【タイにおける色についての考え方】2018年7月は黄色の洋服着用が推奨されています

公開日 : 2018年07月05日
最終更新 :
筆者 : Taeko

2018年7月5日作成、2020年10月29日更新。

皆さま、サワディーカー。

2018年6月25日、タイ国防省から、タイ国民に対して、2018年7月は黄色の衣装を着用するようにという旨の勧告が出されました。このことに関して、どのようにすればよいかやその理由を聞かれることがここ数日ありましたので、タイの色についての考え方とともにご紹介したいと思います。

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2018年7月、タイでは黄色の洋服を!

今回の勧告は、チャクリー王朝第10代のタイ国王(1952年7月28日生、在位:2016年10月13日)である、 ワチラーロンコーン国王(ラーマ10世)の66歳の誕生日を祝うため、国民の忠誠心と感謝の気持ちを目で見える形で表現しようというものです。

この勧告後すぐ、市場では、黄色のシャツが積極的に販売されるようになりました。誕生日前から、タイ国民が黄色の洋服を着用し、お祝いムードが広がりつつあるように感じられますが、7月4日現時点においては、黄色の洋服ではない人のほうが多い印象があります。また、「外国人は、黄色の洋服を着る必要はないでしょう」と知り合いのタイ人から言われています。とはいえ、私自身は、黄色、あるいは黄色っぽい服、黄色の小物等を身につけ、タイで暮らす者として、少しでも感謝の気持ち等を伝えられたらよいのではないかと感じています。

タイの色についての考え方

タイにおいて、服装の色は、時として、大きな意味合いを持つ場合があります。

例えば、タクシン派(赤シャツ)と反タクシン派(黄色シャツ)の2つの政党が争っていた頃は、危険を避ける意味で、それぞれのシンボルカラーである赤色と黄色の洋服は着用しないほうが無難だと見聞きすることが多々ありました。また、2016年10月13日プミポン前国王(ラーマ9世)が崩御されてからの約1年間は、タイ国民が黒色の洋服を着用し、喪に服していました。服装のみならず、タイの様々なホームページ等が白黒表示に変更されたり、プミポン前国王のシンボルカラーが黄色であったことから葬儀にあたって各地で黄色のマリーゴールドのお花を咲かせようという動きが起きたことも印象的でした。

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タイにおける曜日の色

タイにおいて、黄色という色は、月曜日の色であると同時に、ワチラーロンコーン国王の誕生日を表すシンボルカラーでもあります。

日本人にはほとんど馴染みがないと思いますが、上述のように、タイには曜日の色があります。曜日毎に、曜日の色が決まっており、タイ人はほぼ全員、自分が何曜日生まれかをも知っています。

昔は、自分の生まれた曜日の色の洋服等を身につけていると、幸運をもたらし、逆に身につけていないと不吉なことが起きるという考えが浸透していたそうです。現代は、このように考える人は減少しているようですが、今なお、生まれた日の曜日を大切にしており、毎日ではありませんが、自分の曜日の色のアイテムを身につけることは今もなお人気があるようです。自分にとって大切な日には、自分の曜日の色を身につける傾向があると見聞きします。日本人が試合の前日に、験担ぎのために、トンカツを食べる感じに少し近いかもしれませんね。

タイの曜日の色は、以下の通りです。

月曜日:黄色、火曜日:ピンク色、水曜日:緑色、木曜日:オレンジ色、金曜日:青色

土曜日:紫色、日曜日:赤色

何曜日生まれかの確認方法

生年月日を入力すると、自分の曜日を調べられるサイトがあります。

興味のある人は是非調べてみてくださいね。寺院観光をする際等、各曜日の仏像が並んでいる場合は、自分の曜日の仏像に拝みます。機会のある方は、自分の曜日を知っておくと、より一層楽しめるでしょう。

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自分の曜日が分かれば、タイの曜日の色にも興味が沸いてくるかもしれませんね。ちなみに、単純な私は、自分の曜日の色を知ってから、自分の誕生日の曜日の色が大好きになりました。同じ色の洋服を着ている人を見ると、同じ曜日生まれなのかも!?と親近感を抱いたり、洋服選びに悩んだら、自分の曜日の色の洋服から選ぶことにしたり、少し気が重い日等には、自分の曜日の色の洋服を着ることで、よい一日になるよう願掛けした気分にもなれたりします。

タイ滞在中は、時期によって推奨される色の洋服や、タイの曜日の色や自分の誕生日の色の洋服を着用してみるのはいかがでしょうか。これもまた、タイ旅行の醍醐味のひとつでもあり、異文化交流の一つになるのではないかと思います。

筆者

タイ特派員

Taeko

2011年10月から、夫の転勤で、タイのバンコク在住。

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