大気汚染緩和につながるか?デリーで車両規制開始

公開日 : 2015年12月31日
最終更新 :
筆者 : nok

「今日も濁ってますねぇ」「500超えみたいですよ!」などのやり取りが日常化している最近のデリー。空が濁り、大気汚染の原因物質、PM2.5の値が世界最悪と言われているのは、日本でも知られていることと思います(↓日本の環境基準は、1日平均・1立方メートルあたり平均35ug。その何倍になるかは考えたくなくなります・・・)。

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汚名返上とばかりに、行政が「石炭火力発電を減らして再生可能エネルギーの割合を大きくする」「日中、市内への大型トラックの乗り入れを禁止する」など様々な対策を打ち出していますが、すぐには数値改善に結びつかないのが現状です(↓自転車がもっと広がればいいのになぁ、と思います。女性や若者が乗っているのはほとんど見かけない・・・)。

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そんな中、デリー市当局が、明日1月1日から15日間、新たな規制をトライアルで行うことになりました。

その内容とは、「日中は2日に1度しか車に乗ってはならない(日曜を除く)」というもの。車のナンバーが偶数なら偶数日、奇数なら奇数日のみ通行が許され、違反すると2000ルピーの罰金(約1800円)が課せられます。

「女性のみが乗った車」「緊急車両(救急車や消防車など)」「タクシーなどの営業車両(ナンバープレートの色が黄色)」「二輪車」など、規制の対象外はありますが、私たち外国人を含む一般市民の生活に大きく関わることとなりそうです。

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最近は、テレビをつけても、知人に会っても、この話題が出ます。

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「地下鉄をもっと整備する方が先だ!」「金持ちは2台めを購入するだろうから、無意味だ!」「バスになんて乗りたくない!」「発電方式の見直しのほうが効果的だ!」「ナンバーを張り替える人が出てくるに違いない!」など、ネガティブな反応が多いような気がします。確かに、市場の店先には、ナンバープレートが並べられていて、簡単に手に入るようです(↓車部品を扱う店)。

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とはいえ、地下鉄の整備も発電方式の見直しも一朝一夕にできるものではありません。「市民からブーイングが起ころうと、環境改善のためにまずは身近なところから取り組もう」という当局の姿勢には、個人的に感心もしています。今回の規制により、市民の「大気汚染」に対する意識が向上すれば、数値改善につながるのではないかとも思うのです。

いよいよ明日スタート!果たしてうまく機能するのか、注目です(↓けさの自宅付近)。

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*2015年の更新はこれで終了です。読んでくださり、ありがとうございました。

 来年も引き続き、よろしくお願いします。

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