モロッコでの言語について

公開日 : 2015年06月17日
最終更新 :
筆者 : カサ

アッサラームアライコム!

いつもブログを読んでくださり、ありがとうございます。

今日はモロッコ(カサブランカ)の言語について、書きたいと思います。違うと思われる方もおられるかもしれませんが、私の知っている範囲で書いています。

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モロッコの公用語はアラビア語とベルベル語です。

アラビア語といっても地域ごとにかなり異なるそうで、モロッコで話されているアラビア語モロッコ方言のことはダリジャと言います。ダリジャには書き言葉がなく(インターネットの普及でチャットなどをするためにアルファベットと数字を組み合わせた造語はあるそうです)、書く場合は正則アラビア語でフスハーと言います。

フスハーとダリジャは中国語と日本語くらい違うものだと私は感じています。

ベルベル語は公用語ですが、カサブランカでは文字表記を見ることは稀ですし、話せる人も少ないように思います。

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また、公用語ではありませんが、モロッコではフランス語も広く使われています。一般的にビジネスの世界(ホワイトカラーの職業)ではアラビア語よりフランス語が重視されているようです。公的な文書はアラビア語(フスハー)とフランス語。ビジネス文書、レポート等はフランス語といった具合です。

ちなみに、新聞はアラビア語(フスハー)のものとフランス語のものがありますが、モロッコで一番よく使われているダリジャの新聞はないので、フランス語の新聞を好む人が多いように感じます。アラビア語を読む方が難しいんだとか。なので、一般的に話すときはダリジャ8割フランス語2割(割合は個人によって各々違うようですが、相対的に見て)、読むときはフランス語という感じです。

小学校から高校まで学校では正則アラビア語フスハーとベルベル語のみ習う(数学など他の科目もフスハーで習う)そうですが、大学以上の高等教育はフランス語になるそうです。ということは、大学以上に進学したい場合、フランス語は必須ということになります。なので、公立学校に行く場合はフランス語の語学学校・塾・家庭教師で習い、私立学校ではフランス語でも教えられているみたいです。

1980年ごろまでは学校教育はフランス語だったそうで、50代以上の方々の方がきちんとしたフランス語が話せるというようなことも聞きます。

また、地域によってはスペイン語が話せるところや、観光業に従事する人・観光地などでは英語も通じます。都市部の若い世代もかなり英語が通じます。最近は、頑張ってダリジャで話そうとしても、英語で応えてくれる人が多いです。ダリジャ、フスハー、ベルベル語、フランス語、英語、スペイン語、日本語、韓国語、中国語(9か国語!!!)が堪能という嘘みたいな人にも出会ったことがあります。学校教育を受けた人ならば一般的に、ダリジャ、フスハー、フランス語の3か国語、若い世代であれば+英語で4か国語は最低限できるようです。

バイリンガルとかトリリンガルとかカッコいい話ばかりをしましたが、逆に全く教育を受けていないという人も少なくないのも現状です。その場合、分かるのはダリジャ(口語)のみ。数字も分からないので、携帯電話も誰かに番号を押してもらわないと使えません。彼らにはどれだけインターネットやテクノロジーが発達しても、何の恩恵も変化もありません。新しい情報技術に付いていくことだけが幸せなことだとは言えませんが、文字が読めたら面白い物語も読めるし、知らないことを知ろうと思えば知ることができる。メモを取ることができれば、忘れずに済む、思い出すことができる、改善できる。と思う。

モロッコの色々な統計は差が有り過ぎるからなのか、私が実際に目にすることとの乖離があるように感じられて、どう捉えていいのか分からないのですが、識字率は50%以下とか21世紀の今において驚くような統計もよく目にします。うーーーん。。。

重い話になりましたが、どちらも実際の今のモロッコの話。

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