により市の領域を拡大し、それまでは「ジェノバ市」に入っていなかったいくつかの地域が同市に統合されました。1926年の「大ジェノバ」計画により統合されたのが、工業地域のサンピエルダレーナ地区。ここに由来するチームがサンプドリアの前身の一つ、「サンプ」にあたるサンピエルダレネーゼです。
もう一つの前身、「ドリア」にあたるのがジェノバ市内で1895年に誕生したアンドレア・ドーリア。言わずもがな偉大な提督アンドレア・ドーリアの名前を冠したクラブですが、ファシズム政権下ではセリエAへの参加が認められないなど憂き目を見ます。財政難に悩んだサンプ側と、セリエAに復帰したいドーリア側の思惑が一致し、両チームの合併が実現したのです。
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(サンプドリアサポーター)


近年ではセリエAでも一桁順位を記録することが多く、安定した戦力を保っていると言えそうです。ベテランの元イタリア代表FWファビオ・クアリアレッラ選手を中心とした鋭い攻撃が見どころです。これまでのダービーの勝利数ではサンプドリアが上回っています。





現地で雰囲気を楽しむには?

試合当日は朝から少し緊張した空気が漂うジェノバ市。ダービーの試合は応援にも熱が入り、ピッチにたくさんの発煙筒が投げ込まれるのもいつものこと。過熱した雰囲気のスタジアムに近づくのはなかなかおすすめできません。地元のファンで満員になるため、試合の観戦チケットを入手するのも難しいようです。
ダービーの空気を味わいながら観戦できるのはやはり大型テレビを備えた市内のバールや飲食店など。各店舗とも贔屓のチームがあり、それぞれのチームのサポーターが集まってきます。"比較的"落ち着いた雰囲気で、飲み物や軽食をつまみながら現地のファンと交流するのも一興でしょう。
気をつけなければならないのは、その店に集まった人たちの贔屓チームの逆側を応援しないこと。彼らがどちらを応援しているかは大体すぐにわかります。スタジアムに行くわけでもないのに、応援グッズのマフラーやタオルを身に着けているためです。
ジェノアのサポーターはチームカラーである濃い赤と青のもの。クラブ創設年の「1893」という文字を誇らしげに書いてあるのもわかりやすいです。
一方のサンプドリアのファンは明るい青を基調に白、黒、赤をあしらったものを身に着けています。
この日にジェノバにいるのであれば、熱狂した雰囲気に入り込んでみるのもきっと忘れられない思い出になります。普段はクールで不愛想とよく言われるジェノバっ子たちですが、この試合では一つ一つのプレーに一喜一憂し、得点や勝利した際には子供のように大はしゃぎ。ただし、負けたときにはものすごく意気消沈してしまいますので、その際はそっとしておきましょう...。
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(伝統の一戦、勝敗はいかに?)


2018/19シーズン、セリエA第13節
UCサンプドリア―ジェノアCFC
11/25(日) 20:30(※日本時間11/26(月)4:30)
スタディオ・ルイジ・フェラーリス(ジェノバ)

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浅井まき

イタリア・ジェノバ特派員の浅井まきが現地からヨーロッパ地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。

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名前:浅井まき

浅井まき

大学卒業後、社会人を経て2015年渡伊。イタリア北部リグーリア州の港町ジェノヴァに住み始めてはや3年目。現在はジェノヴァ大学の大学院史学研究科に在籍。日本と大きく異なるイタリアでの大学院生生活に四苦八苦しつつ、17~18世紀のジェノヴァ共和国に関する研究を行っている。自分の専門以外にも西洋史全般、美術、現代音楽、グルメ、スポーツなどへの関心大。晴れた休日には近郊へ写真撮影に行くのが楽しみ。 DISQUS ID '@disqus_n3hiU5o4o9

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