「Hey Siri」(ヘイシリ)がiPhone持ち主を見つけるきっかけに
iPhoneの落とし物発見
数ヵ月前の話ですが、コロナ禍で「運動と言えば散歩」の頃、家族で散歩をしていると、1mほどの高さの遊歩道の柵の木の杭の上にiPhoneが置かれていました。
どなたかが、土の道の上にあったiPhoneを見つけ、杭の上に置いたのでしょう。
電池はまだ70%ほど充電されていて、落とされてからそれほど時間が経っていないと思われました。
私としてもロック解除はできないし、杭の上に置いておくか、(週末で近くの派出所は開いていないので)ベルン市内の警察に持っていくかを考えていたところ、娘が「Hey Siri、お母さんに電話して」とドイツ語で落とし物のiPhoneに話しかけました。
デジタルネイティブ世代が考えることは50の私とは違いますね~。
あいにく「お母さん」に当たる連絡先はなかったようで無反応。
娘は、次に、「Hey Siri、お父さんに電話して」と言ってみました。
すると!
Siriが電話をしてくれました!
きっと、ご両親は離婚・再婚されて、「お父さん」が複数いらっしゃるのでしょう。
単に「お父さん」ではなく、「○○父さん」という連絡先が表示され、落とし物のiPhoneがそこに電話し始めました。
すると、初老の男性らしき声がしました。
娘からの電話と思いきや、得体のしれない人物が、「娘の住所と名前を教えてくれ」というのですから、おじいさんもさぞかしびっくりされたでしょう。
おじいさん自身は、ツーン湖沿いのシュピーツにお住まいのようで、娘さんの住所は記憶されていませんでした。
おじいさんは、奥さんと思われる方に話しかけ、娘さんの住所を調べてもらいました。
その住所を聞きながら、私が自分のiPhoneのGoogle Mapで調べてみると、落とし物の地点から徒歩15分ほどのところでした。
そこで、私たちは散歩のルートを変更し、娘さんの住所へ向かいました。
Siriのお陰で無事返却
天気がよかった週末の日中だったので、娘さんは不在かもしれないと思いましたが、アパートのベルを鳴らすと若い娘さんが玄関まで降りてきました。
娘が、「これ、見つけました」と手渡すと、娘さんは、半信半疑というか、何が起こっているのか理解できていないのか、iPhoneを普通に受け取りアパートに戻って行きました......
もしかしたら、iPhoneが手元になかったのにまだ気づいていなかったのか。
見知らぬ子がアジア人女性とiPhoneを持ってきたことを不気味に思ったのか。
はたまた、本当は、わざとiPhoneを紛失し、保険を使って新しい機種にアップグレードをしたかったのに、古いiPhoneが戻ってきてショックだったのか!?
と、勘ぐりたくなるほど、とてもドライでしたね。
ひとまず、私たちとしては役目を果たし、帰宅したのでした。
それでは、今日はこの辺で!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
筆者
スイス特派員
田山 貴子
欧州移住を目指して日本から求職し、2000年よりベルン在住。スイスの会社に10年間勤めた後、日本とスイスの架け橋になるべく起業。
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