国勢調査レポと、前大統領の突然の訃報
こちらアルゼンチンでは27日(水)、
建国200年目の国勢調査が行われました。
海外での国勢調査、なかなか面白い経験だったのでレポートします。
先日の記事にも書いた通り、この日は休日となりました。
全ての商業活動が規制されていたため、スーパーやレストラン等は閉店。
いつもは買い物客で賑わうサンタ・フェ通りは、
シャッターが下ろされ閑散としていました。
▲歩く人もまばら。
▲マクドナルドも閉店。
▲下ろされたシャッター。
そんな中、朝9時になると、国勢調査の調査員がやって来ました。
(今回の調査では、全国で60万人ものボランティアが調査員を勤めた)
インタビュー形式で行われた調査に私も答えましたが、
その項目もちょっと興味深かったです。
まず、「文字を読んだり、書いたりすることが出来るか」という項目。
ユネスコの調査によれば、日本の識字率は99.8%。
でも、ここアルゼンチンでは学校に通うことが出来ず、
読み書きが十分に出来ない人たちもいます。
そのために、この国勢調査も、記入形式ではなくインタビュー形式なのだとか。
とはいえ、アルゼンチンの識字率だって、97%と高いんですよ。
そして面白かったのは、トイレに関する項目。
「あなたの住まいにあるトイレには、
ボタンや鎖、リュックサックが付いていますか」
これ、どういう意味か分かりますか?
つまり、水洗トイレなのかどうかを訊ねているのですが、
"水洗トイレ"という言葉を知らない人でも答えることが出来るように、
このような表現になっているわけです。
ん?でも"リュックサック"って何?
それは、トイレのタンクのこと。
便座に座った時に、ちょうどタンクが背中のところに位置するから。
なるほどねー。
▲調査に答えた証しとして、調査員からいただいたシール。
ところで、うちのアパートでは、共有スペースに4人の調査員を招き入れ
1階に住む住人から順序よく呼ばれて調査に答えていたのですが、
その最中に飛び込んできた、前大統領ネストル・キルチネル氏の訃報。
調査員も住人たちも、一時騒然となりました。
妻のクリスチーナ・キルチネル現大統領とともに
サンタクルス州に滞在していたネストル・キルチネル氏は、
この日の朝から体調を崩し、医療施設のより整ったカラファテに搬送されるも
27日9時15分、心臓発作により急逝した、との報道です。
まだ60歳という早過ぎる死に、多くの国民がショックを受けています。
本日(アルゼンチン時間28日午後12時)、
カサ・ロサーダの愛称を持つ大統領府にて同氏の告別式が行われる予定。
これにより、地下鉄A線が大統領府のある5月広場駅への運行をしないほか、
(ペルー駅とカラボボ駅間は通常通り運行)
大統領府周辺の道路は封鎖されます。
この辺りへ観光される方は、どうぞお気をつけ下さい。
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