天城の知られざる不知沼【しらぬたの池】
みなさん、こんにちは。静岡・富士特派員の、わや猫です。
梅雨の長雨で、じめじめとした日が続くと、ふと思い出す、森の中の池。
その名も、不知沼の池。不知沼と書いて、シラヌタと読みます。
天城山の中腹、川久保川上流の脇にひっそりと存在し、地元の人も
その存在をよく知らなかったため、不知沼と名付けられたという池。
場所は、東伊豆町。アクセスは、伊豆急行 片瀬白田駅前より、車で急傾斜の坂道を10kmほど登り
およそ30分で到着。途中、別荘地の道が入り組んでいて、初めて行く場合は迷うかもしれませんが
道なりに進んでいけば到着できるので、所々にある案内なども頼りにして、頑張って進みましょう。
別荘地を過ぎてしばらくすると、林道の脇に、池へと続いている遊歩道の入口が現れました。
ここから池までは、歩いて505m。下り坂なので、行きは良い良い、帰りは辛い道となります。
池の手前を流れている川久保川には、定員29名の吊橋が駆けられていました。
こんな山奥に団体で訪れる機会があるのかは分かりませんが、その際は注意して渡りましょう。
吊橋を過ぎると、ようやく、シラヌタの池へと到着。森の中にポツンとある、周囲250mほどの池です。
池および周辺一帯は、静岡県の天然記念物に指定されているので、生き物の採取はできません。
また池の水位を保つために、川久保川からパイプを通して水を引き入れたりもされていました。
春から夏にかけては、モリアオガエルが産卵にやってくるそうですが・・・
発見できたのは、オタマジャクシを食べてしまう、アカハライモリだけでした。
一応こいつも準絶滅危惧種なのですが、この池の中には大量に生息しています。
池の周りの、ぬかるんだ土の上には、動物の足跡も残されていました。
この辺りに生息している鹿や猪が、水飲み場として利用しているようです。
沼地という事もあって、周囲の湿度はかなり高いので、帰りの上り道を歩いていると、秋頃でさえ
汗をかいてしまいます。不知沼へと訪れる際には、タオルや飲み物を忘れずに持っていきましょう。
さて、せっかく不知沼まで来たので、ついでにもう1ヶ所、不知沼の大杉も見ていきましょう。
車を停めた池の入口から、更に林道を300mほど北上していくと、大杉の入口が現れます。
こちらの方が路肩が広くなっているので、池の入口前よりも車を停めやすいです。
ちなみに林道は、この入口の先で車両通行止めになっていますが、その2kmくらい先にも
オバケ杉なる木もあるそうなので、歩くのが苦でなければ、そちらも見に行きたいですね。
では改めて大杉ですが、こちらも入口から遊歩道を500mほど進んで向かいます。
途中、山葵田の前に掛かった小さな橋をこえ、広々とした杉林の中を上っていくと・・・
ようやく、シラヌタの大杉が、その巨体を表しました。樹齢1,000年。樹高45m、幹周8.16m。
静岡県では、天城山太郎杉と共に、森の巨人たち百選に認定された樹木の1本です。
その大きさも圧巻ですが、周囲に生えた若い木をも取り込んで成長している姿には驚きました。
今回は、不知沼を中心にお伝えしましたが、天城山には、ほかにも豊かな自然が沢山あります。
またいずれ何かしらの形で、天城に接する機会があれば、改めて、その魅力をお伝えしたいです。
シラヌタの池・シラヌタの大杉 所在地:静岡県賀茂郡東伊豆町片瀬
伊豆半島ジオパークHP:https://izugeopark.org/geosites/shiranutanoike/
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