No22. You must visit Athens! (最終回) - 冬に起こるギリシャの面白い気象現象
ヤーサス!皆さん、お久しぶりです。
アテネでは昨年12月、今年の1月に数回雪が降りました。
例年には珍しく寒い冬を過ごしており、寒がりやの私は昨年日本の母に送って貰った湯たんぽが手放せません。
嬉しい事に先週からは青空が広がり、日中の気温も15度前後に上昇してきたので、これは!あの現象が始ったのでは?と期待してしまう今日この頃です。
さて、「あの現象」とは12月の中旬から2月の中旬の間に起こる「アルキオニデス・メレス」という気象現象です。
気象学的見解では、この時期にギリシャ全土が高い高気圧に覆われる為、約2週間程度
雲の無い快晴日和が続き、温度も上昇すると言われています。
しかしながら、毎年この現象が冬に必ずしも起こるというわけではないようです。
1947年は全くこの現象が起こらなかったそうですよ。
調べてみると「アルキオニデス・メレス」という名前は、どうやらアルキュオネーとケーユクスのギリシャ神話と関係している事が分りました。
ギリシャ神話に登場する美女アルキュオーネとその夫ケーユクスは仲睦まじい夫婦でしたが、
この夫婦は自分たちをゼウス神とその妻ヘーラーにたとえた為、その傲慢さがゼウスの怒りを買います。
ゼウス神は罰としてケーユクスを航海中に溺死させてしまいます。
最愛の夫を失って泣き悲しむアルキュオーネに同情したゼウス神は、彼女が海で死んだ夫の近くにいられるよう、アルキュオーネを一羽の美しいカワセミに変身させました。
しかしながら、カワセミは過酷な冬場に海辺の岩場に産卵する鳥です。
せっかく卵を産んでも、冬の嵐や高波で巣の中の卵はみんな割れてしまいます。
それを見たゼウス神はまたもやアルキュオーネを可哀想に思い、カワセミが海上で卵を孵す期間である真冬の15日間、風を止め、太陽を照らしたと言われています。
アルキュオネーとケーユクスのギリシャ神話と冬のギリシャで起こる快晴現象。
面白いですね。
タイトルにもありますが、
アテネ特派員ブログ You must visit Athens! は今回で最終回とさせて頂きます。
これまで私のブログを読んでくださった読者の皆様、どうもありがとうございました。
引き続き、地球の歩き方アテネ特派員ブログをどうぞよろしくお願い致します。
アテネ特派員 井上友里
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