【メリーランド州ボルチモア】ホームラン王ベーブ・ルースの生誕地・博物館を訪ねて

公開日 : 2021年11月14日
最終更新 :

ホームラン王ベーブ・ルースといえば、日本でもよく知られた往年の名選手です。野球や大リーグに詳しくなくても、図書館などにある伝記シリーズで名前をご存じの方も多いでしょう。
ボルチモア市内、カムデン・ヤード球場の目と鼻の先にベーブ・ルースの生家が残されており、博物館として一般公開されています。

博物館入口のドア (撮影・掲載許可済)
博物館入口のドア (撮影・掲載許可済)
博物館全景(撮影・掲載許可済)
博物館全景(撮影・掲載許可済)

■カムデン・ヤード球場から徒歩でわずか数分の「生家」

ボルチモア・オリオールズの本拠地、カムデン・ヤード球場から西へわずか2ブロック、徒歩でも3分もかからないところに博物館はあります。球場から博物館までの歩道には野球のボールをかたどった道案内もあり、迷うことなく行くことができます。

(撮影・掲載許可済)
(撮影・掲載許可済)

博物館は3階建てのタウンハウスで、周囲も古くからのレンガ造りの住宅街が残っています。元住宅を博物館にしていることから、展示スペースなどは比較的こぢんまりとした印象です。建物入口も小さな階段を数段上がって狭いドアを開けて入ります。

(撮影・掲載許可済)
(撮影・掲載許可済)

この建物の2階の寝室で、1895年2月6日にベーブ・ルース(本名・ジョージ・ハーマン・ルース・ジュニア)は誕生しました。父親は酒場を経営しており、その場所は現在建っているカムデン・ヤード球場のグラウンドの中あたりだったそうです。

ベーブ・ルースが生まれた部屋(撮影・掲載許可済)
ベーブ・ルースが生まれた部屋(撮影・掲載許可済)

伝記本でもよく書かれていますが、ベーブ・ルース(ジョージ少年)の少年時代は相当な悪童だったそうで、あまりの素行の悪さに手を焼いた両親は、ジョージ少年が7歳のとき、全寮制のセント・メアリー少年工業学校に送りました。この学校で出会ったマシアス修道士の手ほどきで野球を習い、選手として頭角を現しました。

セント・メアリー少年工業学校時代のユニフォーム。(撮影・掲載許可済)
セント・メアリー少年工業学校時代のユニフォーム。(撮影・掲載許可済)

■黎明期の日本球界にもゆかりが

プロ野球のキャリアは、生まれ故郷のボルチモア・オリオールズ(同名だが現在のチームとは異なるマイナーリーグ球団)からスタートし、メジャーリーグではボストン・レッドソックス、ニューヨーク・ヤンキースで華々しい活躍をしました。
現役時代のフィルムや写真はもちろん、スコアカードや現役時代に使っていた木製バット、ユニフォーム、1934(昭和9)年の日本遠征時の手荷物カバン、来日時に宿泊した帝国ホテルの法被(はっぴ)まで、さまざまな展示が見られます。
ベーブ・ルースは少年工業学校時代、手に職をつけるために縫製を習っていたということで、プロ野球選手になってからもユニフォームは自分で縫ったりつくろったりできたそうです。

また、以前カムデン・ヤードにあったスポーツ殿堂博物館が2015年に閉館してしまったため、ベーブ・ルースだけでなく、ほかの野球選手のホームラン記録、ほかのスポーツのボルチモアゆかりの選手やチームの優勝杯などもこの博物館に展示されています。

ベーブ・ルースのバット(撮影・掲載許可済)
ベーブ・ルースのバット(撮影・掲載許可済)
来日時の洗面用品カバン(右)と帝国ホテルの法被(撮影・掲載許可済)
来日時の洗面用品カバン(右)と帝国ホテルの法被(撮影・掲載許可済)

■現役時代の人気ぶり

現役当時いかにたいへんな人気があった花形選手だったことが、映画やラジオの出演、野球カードからスナック菓子のパッケージなどの展示品からもうかがえます。1935年の引退までに714本塁打を記録。この記録は1974年にハンク・アーロン選手に抜かれるまで大リーグ記録となりました。1936年に大リーグ最初期の選手のひとりとして野球殿堂入り。数々の伝説を残し、ベーブ・ルースは1948年8月16日に53歳で世を去りました。

「ベーブ・ルース」グッズのいろいろ。(撮影・掲載許可済)
「ベーブ・ルース」グッズのいろいろ。(撮影・掲載許可済)
住所
216 Emory Street, Baltimore, MD 21201
開館時間
水~日 10:00~16:00
休館日
月・火
入館料
大人$12、子供(5~16才)$6

筆者

アメリカ・メリーランド州特派員

ベスト加島 聡子

神奈川県出身で、在米20数年になります。現在メリーランド州北東部の町で、家庭菜園とクラフトアートを楽しんでおります。

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