幕末に花咲いた原の植物園【帯笑園】

公開日 : 2019年09月03日
最終更新 :
筆者 : わや猫

みなさん、こんにちは。静岡・富士特派員の、わや猫です。

今年4月に、沼津市原にある帯笑園(たいしょうえん)の整備工事が完了し

現在は一般向けに公開されているとの事だったので、見に行ってきました。

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開園時間は、土日祝日の朝9時から夕方16時まで。

駐車場は、普通車3台、軽自動車1台、車椅子マーク1台分あります。

今までも、月1度は公開されていたとの事ですが、管理を市に委託したことを切っ掛けに

より一般に開放され、自分が帯笑園を知ることになったのも、この工事のおかげでした。

元々は、珍しい植物を集めた植物園だったそうで、その歴史の始まりは、江戸時代。

松蔭寺の和尚である白隠慧鶴(はくいんえかく)が、京都から弟子入りに尋ねてきた

斯経慧梁(しきょうえりょう)という高僧のための住まいを建てた事からだそうです。

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以来、この地の素封家であった植松家が、代々管理を受け継いで現在に至ります。

東海道を往来する多くの著名人も訪れたそうで、蔵を改装して作られた資料館には、その肖像画も

並んでいたのですが、日本人ならば誰もが知っているであろう顔ぶれの多さに、ビックリしました。

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幕府の人間と、幕府に相対する側の人間、双方が訪れているという、歴史的にも凄い場所なのです。

また、帯笑園を利用した著名人直筆の書も残されており、知れば知るほど驚かされるばかりでした。

その当時は、望嶽亭(ぼうがくてい)という茶室が庭の中央にあり、庭から

富士山までもを一望できたそうですが、現在は庭の隅に家屋が建っているだけです。

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仮に望嶽亭が残っていたとしても、現在は周囲に高い建物が多いため、富士山は見えそうにありませんが。

庭自体の規模も、昔の3分の1ほどまで縮小されているそうで、シーボルトが

「日本で見たものの中で、最も美しく豊か」と賞した頃の姿が見れないのは残念です。

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とは言え、歴史的な価値は非常に高い場所なので、特に幕末が好きは人にはオススメだと思います。

4月29日(昭和の日)には、この地域一帯のお祭りも行われるそうなので、その頃が特に見頃です。

アクセスは、JR東海道線 原駅より、徒歩10分。

この地に訪れた際には、白隠の里共々、足を運んで、その歴史に触れてみてください。

帯笑園 住所:静岡県沼津市原194-4

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