じゃがリンゴ 青が緑に なる世界  

公開日 : 2016年09月26日
最終更新 :
5 brambory a jablka.PNG

この写真を憶えていらっしゃいますでしょうか。

 この写真下部の、この植物は何かもうご存知ですね? そう、じゃがいもです。

 では、この上部の木は何の木かお分かりになりますでしょうか?

 これはリンゴの木です。チェコの各家庭の庭になっていますし、リンゴ園もたくさんあります。

何も世話をしません。放っておいて、実がなったら収穫します。「奇跡のリンゴ」が日本では映画にもなりましたが、その視点ですとチェコには奇跡が溢れています。

 サイズは小さめです。肝心のお味はといいますと、当たり外れが激しいです。シャキシャキしたものもあれば、口の中に砂が入ったような食感のものに当たったりもします。

 ただ、高地で生った実は、衝撃的なおいしさでした。中に蜜も入っていて、放っておいてこんなにおいしいものが採れるのかと、どうせ大した味ではないと高を括ったことを大変反省しました。収穫の頃にはお見せできるかと思います。

2.PNG

 この写真の景色を見ながら、おじいさんは私に言いました。

"Naše jabka jsou zelená." うちのリンゴは青いなあ。

 まだ秋の収穫までは時間があるからと、見上げる私の横で、下を向いたおじいさんはじゃがいもの葉をなでました。

 この時、私は大きな勘違いをしていることに気づくまでに、しばらく時間がかかったのでした。

 じゃがいもはチェコ語ではブランボリー(brambory)と呼ばれることはご紹介いたしました。

 モラヴィア地方特有なのか、世代特有なのかまだ不明なのですが、じゃがいものことを「リンゴ」(jablko)と呼ぶことがあるのです。(jablko の複数形はjablkaですが、愛着を込めてちょっと短くして"jabka"となっています。)

 つまり、おじいさんは、初めから青々と繁っているじゃがいものことを話していたのでした。

 あぁ、チェコ語は恐ろしい・・・。

 とかなんとか思っていると、逆にチェコ人から言われました。

 「どうして日本では信号の色が『緑』なのに『青』というの?」

 たしかに。そして、じゃがいもが緑緑と繁っている、とは言いません。青々と、ですね。

 どうしてだろう。

 なぜなんだろう。

 じゃがリンゴ 青が緑に なる世界  ~紗也蔵心の俳句~

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