芦屋町 夏の風物詩 ~ 夏井ヶ浜の浜木綿(はまゆう)

公開日 : 2019年07月30日
最終更新 :
筆者 : Duke

こんにちは。「地球の歩き方」福岡特派員のDukeです。今日は、福岡県遠賀郡芦屋町の夏井ヶ浜に自生する浜木綿を紹介します。けがれない純白の浜木綿は、芦屋町の夏の風物詩。自生地を保護するため、人の手が加わらないよう大事に守られています。

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浜木綿は、南アジアや東アジアなどの暖かい地域が原産です。はるか南の国から黒潮に乗り、幾歳月も波に揺られて、ここ夏井ヶ浜に根を下ろした浜木綿。九州では芦屋町の夏井ヶ浜が自生北限の地とされています。

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例年7月下旬頃に見ごろを迎えますが、年によって前後することも多々あります。昨年は盛期を逃してしまいましたが、今年はいいタイミングで見ることができました(7月30日)。8月上旬までが見ごろだそうです。

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ひとつひとつの花は細く可憐な印象があります。木綿(ゆう)とは、「楮(こうぞ)の皮を剥いで、その繊維を蒸し、水にさらしたうえ、細かく糸状に裂いたもの(コトバンク)」で、古代より神事に用いられてきたそうです。砂浜に咲く細く白い花びらが木綿を連想させることから、「浜木綿」と呼ばれるようになったのでしょう。

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花は真ん中にある筒状の苞に覆われていますが、開花とともに順次外側に広がって、きれいな円盤状または半球状に開いていきます。日が暮れると、甘い芳香をあたり一帯に漂わせるそうです。

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浜木綿自生地のすぐ下が夏井ヶ浜。夏場は、水遊びする家族連れをよく見かけます。道路を渡ったすぐ近くに駐車場があり、「夕陽の見えるトイレ」という看板が目印です。

こちらは隣接する「夏井ヶ浜はまゆう公園」。福岡タワー、門司港レトロに続いて、福岡県で三番目の恋人の聖地に指定されました。この「響愛(ひびきあい)の鐘」は、目の前に広がる響灘の「響」と、二人の「愛」の願いがかけ合わせられたものだそうです。

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響愛の鐘から下に降りていくと、青く透明度の高い海を間近に見ることができます。

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続いて、夏井ヶ浜から車で5分程度の若松区有毛へ。ここは若松潮風キャベツ(玄界灘の潮風を浴びて育った、ミネラルたっぷりの美味しいキャベツです)の産地として知られています。ここ数年ひまわりの栽培を中断していたようなのですが、今年はひまわり畑が復活していました。

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一つの大きな花のように見えるのは実は小さな花が集まったもので、『頭状花序』と言われます。一番外側の花弁状のものは舌状花と言う装飾的なものですが、ひらひらと風に揺れて昆虫を惹きつけ、中央にある管状花の受粉を助けるという重要な役割を担っています。

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円い部分が管状花(または筒状花)と呼ばれる本当の花で、幾何学模様に整然と並んでいるのは開花前。先端が黄色い星型で、突起した棒のように見えるのは開花した管状花です。

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今日は、東北南部まで梅雨明け。いよいよ夏も本番ですね。

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浜木綿が群生する夏井ヶ浜へは、国道495号線を芦屋町から若松北海岸方面へ向かい、「重岡商店」で左折してはまゆう観光道路に入ります。左折後5分程度。若松方面から逆方向の場合は、若松ゴルフ倶楽部の西端の交差点を右折後3分程度です。バスもあるにはありますが、運行日や本数、バス停からの距離などを考えれば現実的ではないと思います。

近くには、響灘の新鮮な海産物が豊富な「とと市場」、芦屋特産のイカ料理を食べられる「マリンテラスあしや」や「割烹かねやす」などもあり、ランチにも最適です。

【夏井ヶ浜】

 ○場所:福岡県遠賀郡芦屋町大字山鹿796-10

 ○問い合わせ:芦屋町役場 093-223-0881

 ○駐車場:「夕陽の見えるトイレ」または「夏井ヶ浜はまゆう公園」駐車場

筆者

特派員

Duke

縁あって福岡県北九州市に落ち着いて、はや15年。県外の方はもちろん、地元の方にも楽しんでいただけるよう、福岡・北九州の旬な情報を発信していきたいと思っています。

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