生ビールの美味しいチェコ料理レストラン

　７月に入り、連日40度を超えるという猛暑が続いていたアテネですが、先週あたりから少し和らいできました。それでも毎日35度前後にはなりますので、すっかり真夏日でビールの美味しい季節になっています。先日、生ビールの美味しいチェコスロバキア料理のレストランに行ってきました。ビールだけでなく、お料理もとても美味しかったです。

　メトロの赤のライン、ネオス・コスモス駅（シンタグマから3つ目）からすぐ。トラムのネオス・コスモス駅（シンタグマより5つ目）からも至近距離です。オーナーのクルリスさんはチェコスロバキアで育ち、食文化などをよく熟知しており、プラハの街角のような趣を感じたアテネのこの地区にチェコスロバキア料理のレストラン「SVEJK」をオープンしたそうです。開店して30年以来、人気を保ち続けているレストランです。店名はチェコ文学で国民的人気を誇るキャラクター、兵士シュヴェイクから。入口にもシュヴェイクのイラストが出迎えているのでわかりやすいです（画像左下）。

　私もプラハを旅した時、ハシェク原作の小説『善良なる兵士シュヴェイク』、『兵士シュヴェイクの冒険』（日本を含む約60か国で訳されています）のレストランとして有名な「ウ・カリハ」を訪ね、チェコ料理やビールを楽しんだことを思い出しました。

　レストランは３フロアに渡り、屋内は古き良き時代のチェコスロバキア、プラハの贅沢なパブを思わせる造りになっています。夏は涼しげな半屋外スペース（画像右上）が最適で、ビールがすすみます。メイン・ダイニングとともに、中欧の駅をイメージしているという素敵な空間です。

　生ビールは２種類あり、ピルスナー・ウルケルとバドワイザー（アメリカのではなく、チェコの南ボヘミア州、中世以来ビール名産地として名高いブドヴァイス）です。ピルスナーは世界各国でビールの主流となっていますが、チェコのピルスナー・ウルケルがオリジナルと言われています。美しい黄金色で爽快感のある喉越し、とても飲みやすいです。黒ビールもコクと甘みがほどよく美味しかったです。

　シェフのタニアさんはヨーロッパ中を旅して、様々な味を研究し、新鮮な食材を活かしたホームメイドの味にこだわっているそうです。トップ画像のソーセージの盛り合わせ、どれも美味しかったです。下の画像は洋ナシとクルミ、フェンネルのサラダ、ブルーチーズのソース添え。どのお料理も食材の取り合わせが見事でした。

　クレープが巾着のように具を包み込んでいる不思議なお料理。新鮮なトマトソースも美味でした。お料理はサラダやおつまみっぽい前菜を中心に頼みましたが、どれも繊細な味付けで、日本人にとっても重すぎないかんじです。

　デザートはクレープのアイスクリーム添えなどをはじめいろいろあり、どれも美味しかったですが、14世紀のケーキという名前で、お店の方にも勧められた下の画像のデザートが特に美味でした。真ん中はカッテージチーズと和えられたジュレ？っぽいスイーツでフルーツと一緒にいただきました。他にチェコの名物、クネドリーキを使ったスイーツもありました。

　レストラン「SVEJK」のサイトはコチラから。英語頁もあります。お店の人も感じがよいので、ぜひまた行きたいお店になりました。

※8月のアテネはバカンスで人が少なくなるため、レストランなども数週にわたってクローズすることがありますので、事前に電話することをおすすめします。