タイ・バンコクで盲腸炎の手術と診察記録の請求 ~もしもの時のため保険の確認を!

公開日 : 2018年12月10日
最終更新 :
筆者 : Taeko

先日、謎の腹痛に悩まされていました。私の場合、1日半経てば、腹痛は大抵治るのですが、なかなか治らず。念のため、病院へ行ったところ、盲腸炎(英語ではAppendicitis:アペンディサイティス、タイ語ではโรคไส้ติ่งอักเสบ:ローク サイティン アクセッブ)だと判明しました。そして、「24時間以内に手術しないと何が起きるか分からない状態」と言われ、人生初の手術をタイのバンコクで受けることになりました。その時の記録を残しておこうと思います。

手術2日前(木曜日):夕食にキムチ鍋を食べた後、次第に、気分が悪くなる。便なし。吐くことはありませんでしたが、吐き気有。

手術前日(金曜日):朝になっても気分が悪く、タイ語教室を休もうかかなり悩みましたが、登校。帰りに、薬局に寄り、細菌性の腹痛に効くだろうと思っていた薬「Cravit (クラビット)」(1箱約600バーツ=約2,054円)を購入しに行きましたが、売り切れていたので、代用品がないか聞き、薦められた「Norxacin(ノルフロキサシン )」(なんと、1箱40バーツ=約137円)を購入して帰宅。私なりに副作用や薬の安全性について調べたところ、危険性はなさそうだったので、飲むことにしました。変化なく、その後、たまたまメッセージのやりとりをしていた同じアパートの友達から、腹痛に効くという「Buscopan(ブスコパン)」をもらったので、追加で飲みました。が、変化があるかどうかよく分からないものの、きっと良くなるだろうと信じて、就寝。この日は、午後帰宅後、驚くことに5回も通常便有。その後、最後の1回だけ、水のような便有。その後、術後3日目まで、便なし。

手術当日(土曜日):変わらず、気分悪く、お腹全体が痛い状態で、ほぼ寝たきり状態。朝は食欲なく、お昼ご飯はおかゆを作って食べました。夜18時前にバムルンラード病院(Bumrungrad International hospital)の日本人窓口へ行くことにしました。家族に行こう!と言われなかったら、まだ行かなかったかもしれません。

日本人窓口のあるビル内の診察室で、流暢にタイ語を話す日本人女性医師に診てもらえました。この時には腹部全体ではなく、腹部右下を押された時だけ痛く、手を放す瞬間がさらに痛い状態でした。念のためということで、レントゲン、超音波検査等を受け、一時間後、「盲腸炎」だと告げられました。「石もまじっていましたが...盲腸炎であることには変わりません」と。石ってなんだろう?と思い、私なりに調べたところ、「糞石を有する壊疽性急性虫垂炎」ということだったのかな!?

薬で治療してほしい!!!と懇願しましたが、「通常、手術ですよ。外科でまた相談してみてください」と。外科でも薬での治療にしてほしいと訴えましたが、外科でも、「盲腸炎の治療で薬は今時ありえない」と言われ、さらに「24時間以内に手術しないと危険な状態」と言われ、22時過ぎから全身麻酔の腹腔鏡手術となりました。腹腔鏡手術だと傷口も小さく、開腹手術よりも早く回復できるとのことで、早ければ月曜日朝には退院できるという言葉が決め手でした。執刀医はタイ人男性医師でした。目を覚ましたのは深夜1時前後。日本にいる家族に術前と術後に連絡したら、「えっ...もう手術してたの?しかも終わったの?」と大変驚かれました。

手術後1日目(日曜日):寝返りも打てない違和感と痛さで辛い1日でした。2日目まで、痛み止めの薬と注射を何度かしてもらったように思います。過去に盲腸炎の手術をした人曰く、痛み止めの薬をしたほうが治りが遅くなるという情報を耳にしたので、3日目からは極力我慢しました。。。後で薬に詳しい人に聞いたところ、痛み止めの薬によっては、便秘になるという副作用があるそうです。

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手術後2日目(月曜日):この日はまだ室内のトイレに行くのも大変で、寝返りをうてるような状況ではなく、退院したかったのですが、退院なんてとんでもない状態でした。。。が、病室内にある浴室で、シャワーを浴びてよいと看護士さんに言われたので、軽く、シャワーを浴びて、気分爽快になれました。しっかりと防水処置もされていたし、水が入ってくる心配もありません。次に来た看護士さんに、一人で浴びたの?手伝ったのに~と言われました。手伝ってもらいたかった...と思いましたが、それはそれで恥ずかしいので、自分でできてよかったとも思いました。

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手術後3日目(火曜日):横向きで寝られるようになりました。ただ、ベットから1人で起き上がるのはまだ大変で、ボタン1つで、ベットの背中部分の上げ下げができるのがとても有難かったです。私立病院ならではのメリットでしょうか!?

手術後4日目(水曜日):夜退院。その前に、同じフロアの受付にサインをしに来るように言われましたが、それがとても大変で大変で。。。術後4日も経てば、病院内の下のフロアへ探検に行ったりした方もいるようでしたが、私の場合、病室内は元気に歩けるようになったものの、一歩、病室を出ると、そこは拷問のようでした。10歩歩くと、壁に寄りかかって休憩が必要でした。1人だったらまだ退院しなかったと思います。私が加入していた保険の適用の関係か、医師からは、延長しても良いけど、5日目には退院しようね!というようなことを言われていましたが...。

今回の盲腸炎の手術には、通常、タイ旅行で持参しない金額、クレジットカードの決済上限金額をも超えるような金額がかかりました。。。不幸中の幸いか、会社経由で加入している保険で全額負担していただき、保険会社様と会社にただただ感謝です。クレジットカードには、海外旅行傷害保険が利用できる場合があり、海外旅行中、気分が悪くなり、病院へ行こうと思う場合、クレジットカード会社に問い合わせして保険が適用された方もいます。なお、以前もこちらの記事でもご紹介した3病院(「サミティベート病院」、「バンコク病院」、「バムルンラード病院 」)は、キャッシュレスで済むことが多いので、便利でしょう。保険が全く使えないとなると、日本もそうですが、非常に高くなりますので、旅行前にはクレジットカードの付帯保険について確認しておくと安心ですね。

今回の病院生活は快適そのものでした。ほとんど見なかったもののテレビもあるし、お見舞いに来てくれる人が仮眠できる小さなソファもあったし、ベットシーツもほぼ毎日変えてもらえ、まるでホテルに泊まっているよう。食事に関して言及すると、術後1日目は具なしスープとお米の入っていないおかゆでした。医師が食事について聞いてきたので、「お腹が空いて死にそう...。」と答えると、「明日からは普通のおかゆ(タイ語ではข้าวต้ม:カオトン)にしようか?」と。実際、2日目からは、おかゆどころか、朝から、どーんと出てきました!!!食事は、農薬のにおいなのか何なのか分かりませんが、一部の野菜料理と果物のにおいが口にあいませんでしたが、おかゆは大変おいしかったです。二日目から、日替わりで、タイ料理、西洋料理、日本料理から選ぶことができましたが、私にはおかゆが一番おいしく、特に、朝、タイ料理メニューにあったおかゆの味が忘れられないほど。お腹の調子も良くなる感じだったので、何度か、メニューにない時もありましたが、おかゆに変更してもらいました。

なお、診察記録(紙媒体及び画像データ)は、依頼すると、無料でもらえます。オンラインページからの請求も可能です。当時、私は、病院へ行く前に、日本人窓口に電話をしたのですが、その存在を把握されていない方が出てしまったようで、医師に直接ご相談くださいと言われてしまったのですが、同じフロア内にある別の窓口で、紙媒体は依頼できました。また、画像データは、日本人窓口のあるビルの隣のビル(1Fにスターバックス、2Fにマクドナルド、産婦人科等があるビル)内のある窓口で申請するともらえました。この時、日本人窓口の付近にいた方(聞きそびれましたが、おそらく、通訳の方か医療コーディネーション部の方)が、親切にも、申請まで、付き添いしてくださり、とても有難かったです。通常、申請から受取まで1週間程かかるそうですが、幸運にも、当日約1時間待ちで全て受け取ることができました。オンラインだとメールで受け取りできるようなので、次回の機会があれば、オンライン請求にしようと思います。

筆者

タイ特派員

Taeko

2011年10月から、夫の転勤で、タイのバンコク在住。

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