ギリシャの新型インフルエンザ続報

公開日 : 2009年09月25日
最終更新 :

 5月にギリシャにおける新型インフルエンザの情報を書きましたが、その後の状況についてお知らせします。ギリシャでは今までに新型インフルエンザによって亡くなった人は3名ですが、1人目の死者は多くの疾患、特に重い心臓病の患者で、様々な合併症によって死亡した可能性の方が高いということがわかり、現時点での公式発表では2人となっているようです。また発見されている感染者は2100人を超えました。

 ギリシャでは10月半ばからクリスマスくらいにかけて新型インフルエンザが大流行すると予測されています。200万人、ギリシャの全人口の約20%が感染するという予想もあります。

 ワクチンはまず最初に5万人分確保され、今後2月まで毎週5万人ずつ用意されます。6歳以下の子供、妊婦(4ヶ月〜9ヶ月)、持病のある人(心臓、腎臓、呼吸器に病気・障害のある人、糖尿病など代謝性疾患の人、免疫機能不全の人など)、医療従事者から優先的にワクチン接種をしていきます。

 アブラモプロス保健相はカラマンリス首相の指示により、全てのギリシャ国民、居住者(不法滞在者を含む)、つまりギリシャ在住の全ての人を対象として国費負担でワクチン接種を実施していくと発表しました。喫煙者は呼吸器にダメージを受けるリスクが非常に高いので、スモーカーの多い国として、その対策も懸念されています。

 感染の広まる場になりやすい学校ですが、今のところ閉鎖された学校はありません。現時点ではテッサロニキで1人の生徒の感染が確認されました。以前の対策としては学校全体の4割の生徒が感染した場合に学校閉鎖をするとしていましたが、方針を変えたことが今日発表されたニュースでわかりました。アメリカのモデルケースを採り、ひとつのクラスで1〜5人まで感染者が発見されたら即、学級閉鎖。学級閉鎖になるクラスが2もしくは3になったら学校全体が閉鎖という措置を迅速にとるということです。

 街中やメトロ内の様子などは、特に変わったことはなく、マスクをしている人もいませんし、人々の間に警戒感はあまりないようです。ことしは例年より早く秋が来たような気候で、9月末としてはずいぶん涼しいです。1日のうちで寒暖差が激しいので、体調をくずしがちになります。朝夕は冷えますが、日中の陽射しの下で動くとけっこう暑いので、旅行に来る際は、薄着のものを合わせる重ね着をして、変化のある気温によって脱ぎ着のしやすいものを用意するのがいいでしょう。

 在ギリシャ日本国大使館のサイトには「新型インフルエンザ」の項目があり、随時情報が更新されますので、今後のギリシャの状況をチェックする際にも役立つかと思います。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。