【赤淵川】富士に流れる幻の滝めぐり【水神】

公開日 : 2019年09月13日
最終更新 :
筆者 : わや猫

みなさん、こんにちは。静岡・富士特派員の、わや猫です。

近年、気候変動による大雨がよく振りますが、みなさんの住む地域は、ご無事でしょうか?

僕の住んでいる富士市も、昔は、よく富士川の氾濫に悩まされていた地域ですが

近年は整備も進み、特に目立って大きな水害は、発生しなくなりました。

さて今回は、そんな富士市で、逆に水量が少ない赤淵川(赤渕川)に注目してみましょう。

愛鷹連峰の南西。富士市桑崎地区より、国道1号線付近にある沼川まで続いている、赤淵川。

その川の途中に、いくつかの滝が点在しますが、なにぶん水量の少ない川なので

いずれも普段は枯滝となり、その姿を目にする事ができない、幻の滝なのです。

故に、市内に住んでいても、その存在を知らない人が多いため、ここで各滝を紹介します。

まずは、下流側より順番に。富士岡地区にある、花川戸の滝です。落差13m。

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この画像は水量の少ない時ですが、滝の上の方に空いた、大きな甌穴がよく見えます。

以前は、この滝を見るには、もう少し下流から川の中を歩いてくる必要がありましたが、

2014年に新花川戸大橋が完成し、橋の上から簡単に見下ろせるようになりました。

川のだいぶ下流にある滝なので水質は悪いのですが、アクセスが簡単なのが魅力です。

続いて少し川をさかのぼり、間門地区にある不動の滝へ。落差22m。

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滝壺にある岩に、落ちた水がぶつかり、左右へ流れが別れている滝です。

この滝の裏に、不動を祀っていた事が、名前の由来となっているとの事。

しかし残念ながら、この滝は、新東名高速道路の高架橋工事に伴って

立ち入る事ができなくなってしまい、現在は見る事ができません。

気を取り直して次へ向かいます。鵜無ケ淵地区まで上ると現れる、猿棚の滝。

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落差36mという高さもさる事ながら、その切り立った絶壁は圧巻です。

水量が多いときには豪快な滝が姿を表しますが、なかなかお目に掛かる事ができない滝です。

滝壷まで行くには川の中を進まなければならないのですが、林道からも見下ろす事ができます。

同じく鵜無ケ淵より。猿棚から、もう少し上流に位置する銚子ヶ淵の滝。落差15m。

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こちらは、吉永第二小学校近くの道路から見下ろせるため、花川戸同様にアクセスが容易です。

赤淵川の滝を巡るさいは、この滝の水量を目安にするのも良いでしょう。

次は、いよいよ桑崎地区へと突入。住宅地の奥にある、足掛けの滝へ。落差10m。

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民家の近くを流れている滝で、落差ほどの大きさも感じず、今までの滝に比べたら地味でしょうか。

住宅地奥の、集会場がある広場から見下ろすことができるので、アクセスは難しくありません。

さて、ここまで5つの滝を見て回りましたが、最後の滝は、林道桑崎線を2kmほど上った山の中となります。

牛ヶ淵の滝。林道から赤淵川に降り、20分ほど沢登りをしなければたどり着けない、まさに幻の滝です。

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道中、大きな岩を登ったり降りたりしながら進むので、アクセスは非常に大変で、怪我の危険も

伴いますが、その分、到着した時の感動は、ひとしおでした。落差自体は8mと大きくありません。

以上6つの滝が、赤淵川の幻の滝となります。他にも探せば、まだまだ名もなき滝がありそうです。

最後に、林道桑崎線の終点から、さらに奥へと進んだ先にある、水神をお参りします。

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この水神があるのは、すでに標高800mを過ぎた山の中です。(ちなみに牛ヶ淵の滝は標高500mほど)

昔は、ここから桑崎地区へと生活用水を引いていたらしく、この水神は、その当時の名残りとなります。

幻の滝巡りの末にたどり着いた、山奥の水神。長年住んでいる地域でも、まだまだ

知らない場所が、たくさんあるのだという事を、赤淵川を通じて教えられました。

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