1日の新型コロナ新規感染者数が1万人超え。じわじわと身近なものに

公開日 : 2020年11月24日
最終更新 :

2020年も11月に入って、気温が低くなっていることもあり、スイス国内で1日の新規感染者数が1万人を超えた日が数日ありました。

新学年を迎えた娘の小学校では、8月の段階で、スイス国外に行っていた教職員が感染していた、自己隔離中などという話はありましたが、

10月、11月になると、「同じ学年の○○ちゃんも△△君も、陽性だった」という話もちらほらと耳にするようになりました。

そして、ついに同じ組の仲良しの友達のAちゃんが陽性だったと......

ベルン州からSMS  

ある日、学校から帰ってきた娘が、自身の携帯に届いたSMSを見せてくれました。

内容は......

 「新感染者の濃厚接触者と判明したので、自己隔離してください。自己隔離期限は、今日から4日間です」

といったもの。

同日登校前に同じSMSをふたりのクラスメイトが受信していました。

話によると、Aちゃんが仲良しの友達の連絡先を教えるように当局から言われたそうです。

担任教師は、そのSMSを見て娘を含む受信者は「自己隔離する必要はないが、念のためマスクを常時着用するように」と言われたそうです。

緊急PCR検査   

このようなメッセージを受信した人は、無料でPCR検査が受けられることになっていると思ったので、さっそくSMSメッセージ内のリンクのページにあった電話番号に電話をかけ、どうやってPCR検査を受けられるのか尋ねてみました。

受信したSMSを読み上げると、無料でPCR検査が受けれるとのこと。

検査を受ける場所の選択肢としては:

1)ベルン州立大学付属病院の特設PCR検査テントに行く。

病院のウェブサイトで検査予約ができるようになっていたけれども、飛び込みもOKとのこと。

2)近くのショッピングセンターの駐車場のドライブインPCR検査場に行く。

以前、夫が興味本位で検査場のスタッフに聞いたそうですが、車に乗っていないと検査は受けられないとのこと。

ウチには車がないので、この選択肢はボツ。

3)PCR検査を実施している町医者・クリニックに行く。

2020年9月に日本に行き、スイスに帰国直後にPCR検査を受けたいと思っていたので、事前に近くの町医者に自主PCR検査について尋ねていました。

「すでにここの患者なら、自主PCR検査を受けられる」とのこと。

この町医者には、インフルエンザの予防接種などで1年に1度行くか行かないかぐらいですが、すでに訪問していたことがあったので私がPCR検査を受けることは可能。そして、この町医者の患者でない、私の家族もOKとのことでした。

娘がSMSメッセージを受信した日に下校してきたのは、3時半頃だったでしょうか。

病院やクリニックが閉まるのは、夕方5時。

SMSメッセージのことを能天気に話す娘を横眼に、私は当局に連絡したり、病院に連絡したりして、すでに4時を回っていました。

町医者の電話は鳴るばかり。

娘が感染した可能性があるので、公共交通機関は使えません。

ウチには車がないので、自転車を使うしかありません。

病院に行くのは、自宅から30分はかかります。

病院と町医者は自宅から逆方向にあるので、町医者に行ってPCR検査が受けられないことになっては、5時までに病院に行けないかもしれないので、病院に直行するつもりで行く準備をしている最中に、町医者の受付の方が電話を取ってくれました。

「PCR検査、今から受けられます」

町医者に即行で向かいました。

町医者でも毎日PCR検査実施   

全身防護服を着たお医者さんが娘のPCR検査をしてくれました。

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「どんな頻度でPCR検査をしてるのですか?」

と何の気なしに、聞いてみると、

「1日に2~8件はするよ」

とのこと!

ベルン郊外の小さな町医者ですが、毎日、しかも多い日には8件もPCR検査をしているとは、とても驚きました。

陰性結果まで家庭内隔離   

トイレや風呂場が複数なければ、家庭内隔離は実質無理ですが、自律している中学生以上の子供なら、せめて食事を自分で用意させたり、自分の部屋にこもっている間の勉強(なまけ具合)も心配ないかもしれません。

ウチの場合は食事を用意して、別の部屋で食べさせたり宿題をやらせるのに、隣同士の部屋でZoomをつなげて一緒にやったり、とても面倒でした。

陰性結果が出るまでの数日でしたが、陽性の子供がいる家庭はどうしているのだろう、と思ったしだいです。

とりあえず、今回は陰性でホッとしています。

それでは、今日はこの辺で!

筆者

スイス特派員

田山 貴子

欧州移住を目指して日本から求職し、2000年よりベルン在住。スイスの会社に10年間勤めた後、日本とスイスの架け橋になるべく起業。

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