"モランディ橋"崩落事故による影響について

公開日 : 2018年08月19日
最終更新 :
筆者 : 浅井まき

8月14日に発生した高速道路の陸上橋の落下について、昨日最後の行方不明者が発見され、救助後病院で亡くなった方も含め、死者数は現在までに43人となっています。市内では昨日18日に国葬が行われました。

イタリアでは連日事故について報道が行われており、また類似する橋についても懸念が広まっています。本記事では現在の交通機関等への影響についてお伝えします。

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鉄道の遅延、運休について

"モランディ橋"は高速道路の陸上橋ですが、橋の下には線路が通っています。都市間を結ぶ主要路線ではありませんが、ジェノバ市内とポンテデチモ、ヴァル・ポルチェヴェラ地域をつなぐ電車が通っています。幸い事故発生時電車は通行していませんでしたが、復旧の見通しは未だ立っていません。

そのため、ジェノバ旧市街に最も近いジェノバ・ピアッツァ・プリンチペ駅からヴァル・ポルチェヴェラ方面へ向かう電車は全て運休となっています。この地域との連絡については、地下鉄やバスが代替手段として機能しているほか、ジェノバ・ヴォルトリ駅から臨時バスも運行しており、これに伴いジェノバ・ブリンニョレ駅〜ジェノバ・ヴォルトリ駅間の臨時列車の運転を増やしています。

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(事故当日の状況)

こうしたイレギュラーのためジェノバ周辺地域では電車の遅れが多発している状況です。ジェノバ近郊へ旅行される方、ジェノバを通る旅程をご予定の方は時間に余裕を持ったご移動をお願いします。

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(地下鉄の運行)

道路網について

事故の影響により高速道路A10ジェノバ-サヴォーナ間ではA7セッラヴァッレ-ジェノバ線方面JCT〜ジェノバ空港ICの区間が通行止めとなっています。ここは非常に交通量が多く、サヴォーナやトリノ方面からジェノバ港へ向かう物流にとっても非常に重要な路線であり、最も影響が懸念されるところです。

この付近は高速道路網が密集しており、ミラノ〜ピサ、リヴォルノ方面の交通への影響は大きくないと思われますが、多くの車が迂回を余儀なくされることから渋滞などの発生はやむを得ないでしょう。ジェノバ市内からジェノバ・クリストフォロ・コロンボ空港へは空港バスが運行しています(高速道路は利用しません)が、港へ向かう車やトラック等が一般道への迂回を行う為、こちらも到着の遅れは考慮に入れた方が良いです。

その他の影響

市内では8月15日、16日を市民服喪日としていましたが、観光施設や商業施設等は現在平常通り営業しています。

8月18日に開幕したサッカー・セリエAでは全ての試合で1分間の黙祷が行われ、選手は喪章を着用してプレーします。ジェノバを拠点とするジェノアCFC、UCサンプドリアの開幕戦は順延が決定しています。

振替開催日

サンプドリア-フィオレンティーナ: 9月19日(水) 時間未定 @スタディオ・ルイジ・フェラーリス(ジェノバ)

ACミラン-ジェノア: 10月31日(水) 時間未定 @スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ(ミラノ)

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