一年の締めくくりは爆音で!オランダ年末花火!

公開日 : 2015年12月21日
最終更新 :

さて、前回は年末オランダを代表するものの一つとして<Oliebollen オリボルン>をご紹介いたしましたが、今回はその二つ目、年末のオランダ恒例、花火についてご紹介します!!

日本で花火と言えば夏の風情というイメージがありますよね。もちろん最近では年末のカウントダウンイベントなんかでも使われることかと思います。ですが、オランダで花火をすることが許されているのは12月31日の午後6時から元旦1月1日の午前2時までの8時間のみ!それ以外の期間で行うと違法行為となります。警察に見つかると容赦なく連行、罰金です。よって年末のオランダ人の楽しみと言えば花火!しかしこのように取り締まりが厳しいので、大晦日用の花火の販売期間は毎年12月29日から31日の3日間だけ!かぁ~、厳しい!

12月に入ると下の写真のような花火の広告がよく家のポストに投函されます。

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この広告には予約受付表も同封されています。草食系から肉食系の花火までいろいろ揃ってますよ~!(笑)私の家族は、肉食系に挑戦したいものの、小心者家族なので草食系の、しかも貧乏性なので値段の上限を決めていつも買っています。(笑)花火大好き人間は簡単に何百ユーロとポロット使っちゃうんだとか。色んな意味で勇気あるなぁ~!

しかし!子供達にはやっぱり花火は大人気!ということで、子供用の手に持つ花火は12月29日よりも先行して、いくつかのスーパーで販売されます。これはLidlというスーパーですでに売っていた花火の写真。

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先ほど申し上げました大晦日と元旦のみに使用が制限されている花火は打ち上げ花火で、子供が持ってパチパチいうくらいの手持ち花火は一年通してやっていても問題はありません。しかし、子供が花火をする際には下の写真のような、火花から目を守る安全眼鏡をかけるよう、推奨されています。

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というのも、オランダは花火による負傷者がとても多いからです。去年は全部で576件起こっており、14歳以下が負傷者という件も多く起こっています。負傷部分は主に手と目です。今年もすでに違法花火を購入し、手首から先を失った少年がいます。

オランダ人が購入する花火のうち、やっぱり人気なのは打ち上げるタイプの大型花火。また爆竹も人気です。また<Wensbollen (ウェンスバロン)>といって、ランタンの中に設置されている小さなロウソクに火をつけると熱の力でそのままフワフワと飛んでいく花火も人気です。このロウソクは一定時間が過ぎると自然と消えるようになっており、火が消えると下にゆっくり落ちていくため、火事の心配もありません。ていうか、今までに聞いたことがありません。

このようにオランダ人の皆さん、大晦日は花火の準備にウキウキです。

ただ人によっては、先述した少年のように違法の量の火薬を使った違法花火をブラックマーケットやベルギーなどから購入してくる人もいます。特にベルギーで売られている違法花火は軽く手りゅう弾ほどの威力があります。

また花火が一番盛り上がる夜から夜中にかけて、公共の郵便ポストや他人の家の郵便ポストなどに花火を投げ入れていたずらをするばか者どももたまにいます。よって、以前は道においてある郵便ポストは年末が近づいてくるとポストの口の部分を蓋のようなもので閉じ、手紙が入るくらいの薄さしか開かないようにしていたのですが、最近ではその薄さの郵便口のポストが普及しているため、そのような作業をする必要がなくなりました。また私の旦那も用心のため、12月31日に郵便が届けられると同時に郵便ポストに家の内側から板を張り、閉じています。

このように一部のばか者たちのせいでせっかくのお楽しみも用心せざるを得ないというふうになってはしまいますが、元旦午前12時になった時に打ち上げられる花火の数はとてつもなく多く、とてもきれいです。一瞬にして戦場にいるかのような爆音に包まれます(笑)。本当に戦場そのもの!!<た~まや~!>とつい口にすると旦那から<何それ、何屋さん?>と聞かれ、<ちっ、日本の情緒を教え込まなくては!>と苦々しく思ったのを覚えています。

この時期にオランダに来られる方は、オランダ全土が戦場のような爆音に包まれるこの瞬間をぜひお楽しみください!

それでは、これが2015年最後の私のブログとなります。ご愛読ありがとうございました。また来年もお役に立てるような色々な情報を発信していきたいと思いますのでぜひよろしくお願いいたします。また<こんなテーマについても聞きたい!>と思われる方がいらっしゃいましたら、ご遠慮なくコメントのほうよりリクエストしてください。

それではみなさん、良い年越し、新年をお迎えください!

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