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イタリアイタリア/ジェノバ特派員ブログ

大人も楽しい体験型!ガラタ海の博物館

カテゴリー:見所・観光・定番スポット 投稿日:2018年10月29日

秋の行楽シーズン、日本ではすっきりした秋晴れがよく見られますが、イタリアは雨の季節です。晴れればよいのですが、運が悪いと一週間くらい全く晴れ間が見られないときも...。そんなときにおすすめな、雨が止むまでたっぷり楽しめる屋内スポット、ガラタ海の博物館をご紹介します。


海に関わる歴史に触れるインタラクティブな博物館

ジェノバ旧港の西側、フェリーターミナルや鉄道駅からもすぐの場所にある近代的な建物がガラタ海の博物館です。ジェノバといえば海。中世には真っ先に海に乗り出し、ヨーロッパ全土から中近東にかけて一大商業網を築き上げていた歴史があります。博物館の名称になっている「ガラタ」、どこかで聞いたことがありませんか?そう、トルコ・イスタンブールの有名なガラタ塔の建つガラタ地区のことです。東ローマ帝国と非常に強い結びつきのあったジェノバ商人はイスタンブール(コンスタンティノープル)の超一等地であるこのガラタ地区にほぼ完全な自治を認められた居留区を得、黒海貿易の拠点としていました。



実物大のガレー船が大迫力!

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(コロンブスのサンタ・マリア号の模型)


この博物館では15世紀末以降のジェノバ港とその歴史をたどっていきます。ジェノバといえばやはりコロンブス。彼がアメリカ大陸への最初の航海に使用した3隻の船の精密な模型が展示されています。コロンブスが故郷ジェノバへ送った直筆の書状の数々も注目です。
展示室を抜けると目の前に飛び込んでくるのは大きな船。中世~近世の地中海で商業に軍事に主役を張っていた櫂船、ガレーです。海洋博物館は数あれど、実物大のガレー船は他に類を見ません。しかも、ここでは実際に甲板に上り、漕ぎ手用のベンチが左右にずらりと並ぶさまを見ることができます。
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(実物大のガレー船。最大300人の漕ぎ手が乗船した)


また、この博物館の魅力は「体験型」であること。次のブースではガレー船での生活を実際に体験できるコーナーがあります。コンパスや観測器具を手に取って船長の気分を味わったり、太くて大きな櫂を動かしたり。お子様はもちろん、大人でも童心に帰って楽しめます。



貴重な海図や写本の数々、日本の妖怪も登場!?

2階に上がると、ジェノバや地中海をはじめ、世界中の海を描いた16~17世紀頃の貴重な絵画、海図、写本などが展示されています。
また、海に関わる怪奇についての展示も興味深いです。クラーケンやセイレーンなど西洋の定番モンスターから、北欧やアメリカ大陸の伝説、そして日本からも海坊主や浦島伝説などが取り上げられています。



大砲と戦列艦の時代へ

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(戦列艦)


17世紀末頃には地中海でも主役の座を脅かし始めたのが外洋型の大型帆船。コロンブスの時代のものからさらに進化を遂げ、風の変わりやすい地中海でもある程度の機動性を確保できるようになったのです。多数の砲門を備えた巨大な戦艦は戦争の様相を変化させます。
ジェノバは海上の浮き砲台からの集中砲撃を受けた最初の都市でもあります。1684年5月、ルイ14世はジェノバ港を海上から包囲し、浮き砲台を使って約10日間にわたり攻撃しました。ジェノバの陸上部隊により上陸を阻まれたフランス軍は弾薬切れで撤退することとなり、結果としてはこの砲撃は失敗に終わるものの、ジェノバは大打撃を食らいました。博物館では当時の貴重な記録を展示し、この出来事を取り上げています。
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(砲撃の様子を描いた版画)
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(測量器具の数々)


展示室を進むと、今度は19世紀以降の測量機械などが展示されています。産業革命以降のめざましい技術進歩によって、より正確で安全な航海が可能となったさまがうかがえます。



移民の歴史に切りこむ、インタラクティブな展示

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(入口で受け取ったのは...)


最上階に進むと、入口で係員からあるものを受け取ります。パスポートとニューヨーク行きの乗船券。現代の移民問題を語る前に、ここでは20世紀初めごろにイタリアからアメリカへ向かった移民について、実際に当時の様子を体験しながら知ることができます。
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(食堂や船室がリアルに再現されている)


ナポリの港から船の中へ。狭いベッドが並ぶ寝室では実際に寝台に腰かけてみることもできます。船内の各施設は再現度が高く、当時の様子が鮮明にイメージできます。
船を降りるとそこはアメリカ大陸。税関を模した展示では「パスポート」を使って移民審査を体験することもできます。コンピューターの指示に従いボタンを押して回答。無事に審査をパスできるでしょうか。(英語で音声が流れますが、選択肢などはイタリア語です)

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(体験はポイント多数。船長気分を味わえるコーナーも)


海に関する歴史を様々な角度から見て触れて体感できる見どころたっぷりの博物館です。気がついたら2時間、3時間あっという間に過ごせてしまいます。出てくるころには雨も止んでいるといいですね。
ガラタ海の博物館(Galata Museo del Mare)
所在地:Calata De Mari Ansaldo 1, 16126 Genova
入館料:大人€13.00
    小人(12歳まで)€8.00
    ※潜水艦を見学する場合は各+€6.00
開館時間:<3~10月>
     毎日10:00~19:30(最終入場18:30)
     <11~2月>
     火~金10:00~18:00(最終17:00)
     土日10:00~19:30(最終18:30)
     月曜休館

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浅井まき

イタリア・ジェノバ特派員の浅井まきが現地からヨーロッパ地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。

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名前:浅井まき

浅井まき

大学卒業後、社会人を経て2015年渡伊。イタリア北部リグーリア州の港町ジェノヴァに住み始めてはや3年目。現在はジェノヴァ大学の大学院史学研究科に在籍。日本と大きく異なるイタリアでの大学院生生活に四苦八苦しつつ、17~18世紀のジェノヴァ共和国に関する研究を行っている。自分の専門以外にも西洋史全般、美術、現代音楽、グルメ、スポーツなどへの関心大。晴れた休日には近郊へ写真撮影に行くのが楽しみ。 DISQUS ID '@disqus_n3hiU5o4o9

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