オペラ「ドン カルロ」コロン劇場

公開日 : 2015年09月21日
最終更新 :
筆者 : 相川知子
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ブエノスアイレスにいらっしゃって是非行って欲しい場所の一つがコロン劇場です。

http://www.teatrocolon.org.ar/

パリのオペラ座とミラノのスカラ座と並び世界三大劇場の一つがブエノスアイレスの

コロン劇場です。

本日9月20日は

1867年初演の

プログラムに詳細が掲載されていますが、

http://www.teatrocolon.org.ar/sites/default/files/Programa%20Don%20Carlo.pdf

ジュゼッペ・ヴェルディ作曲によるオペラは、スペイン王フェリべ2生の息子カルロ(スペイン語ではカルロス)が

フランス王女であったエリザベート(スペイン語はイサベル)

の婚約者であったにもかかわらず

イサベルはフェリペ二世と結婚してしまった悲恋を描いた作品です。

またフェリペ二世の父カルロス1世(皇帝カール5世)の亡霊が登場します。

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これは歴史的に1559年の

カトー・カンブレジ条約により、フランスとスペインが関係強固策としてのスペイン王とフランス王女の政略結婚の事実が下地となっています。

またカルロス1世の時代 スペインは太陽が沈まない国として繁栄し、無敵艦隊アルマダを有していましたが、このフェリペ二世の時代に宗教裁判や民衆への対応への問題もあり、無敵であったアルマダも敗れる 非常に歴史的に動きのある時期を舞台にしています。

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9月20日の初演から 以下のようにスケジュールがあり、29日まで公演です。

第一幕 二幕続けて 95分、それから30分の休憩に、さらに三幕、四幕で75分と

比較的長い作品です。

日程により、カテゴリーがあり、私は初日の日曜日の午後早い時間 AV(ABONO VESPERTINO)でしたので、

午後5時から9時には終了しましたが、午後8時ですとシンデレラの夜中の12時ぐらいになってしまいます。

なお、GAはガラといい、礼装の日です。

まるでヨーロッパの宮殿の舞踏会のようなドレスをまとった貴婦人に紳士が

オペラを見に行きます。

三階以上は横の入口から入りますが、正面玄関から入る席のときには男性はジャケットに革靴は必須です。女性も同等のエレガントな服装でお願いします。

しかし、ガラの日は 結婚式レベルの服装がいいでしょう。

DOMINGO 20 17HS AV |

MARTES 22 20HS FE |

MIÉRCOLES 23 20HS GA

SÁBADO 26 20HS ANT |

domingo 27 17HS FE |

martes 29 20HS ANN

Duración total 3h 20m aprox. - Actos I y II 95m - Intervalo 30m - Actos III y IV 75m

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どうやってチケットを得たらいいか。。。

最近はインターネットでも買えます。

一番簡単で早いのは劇場に行って、チケット販売窓口で空いているチケットを探してもらうことです。

なお、ドンカルロは大変人気がありますから空いている席があればいい悪い、予定あるなし関係なくすぐに購入をおすすめします。

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コロン劇場では何度か演目に出ていましたが、今回は久しぶりに

上演しますし、ヴェルディファンには見逃せない作品です。

もともとコロン劇場ではフランスやイタリアで発表された作品は少しあとに

上演されていましたからあまり遅れている訳ではありませんでした。

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歴史の背景への知識がないと、理解しにくいかもしれません。

是非、ヨーロッパの特にスペインの栄華の歴史を知りながら、

ある程度のフィクションがあるのも念頭にいれながらオペラを

鑑賞するのは、音楽、演劇、そして衣装に舞台装置を楽しむので

結構忙しいです。(字幕は舞台のかなり上の方に投影されます)

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字幕は今回はスペイン語と英語でした。

イタリア語で歌っているリズムとスペイン語の文章はまあまあ同じでしたが、

英語の場合はかなりシンプルになっていました。字幕が上なので

舞台に近いバルコニー席からは、ちょっと見にくかったですが、一方で

オーケストラボックスは丸見え、演者の表情も

よく見えて、大変素晴らしい夕べを過ごしました。

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 今回はブエノスアイレス市文化省副大臣フォセフィーナ先生にお供させていただきました。大学での先生のタイトルだけではなく、本当にアルゼンチンの文化に芸術の知識があるだけではなく、オペラは7才のときから聴いていたという達人で、私の文化の先生です。

 途中、関係のお仕事の仲間と歌手の状況や舞台装置の予算などについてお話されて

いました。仕事仲間だけではなく、お互いに幼少のときからの劇場友達であったりもします。仕事であるからだけではなく真から文化の伝承を受け継ぎ、発信、普及する影の立役者さん達がいるからこそ、このような素晴らしい芸術の発信が繰り広げられることを

改めて確認し、感心した夕べでもありました。

 コロン劇場にはぜひぜひ行ってください。館内ツアーもお薦めです。

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(9月お題"アクティビティ")

筆者

アルゼンチン特派員

相川知子

1991年よりブエノスアイレス在住。スペイン語とラテンアメリカが大好き。アルゼンチンのことを日本に周知がライフワーク。

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