ブラジルの子供は守られている

公開日 : 2018年09月25日
最終更新 :
筆者 : Harumi

Olá! Tudo bem? Harumi です。

ブラジルで12歳以下の子供を連れて長距離移動する際には注意が必要です。

例えば長距離バスに乗る場合は自分の身分証明書はもちろんですが、子供の出生証明書もしくはその他の身分証明証の提示が必要です。

これは子供の連れ去りを防ぐため。

ブラジルでは子供の誘拐がとても多いそうで、店などでちょっと目を離すと周りの大人達が「ちゃんと見てなきゃダメよ」と忠告してきます。

よっぽど危険なんでしょうね、、私も小さい子どもが二人いるので外では身を引き締めています。

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次に、ブラジル国籍を持つ子供のブラジルのパスポートを取得する場合。

この場合は母親と父親両方の署名と、旅行などでもしブラジルを出国する場合に片親だけでも出国を許可するか否かなどの宣言をしなければなりません。

これはパスポートの写真のページに記載される事項でとても重要です。

もし「両親が一緒でないと出国できない」を選んだ場合には仮に親が離婚などをしていても片親だけで出国するのは無理、ということになります。

そういった場合どういった手続きをしなければいけないのか、この辺は非常に複雑で私もまだ全てを把握できていません。

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実はつい先日この「出国」に関して他人事ではない事件が起きました。

事件と言うと大袈裟ですが、その瞬間、当事者としてみたら全くもって信じられない事態でした。

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私達家族は数ヶ月前からボリビアへの海外旅行を計画していました。

ところが旅行の数週間前に旦那さんが新しい仕事が決まりそうになり、もし最終段階で残れば仕事開始はなんと旅行の一週間前。

まさかその段階で休暇を取れるはずもなく、仕事を取るか家族旅行を取るかの選択に迫られました。

当然仕事を選んだわけですが、旅行の方はと言うともう航空券もホテルも手配済みでキャンセルをしても返金が難しい時期。

家族全員で旅行を丸々諦めるか、もしくは旦那さん不在のまま決行するか、、

幼い子供二人を連れているだけではなく私は現在妊娠中。ブラジルからは距離的には近くても飛行機の乗り換えが頻繁にあり、目的地は高山病も心配される地。

最後の最後まで悩みましたが散々色々なシミュレーションをしてお医者さんの許可も得た状態で出発を決意しました。

考えてみれば今回のこの旅行、出発前から本当にドタバタでした。

直前でフライト時間がころころ変更され、それによって旅行会社や航空会社と何度もやり取りをしなければなりませんでした。

そして当日。

リオ〜サンパウロ間は別で航空券を手配していて無事にサンパウロ到着。

しかしフライト時間変更のため6時間ほどの空きができてしまいました。

3時間ほど子供と空港で時間を潰し、いざボリビア行きのチェックイン!

そこで衝撃の事実を突き付けられました。

「子供の出国を許可する父親の承認が必要です。」

結論を言うと、有効なパスポートを持っていた娘は出国OK、しかし息子の方はパスポートが無く身分証明書しか持っていませんでした。

12歳以上のブラジル国籍保持者はそれで問題無く南米旅行ができます。もしくはこの旅行に当初の予定通り父親も同行するのであればそれも問題なし。

ただし今回は父親不在で母親の私と子供二人の出国。

ブラジル国籍を持つ娘たちはこの一手間が無ければブラジルから出ることができないのです。

確かに後でよくよく順を追って考えれば納得がいくのですが、今回は私達も想定外の事態が次々と起きた上、「誰もそんなこと教えてくれなかったしー!」状態でとにかく八方塞がりでした。

念の為空港内にある警察署へ行き事情を話しましたがマニュアル通りに「こうこうこうしてまずは承認を取ってそれをEメールでこちらへ送信して、、、」ととてもじゃないけど2時間後のフライトに間に合うような手続きではありませんでした。

しかもその日は土曜日。

私の住む小さな街カボフリオの役所は当然のことながら開いていません。

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その後またチェックインカウンターに戻り、次に航空会社の窓口へ行き、ありとあらゆる可能性を試しましたが結論を言うと何も解決せず、結果的には諦めました。

ただそのままとんぼ返りするにも帰りの一週間後の航空券の日程変更をするには当初家族4人分のチケットに払った値段以上の変更料がかかり、しかもそこから12時間後のフライトしか空きが無く、とてもそこまで空港で待機する気力も体力も無く、結局目的地を変えて一週間子供と旅行を続行させることにしました。

今回の旅行、帰りの便でも実は一悶着あってなかなか大変な旅となりましたが一つの貴重な経験ともなりました。

国際結婚、海外出産、二重国籍など、響きは華やかでも大変なこともたくさん!

今後は更に気を付けていかねば、と思います。

筆者

アメリカ・フロリダ州特派員

Harumi

家族でブラジルからフロリダ州オーランドに引っ越してきました。子育て中の主婦目線でオーランド情報発信していきます。

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