近代のアントワープを代表する美術館「MAS」

公開日 : 2022年02月23日
最終更新 :

こんにちは。アントワープ特派員のマユミです。
ベルギーでの新型コロナウイルスの感染状況は停滞しています。
さて、アントワープは美術館・博物館の多い町だと思いますが、ひときは異彩を放ち、再開発地区のシンボルともなっている「MAS」を紹介します。新型コロナウイルスの感染が収束したら訪問ください。今回の写真は全て美術館内になるため、MASの承認を事前に得ています。

■MAS(Museum aan de Stroom) 

旧アントワープ港のあった再開発地区、Eilandjeにある美術館。かつて別の場所にあった海事博物館他で展示されていた海事、民族、歴史、芸術に関するものを、常設展示しています。期間ごとに展開される企画展も個性的です。
Eilandje特有のドックや川に囲まれたエリアにそびえ立つMASは、この地区や住民のシンボルともなっています。
2011年からスタートしたMASは昨年10周年を迎えました。
ユニークな建物は、世界的に有名なNeutelings Riedijk Architectenが設計しました。
アントワープという町の名前は、ブラボーの伝説のHantwerpen(手を投げる)が由来となっているとされます。そこからアントワープを代表するモチーフ、手(Handje)ができました。通常は、チョコレートやクッキーになったHandjeをよく見ますが、MASにもあります。実は、外壁に無数の金属片が張り付いているのですが、これら全て、Handjeなのです。その数、3185個だそうです。MASを訪れた際には、Handjeを見つけてください。
また、屋上に上るとアントワープの美しいパノラマビューを見ることができます。興味深い展示はもとより、館内だけではなく施設の外観までさまざまな角度で楽しんでみてください。

MAS
住所
Hanzestedenplaats 1, 2000 Antwerpen
電話
033384400
営業時間
10:00~17:00 *屋上までの通路(エスカレーター・階段)は、9:30~22:00(4〜10月は24時まで)の間、無料で開放されています。新型コロナウイルスの状況による変更は想定されますので、お出かけの際には公式サイトでご確認ください。
休業日
毎月曜日(イースター・聖霊降臨祭の月曜日含む)、5月1日、キリスト昇天の日、11月1日、12月25日、
入館料
10ユーロ

■CELEBRATION!(4F)/ANTWERP A LA CARTE(5F) 

ここからは各階の簡単な紹介と、特におすすめの展示を掲載します。まずは常設展から。
0階(日本の1階)に入り口とチケットカウンターがあります。エスカレーターに乗り、広々としたホールに着きます。更にエスカレーターで2Fに着くと展示階の始まりです。
2FはVISABLE STORAGEという、コレクターアイテムの展示です。古いおもちゃや家財道具が中心。少し、アンティークマーケットに来たような錯覚もあります。2Fはフリー展示になっています。
3Fから上階の展示を見るにはチケットが必要です。
4F CELEBRATION!
人生の転換期を五感で祝うように誘います。この展示はお祝い用のオブジェを独自のアレンジで並べ、特別なサウンドトラックも楽しめます。

5F  ANTWERP A LA CARTE
16世紀から遠い未来まで、都市と食の密接な関係を紹介しています。都市における食の痕跡をたどり、私たちが食べたものがどのようにアントワープの地図に痕跡を残してきたかを知ることができます。写真はキッチンを中心とした道具達。手前のボードにタッチすると、その道具の用途がわかります。現代では想像もつかないものもあり、とても興味深かったです。

■FREIGHT(6F) 

6Fはアントワープらしい、港、人、貨物についての展示です。まるでドックの中を移動しているかのような展示形態をとっています。船の歴史はもちろんのこと、アントワープには今も昔もたくさんの貨物コンテナーが届きます。運ばれるものはさまざまですが、食品もありました。丁寧に瓶詰めされたスパイスや豆など、見ているだけでも楽しかったです。

7F LIFE AND DEATH
8F ART OF PRECOLUMBIAN AMERICA

■特別展 LISTEN(3F) 

特別展は1〜2年のペースで変わります。現在は開館10周年を記念した、色鮮やかな特別展を開催中。強欲な巨人、波乱万丈の愛、悪魔や英雄など、刺激的で感動的な物語を紹介します。アントワープ発の物語に加え、遠くからやってきた物語も。

LISTEN
期間
2023年8月27日(日)まで

筆者

ベルギー特派員

マユミ・スティーブンス

ベルギー第2の都市アントワープに移住して4年目になりました。旅好きで、これまでに28カ国への滞在経験があります。

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