北九州でのビール造りの歴史を今に伝える門司赤煉瓦プレイス

公開日 : 2019年10月14日
最終更新 :
筆者 : Duke

こんにちは、「地球の歩き方」福岡特派員のDukeです。今日は、北九州市門司区の「門司赤煉瓦プレイス」を紹介します。

JR鹿児島本線門司駅前にある門司赤煉瓦プレイスは、九州に初めて建設されたビール工場の跡地。ここでかつては、「桜ビール」という名のビールが製造されていました。ラグビーワールドカップ2019では日本代表(ブレイブブロッサムズ:桜の戦士)が大健闘して初の決勝トーナメント出場を決めましたが、この「桜ビール」が現存していれば、スタジアムで販売されるビールもハイネケンではなく桜ビールになったかもしれませんね(笑)

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1913年(大正2年)創業の「帝國麦酒」は、「桜麦酒」「大日本麦酒」「日本麦酒」「サッポロビール」と名を変えながら、2000年(平成12年)大分県日田市にサッポロビール新九州工場が建設されるまで、この地でビールづくりの歴史を刻みました。

これは赤煉瓦プレイスで最も象徴的な建築物である「旧サッポロビール醸造棟」。その後ろには、赤煉瓦写真館となっている「旧組合棟」があります。

醸造棟の1階は、ランチ営業も行っているカフェ・ド・ブリックという洋風居酒屋。

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こちらは、旧サッポロビール九州工場の事務所棟として使用されていた「門司麦酒煉瓦館」。内部は、誰でも利用することができるギャラリー(有料)として利用されているほか、大正浪漫の部屋などの展示室があって、創業から日田に移転するまでのビール醸造87年の歴史を感じることができます。

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旧サッポロビール醸造棟と門司麦酒煉瓦館の前を通る道は、「シュガーロード」とも呼ばれる「旧長崎街道」として知られ、江戸時代には参勤交代の際、九州の諸大名の多くがこの道を通って本州へ渡っていったとの記録が残っているそうです。

かつては倉庫として使用されていた「赤煉瓦交流館」で、1階にはビュッフェレストランARKが入っています。

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赤煉瓦プレイスの目の前は関門海峡。天気の良い日は、海沿いの遊歩道をぶらりと歩くのもお勧めです。潮風が気持ちよいさわやかな散歩道です。

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散策に疲れたら赤煉瓦プレイスに隣接するカフェ、ジラソーレ(GALLERIA CAFFE「girasole」)でひと休みしましょう。煉瓦を基調とするシックで落ち着いた外観。赤煉瓦プレイスの景観に見事にマッチしていますね。(写真は以前訪問した際に撮ったものです)

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レトロモダンな店内には、源右衛門窯の器が整然と並んでいました。

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関門海峡を行きかう船をぼんやりと眺めながら飲むコーヒーの味はまた格別です。

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カフェの一角はレンタルギャラリーとして、絵画や書画、陶器、写真など様々なジャンルで北九州を中心に活動する作家さんの展示会に利用されています。ちなみに、今週末10月19日(土)18:00からは、「DAIRI RETORO JAZZ(大里レトロジャズ)」というジャズライブが行われるそうですよ。

赤煉瓦プレイスの4つの建物、旧サッポロビール醸造棟、門司麦酒煉瓦館、赤煉瓦写真館(旧組合棟)、赤煉瓦交流館(旧倉庫棟)は、その歴史的価値を認められて国の有形文化財に登録されています。以前、福岡特派員ブログで紹介した門司港レトロに興味を持たれた方は、門司赤煉瓦プレイスにも足を延ばして、日本の近代化遺産とも言える貴重な歴史的建造物の持つ空気感を味わってみてはいかがでしょうか。(車で約3分、JRで2駅と近いです)

【門司赤煉瓦プレイス】

 〇場所:北九州市門司区大里本町3丁目11-1

 〇問い合わせ:093-372-0962

 〇門司赤煉瓦プレイスHP:https://mojirenga.jp/index.php

 〇アクセス:門司港レトロから車で3分

       北九州都市高速 大里ICから車で5分

       JR鹿児島本線門司駅から徒歩3分

 〇駐車場:一回の使用料1日500円(普通車148台・大型車10台)

筆者

特派員

Duke

縁あって福岡県北九州市に落ち着いて、はや15年。県外の方はもちろん、地元の方にも楽しんでいただけるよう、福岡・北九州の旬な情報を発信していきたいと思っています。

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