端正なシルエットが美しい!瑠璃光寺の五重塔

公開日 : 2020年03月15日
最終更新 :
筆者 : Duke

こんにちは、「地球の歩き方」福岡特派員のDukeです。今日は、関門海峡を越えて、お隣り山口県の瑠璃光寺五重塔を紹介します。

瑠璃光寺のある香山公園の入口。正面に見えているのが瑠璃光寺です。

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五重塔を擁し、梅や桜の名所でもある香山公園は、「日本の歴史公園100選」にも選ばれています。

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「西の京やまぐち」と呼ばれる山口市。これは、都の文化や風情に感銘を受けた第24代大内弘世が、山口市内を流れる一の坂川を京都の鴨川に見立てて、京都を模した町づくりを行ったことに由来します。あとに続く歴代当主も約200年にわたってその町づくりを継承するとともに、広く文化・芸術を奨励しました。折りしもこの時代、応仁の乱などの戦乱で京の都が荒廃。それを逃れて多くの文化人や公家が大内氏を頼って来訪し、活動の拠点としたため、山口に独自の文化が根づきました。これは「大内文化」と呼ばれています。瑠璃光寺は、その大内文化の雅を今に伝える、西の京やまぐちのシンボル。鯉が悠々と泳ぐ池越しに望む五重の塔は、周囲を鬱蒼とした緑に囲まれる新緑の時期はとりわけきれいです。

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池のほとりに建つ若山牧水の歌碑。

~はつ夏の 山のなかなる ふる寺の 古塔のもとに 立てる旅人~

明治40年6月牧水21歳のとき、東京から宮崎に帰郷する途中、瑠璃光寺を訪れて詠んだ歌で、書は喜志子夫人の筆だそうです。

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瑠璃光寺の五重塔は、京都の醍醐寺や奈良の法隆寺と並んで、「日本三名塔」のひとつに数えられています。

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四方がすっと反り上がった、檜皮で葺かれた五層の屋根。この屋根と屋根を支える中央の身部は、上層階に行くほど少しずつ細くなって、すっきりと端正なシルエットとなっています。

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曹洞宗保寧山 瑠璃光禅寺の山門。

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薬師如来が瑠璃光寺の御本尊です。

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両側は、廻廊になっていて自由に見学できます。

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こちらは、西の京やまぐちの礎を築いた大内弘世公の像。

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春は梅や桜、初夏は新緑やつつじ、秋は紅葉、冬は雪景色など、季節ごとの美しさを見せてくれる瑠璃光寺。室町時代のもっともすぐれた建造物のひとつとして、国宝に指定されています。山口県には美しい風景が数々ありますが、なかでも瑠璃光寺の五重塔は大好きなスポットのひとつです。実は、山口県は私が生まれ育った場所。これからも機会を作って山口の風光明媚な場所もレポートしていきたいと思います。(写真は2020年3月のものと、新緑の時期に撮ったものがあります)

【瑠璃光寺】

・場所: 山口県山口市香山町7-1(香山公園内)

・電話: 083-922-2409

・アクセス: JR「新山口駅」からバス30分、「県庁前」下車、徒歩10分/JR「山口駅」からコミュニティバス(大内ルート)、「香山公園五重塔前」下車/中国自動車道小郡ICまたは山口ICから車で20分(無料駐車場あり)

筆者

特派員

Duke

縁あって福岡県北九州市に落ち着いて、はや15年。県外の方はもちろん、地元の方にも楽しんでいただけるよう、福岡・北九州の旬な情報を発信していきたいと思っています。

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