17世紀の町がそのまま残るレーダ=ヴィーデンブリュックと謎の人形
17世紀の街並みが残るフロイデンベルクについて、以前記事で紹介しましたが、
ケルンがあるノルトライン=ヴェストファーレン州には、他にも古い街並みがそのまま残る町があります。
そのひとつがレーダ=ヴィーデンブリュック(Rheda-Wiedenbrück)。
フロイデンベルクの旧市街のように街から孤立して、古い街並みが残っているのではなく、
レーダ=ヴィーデンブリュックは17世紀に建てられた古民家が再開発により、
商店やレストラン、ホテルとして利用されています。
レーダ=ヴィーデンブリュックはもともとレーダ市とヴィーデンブリュック市という2つの市だったのですが、
1970年に行われた地域編成により一つの市になりました。
レーダ=ヴィーデンブリュックへの行き方
ケルンからはICEまたICに乗って、Hamm(Westf)駅で乗り換えて一本(RE)です。
およそ2時間かかります。
Hamm以外に大きな都市はギュータースロー、リップシュタット、ビーレフェルトなどが
挙げられますが、乗り換えはHamm(Westf)がオススメです。
ドルトムントからならHamm(Westf)を経由して1時間10分ほどで到着します。
ランゲ通りの街並み
とりわけもともとヴィーデンブリュックだったランゲ通りには、木組みの建物が立ち並んでいます。
「レーダ=ヴィーデンブリュックは古い家があって素敵だよ」と聞かされて訪れた私ですが、
現代家屋が並ぶ中ちょこちょことしか古い家がなかったので、なんだ大したことないないじゃん!とがっかりしていたら、
ランゲ通りに入った途端17世紀の町でした。通りのどこを見ても切妻造りの木組みの家。
フロイデンベルクが隔絶されたモノクロの街並みだとしたら、レーダ=ヴィーデンブリュックは
赤い三角の屋根に色鮮やかな彫刻の装飾が木組みに彫られていて、見ていて飽きません。
これらの家をディーレンハウスと呼びます。同じ17世紀に建設された建物なのに印象が全然違います。
ヴィーデンブリュックの歴史は少なくとも8世紀まで遡ることができます。
一方レーダは11世紀まで文献にあらわれることはありません。
10世紀にはヴィーデンブリュックに当時の神聖ローマ皇帝の宮殿があったとされています。
その後も開発は進み、17世紀には近辺地域で最古のギムナジウムが設立されました。
今でもレーダ=ヴィーデンブリュックのランゲ通りに残る古民家は15世紀前後に建てられたものばかりです。
建物の大きなアーチの門。
今はただの出入り口として利用されていますが、当時は馬車が中に入れるようになっていたんです。
こちらの門は美しい装飾が施されています。
レーダ=ヴィーデンブリュック、町一番のホテルはこちら。
Romantik Hotel Ratskeller Wiedenbrückです。
古城や古民家などを利用したロマンティックホテルの1つで、もともとヴィーデンブリュックの市庁舎だった地下の
ビヤホールだったところです。Ratskellerは市庁舎の地下にあるビヤホールを意味します。基本的には町の中心地にあり、
ここでも例外ではありません。すぐそばには広場や大きな教会(聖エギディウス教会)があります。
私が訪れた時は残念ながら、教会は修復工事中でした。
さて続いてはホテル内部です。
こちらはシングルベットルームですが、どこの部屋もアンティーク家具のある素敵な部屋でした。
アンティーク好きにはたまらないはず!
ホテルにはバーとレストランがあります。日曜日の晩にバーは閉まっているので、
ご注意ください。ホテル斜め向かいにあるアイスクリーム屋さんは遅くまでやっていました。
朝ごはんは午前11時まで簡単なビュッフェを提供してくれるのは嬉しいところ!
朝をのんびり過ごしたい方にはオススメです!
街のそこかしこにいる謎の人形
レーダ=ヴィーデンブリュックに来て、見逃せないというよりは目について仕方がないのが
この人形たちです。
町のいたるところにいるのですが、人間大か人間よりも一回り大きいです。
1体の重さは平均95kg。なんとも言えない表情をしています。
夜に何も知らずに佇んでいるのを見たら、悲鳴をあげそうです。
調べたところ2017年3月の時点で合計80体おり、地元の芸術家であるChristel Lechnerによる
「Everyday people」という作品だそうです。
ちなみに毎年展示される場所は変わり、年々その数も増えているので、
近くに住んでいれば、毎年何がどこにいるのか見て回るのも面白いかもしれません。
参考記事はこちら(ドイツ語)
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