【フランダースの犬】ネロとパトラッシュの教会&絵本

公開日 : 2020年12月21日
最終更新 :

こんにちは。
アントワープといえば、まず「フランダースの犬」のネロとパトラッシュを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか? その昔、アニメーション『世界名作劇場』で私は見ました。子供向けにしては過酷なストーリー。悲しい結末が本当に辛く、深く心に残っています。
世界中で新型コロナウィルスが猛威をふるっておりますが、事態が収束したら訪れ触れて欲しい、ネロとパトラッシュに関する観光スポットや絵本を紹介します。

■ネロとパトラッシュ像

旧市街の中心にそびえ立つ、ノートルダム大聖堂前の広場にネロとパトラッシュはいます。
白い石のモニュメントはその最期を思わせるように、目を閉じて横たわり、石畳で作られたブランケットがかけられています。
多くの人が訪れる大聖堂の正面にありながら、地元では知名度も関心も高くないネロとパトラッシュ。日本人が好きな場所として認知している人もいます。
「フランダースの犬」はイギリス人作家ウィダによる、わずか64ページの短篇でした。
彼女はアントワープに1ヵ月滞在した経験があり、その時受けた衝撃が物語のもとになったと言われています。
1971年に出版されますが、ベルギー(フランダース)では当時、ネガティブな内容だと好まれませんでした。
これを日本では、30分×52週のアニメ番組に仕立てたので、広く知られることとなりました。

ネロとパトラッシュ像
住所
Handschoenmarkt 3 2000 Antwerpen

■ネロとパトラッシュのクリスマス

アントワープは本場のヨーロッパのクリスマスを楽しめる代表的な都市のひとつです。
ネロとパトラッシュ像は、中心地にあることもあり、毎年華やかにデコレーションされます。
今年2020年は新型コロナウイルス対策のため、早々にクリスマスマーケットの中止が発表されました。付随するイベントなども同様です。
今年は密やかにライトアップが行われております。
奥に見えるのが大聖堂でその前に白く横たわっているのがネロとパトラッシュです。
昨年は盛大に光と音のライトショーが行われました。その写真も下記に添えます。

■ノートルダム大聖堂 (Onze-Lieve-Vrouwekathedraal)

ネロとパトラッシュ像の後ろにそびえ立ち、切っても切れない関係である大聖堂の紹介を少しします。ネロが憧れ続けたルーベンスの絵、「キリスト昇天」「キリスト降架」「聖母被昇天」はこの大聖堂に収められています。ネロとパトラッシュの最期もこの場所で、物語の中でも重要な役割を果たしています。
残念ながら大聖堂は長期の修復作業中で、工事のおおいが被った状態が続いています。
建物全体を撮るには少し離れる必要があります。写真は約2年前の工事前のものです。

住所
Groenplaats 21 2000 Antwerpen

■ Nello & Patrasche (オランダ語の絵本)

イギリス人作家、Marie Louise de la Ramee 原作の「The dog of Flanders(フランダースの犬)」に基づくオランダ語の絵本が2020年9月に発売されました。
著者はライターやガイドとして活躍する Tanguy Ottomer 。
イラストは Philippe Hosselet が手がけています。
全編オランダ語なので、解釈が難しいかもしれませんが、忠実に描かれたイラストとともに、記憶をたどりながらページをめくるのも楽しいです。珍しいおみやげにもなると思います。

わかっていても、見ると大泣きしてしまうシーン↑©Tanguy Ottomer / Horizon
わかっていても、見ると大泣きしてしまうシーン↑©Tanguy Ottomer / Horizon

発売当時、アントワープのニュース番組でも話題になっていたこの本。
著者 Tanguy Ottomer は観光ガイドもしていて、ウェブサイトも興味深いので参考にしてください。
英語、もちろんオランダ語での会話が可能なら、ユニークなパーソナルガイドもお願いできそうです。
今回、写真の掲載について、ご本人の承諾をいただきました。
その際、日本での販売も考えているとおっしゃってます。
興味のある日本の出版社の皆様、どうぞ、コンタクトを取ってみてくださいね。

著者
Tanguy Ottomer

筆者

ベルギー特派員

マユミ・スティーブンス

ベルギー第2の都市アントワープに移住して4年目になりました。旅好きで、これまでに28カ国への滞在経験があります。

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