じゃがリンゴ 青が緑に なる世界
この写真を憶えていらっしゃいますでしょうか。
この写真下部の、この植物は何かもうご存知ですね? そう、じゃがいもです。
では、この上部の木は何の木かお分かりになりますでしょうか?
これはリンゴの木です。チェコの各家庭の庭になっていますし、リンゴ園もたくさんあります。
何も世話をしません。放っておいて、実がなったら収穫します。「奇跡のリンゴ」が日本では映画にもなりましたが、その視点ですとチェコには奇跡が溢れています。
サイズは小さめです。肝心のお味はといいますと、当たり外れが激しいです。シャキシャキしたものもあれば、口の中に砂が入ったような食感のものに当たったりもします。
ただ、高地で生った実は、衝撃的なおいしさでした。中に蜜も入っていて、放っておいてこんなにおいしいものが採れるのかと、どうせ大した味ではないと高を括ったことを大変反省しました。収穫の頃にはお見せできるかと思います。
この写真の景色を見ながら、おじいさんは私に言いました。
"Naše jabka jsou zelená." うちのリンゴは青いなあ。
まだ秋の収穫までは時間があるからと、見上げる私の横で、下を向いたおじいさんはじゃがいもの葉をなでました。
この時、私は大きな勘違いをしていることに気づくまでに、しばらく時間がかかったのでした。
じゃがいもはチェコ語ではブランボリー(brambory)と呼ばれることはご紹介いたしました。
モラヴィア地方特有なのか、世代特有なのかまだ不明なのですが、じゃがいものことを「リンゴ」(jablko)と呼ぶことがあるのです。(jablko の複数形はjablkaですが、愛着を込めてちょっと短くして"jabka"となっています。)
つまり、おじいさんは、初めから青々と繁っているじゃがいものことを話していたのでした。
あぁ、チェコ語は恐ろしい・・・。
とかなんとか思っていると、逆にチェコ人から言われました。
「どうして日本では信号の色が『緑』なのに『青』というの?」
たしかに。そして、じゃがいもが緑緑と繁っている、とは言いません。青々と、ですね。
どうしてだろう。
なぜなんだろう。
じゃがリンゴ 青が緑に なる世界 ~紗也蔵心の俳句~
【記載内容について】
「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。
掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。
本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。
※情報修正・更新依頼はこちら
【リンク先の情報について】
「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。
リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。
ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。
弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。