祝「千葉時代」命名正式決定!地球磁場逆転期の地層「チバニアン」(千葉県市原市)

公開日 : 2020年01月18日
最終更新 :

こんにちは。

房総特派員の、さくらパパこと嶋津彰一です。

今日は、房総ワンワン特派員のさくらと寅次郎と一緒に1月17日に国際学会で「チバニアン(千葉時代)」の命名が正式決定した話題沸騰のスポット、千葉県市原市の「チバニアン」を紹介します。

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「チバニアン」

千葉県市原市田淵の養老川沿いの露頭に、一本の筋が見える崖があります。

この筋が、およそ77万年前に御岳山が噴火した時の火山灰の堆積層で、地球の磁場が逆転していた時代の目印になります。

そこから下がもっと古い時代の堆積層で、上が新しい時代の堆積層になります。

これらは、海底で堆積した地層が、後に房総半島が隆起して養老川の浸食作用によって崖になり露出し、見ることができるようになったものです。

地球年の歴史46億年の中でN極とS極の磁場の逆転は何度か起こっていますが、77万年前の最後の磁場逆転の痕跡がこの地層にはっきりと残っているのです。

「チバニアン」は、元々1920年代に京都帝国大学(当時)の松山規範教授が発見したことから「松山逆磁極期の地層」と呼ばれています。

地球磁場義逆転期の地層は、ここ日本の千葉県市原市田淵とイタリア南部の2ヵ所が、国際標準模式地の候補地として争っていました。

2017年11月には、国際地質科学連合の専門部会で市原市田淵がイタリア南部の候補地を破り、模式地として選出されたことから見学者が急増しています。

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「チバニアン」

自動車でお越しの場合は、地元である田淵町会の「田淵会館」の先に「チバニアンビジターセンター」と仮設駐車場があります。

圏央自動車道「木更津東IC」から、県道160号線・県道81号線(清澄養老ライン)を経由して約30分です。

電車でお越しの場合は、小湊鐡道「月崎駅」から徒歩約40分です。

無料バスの運行もありますので、詳しくは小湊鐡道株式会社(観光部本社営業所0436-21-6353)にお問い合わせください。

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「チバニアン」

2017年には、見学者が急増して田淵会館脇に仮設トイレも設置されました(現在は「チバニアンビジターセンター」に設置されています)。

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「チバニアン」

2019年12月には「チバニアンビジターセンター」が開設され、地元住民らでつくるガイド組織も発足し、見学者向けの解説や観光案内を行っています。

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「チバニアン」

模式地としての認定を争っていた、日本とイタリア両国の国旗。

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「チバニアン」

千葉県市原市教育委員会ふるさと文化課による、「チバニアン」地層解説資料

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「チバニアン」

地層解説資料(表面)

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「チバニアン」

地層解説資料(裏面)

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「チバニアン」

古関東深海盆ジオパーク認証推進協議会・田淵町会による、「松山逆磁極期の地層」解説版

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「チバニアン」

古関東深海盆ジオパーク認証推進協議会・田淵町会による、「チバニアンへの階段」解説版

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「チバニアン」

「チバニアンビジターセンター」からチバニアンまでは、約400mの道程です。

道中のほとんどが急坂で、養老川の川原に降りる最後の箇所は滑りやすいので気をつけましょう。

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「チバニアン」

地球磁場逆転期の地層

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「チバニアン」

チバニアンは、養老川の川原にありますので、見学には長靴を必要とする場合もあります。

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「チバニアン」

「地球磁場逆転期の地層」解説版

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「チバニアン」

露頭に残る試料採取の痕跡

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「チバニアン」

露頭に残る試料採取の痕跡

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「チバニアン」

露頭に残る試料採取の痕跡

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今回、審査を経て正式に認定されましたので、地球の歴史に「チバニアン(千葉時代)」の名前が刻まれました。

また、現地にはゴールデンスパイク(金の鋲)が打たれることになるそうです。

「チバニアン」についての詳細は、市原市観光協会オフィシャルサイトをご覧ください。

筆者

千葉特派員

嶋津 彰一(さくらパパ)

千葉県鴨川市在住。主にワンコ連れの旅にオススメの店やスポット、イベントをお届けします。

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