いろいろなチャイ
インドは非常におおまかに分けるとですが、北インドと南インドというふたつの文化圏に分かれます。
そのうち、南インド圏はコーヒー文化と言われ、チャイよりもコーヒーを主に飲みます。
そして、デリーのある北インド、こちらはチャイ文化圏です。
北インドの人は実によくチャイ(ミルクティー)を飲みます。
それでも、ここ数年で都市部では急激にコーヒーショップのチェーン店(インド版スタバと言われる、「バリスタ」、「カフェコーヒーデイ」と言った店、そしてイギリスから来たらしい「コスタ」など)が広まり、富裕層の人は、よくコーヒーも飲むようになりました。
でも、それでもまだまだ、チャイの方がよく飲まれます。
貧困層の人はコーヒーを飲んだ事がない人も多いそう。
また、誰かの家にお呼ばれした時などは、9割以上の確率でコーヒーではなく、チャイが出されます。
インド人は、紅茶もコーヒーもブラックで飲む人はほとんどいません。
ブラックで飲む人はほぼ、皆無と言ってもよいくらい。
ましてや砂糖抜きで飲む人など、見たこともないほど。
みな、牛乳プラス、信じがたい量の砂糖を入れて飲みます。
チャイですが、普通は牛乳:水の割合は1:1です。
水、牛乳、茶葉を入れて火にかけ、沸騰したらすぐに火を弱くして、1分〜2分ほどぐつぐつ煮立てるのがコツ。
チャイに使われる茶葉は、ダストティーと言われるもの。
茶葉と言いましたが、葉の原型はほとんどとどめておらず、見かけは小さな粒のような感じです。
その名のとおり、細かいカスの部分なんだそう。
もちろん、お値段も一番安いです。
でも、これでないと、チャイのコクは出ません。
家で、「チャイを作ろう!」と思って挑戦したものの、なかなか茶葉の色が出ないままで、結局、「ほんのちょっとだけ茶色ぽくなった暖かい牛乳」みたいなものが出来上がった経験のある人、いるかと思います。
普通の紅茶の葉ではなかなか、あの濃い色は出ないのですよ。
高級な茶葉であればあるほど、チャイはうまくできません。
安いダストティー、お湯に入れた途端にびっくりするほどお湯がこげ茶色になりますよ。
チャイにはいろいろな種類があります。
一番代表的なのは、
「アドラクワーリー・チャイ」と、「イライチワーリー・チャイ」でしょう。
アドラクとは、ジンジャーの事、イライチはカルダモンです。
特に冬は、体を温めるアドラクワーリー・チャイ(ジンジャーチャイ)がよく飲まれます。
その他、インドで「聖なる木」と崇められているトゥルシーの葉のチャイ、シナモンとクローブを砕いて煮込むチャイなどもあります。
インドにいると、そこかしこでチャイばかり出される上に、砂糖の量が半端じゃないので、すぐにチャイがイヤになるのですが、
日本に一時帰国などしているとなぜか懐かしくなるのがチャイなんです。
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