南仏の入り口を訪ねる

公開日 : 2009年04月28日
最終更新 :

今回はオート・サヴォアを少し離れ、1週間ほど義理の家族を訪ねてきました。その時に訪れた街をご紹介します。それぞれの観光情報はこのページの最後に掲載しましたので、訪問される際の参考にどうぞ。

1)モンテリマールMontelimar

ローヌ・アルプ地方の南端に位置するモンテリマールは、ドローム・プロヴァンスとも呼ばれる地域で、南仏プロヴァンスの入り口にあたります。我が家からは高速を使って約3時間かかり、距離にすると約300kmほどです。

モンテリマールは歴史的散策も楽しめますが、その名が知られているのは、なんといってもお菓子のヌガーです。ヌガーは、卵白のメレンゲを蜂蜜やピスタチオナッツと混ぜたお菓子で、蜂蜜の甘さとナッツの香ばしさが綿菓子のように口の中で広がります。甘い物好きの方は要チェック。義理の家族ご用達のヌガー屋さんはディアン・ド・ポワティエDiane de Poytiers。ここでは、チョコレートでコーティングしたヌガーの他、スミレやラベンダーを織り交ぜたヌガーなど種類も様々。平日の午前中には工場見学もできます。車で南仏へ行かれる方はぜひお立ち寄りを。

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ディアン・ド・ポワティエ

2)アヴィニョン Avignon

モンテリマ−ルから国道を1時間弱南下するとアヴィニョンに着きます。アヴィニョンは、日本でも「アヴィニョンの橋の上で」の歌で知られていますが、14世紀初頭に教皇庁がローマから移され7人の教皇が就任した地でもあります。この間に建設された教皇庁は荘厳で、お城というよりは要塞に近い頑強な概観。しかしいったん中に入ると「ルネッサンス期の夜明けに立ち会った教皇庁宮廷(注1)」として華やかであったころの様子が観察できます。教皇寝室の壁画などは、まるで自然の樹木の中で呼吸しているような感覚を与えてくれます。

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写真上から、教皇庁入り口シャンポー門、町をめぐる城壁、サン・ベネゼ橋。

そしてアヴィニョンの橋、正式名称サン・ベネゼ橋は、4つのアーチでローヌ川の3分の2ほどをまたいでいます。1185年の完成当時は22のアーチで全長900メートルだったそうですが、その後戦争やローヌ川の氾濫により次々と決壊。その結果17世紀から現在の姿でアヴィニョンのシンボルとして残っています(注2)。

この日の昼食は教皇庁近くのホテル、パレ・デ・ポプPalais des Popesの中にあるル・ルトリンLe Lutrin。義理の両親が若いころ何度か食事したとのこと。私は前菜に、30年来のレシピであるというプロヴァンス風焼き茄子、メインにアヴィニョン風ビーフシチュー、デザートにシナモン・ソースがけ洋梨を注文。どれも美味でした。

3)ルサス Roussas

そして最後にご紹介したいのが小さな町ルサス。リヨンの南にある町、ヴィエンヌからアヴィニョンにかけてのローヌ川両岸は、コート・デュ・ローヌのワイン産地として知られています。モンテリマールからヴァルレアへと向かうワイン街道の途中にあるのがルサスです(注3)。小さな町ながら、通りの名前がカラフルなモザイク表示だったり、役場の前にはこれもまたカラフルに陶器で世界各国の挨拶が並んでいます。この街の多くのヴィラがフランス著名人により所有されていて、バカンス用ヴィラとして貸し出されているそうです。ワイン街道散策の途中にのんびりと歩くのにぴったりな町です。

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写真は上から、ルサスの街とワイン街道、世界のこんにちは、通り名のモザイク表示。

次回は、オート・サヴォア国際見本市(5月1日―10日開催)のご紹介です。お楽しみに!!!

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(注1)(注2)『アヴィニョン(日本語版)』(ジョヴァンナ・マージ著、中嶋しのぶ訳、CasaEditrice Bonechi、2005年)それぞれ3−4頁及び58-59ページより引用及び参照。

(注3)ウェブサイト Vineyards of the Rhône Valley (http://www.vins-rhone.com/jap_new/home.asp)参照。

各地観光情報

1) モンテリマール

Diane de Poytiers ベーシックな蜂蜜ヌガーが1袋200g5.8ユーロから。

住所 99, av Jean Jaurès - 26 200 Montélimar  電話番号 +33-475016702 

ウェブサイトhttp://www.diane-de-poytiers.fr/ (仏語のみ)120ユーロからオンライン注文

で宅配も可能。

地図はhttp://www.diane-de-poytiers.fr/boutique/les-boutiques-diane-de-poytiers.html

営業日 月―金 午前8時半〜11時45分及び午後2時〜5時15分(7-8月は同時間帯で火−土)

クレジット・カード VISA及びマスターが使用可能。

2) アヴィニョン

• 教皇庁及びサン・ベネゼ橋観光 

サン・ベネゼ橋との共通チケット料金は、3月15日〜10月31日が11.50ユーロ、  11月〜3月14日が9.50ユーロ となっています。開場は基本的に午前9時から午後7時ですが、季節や行事(演劇祭)によって異なります。また、見学には日本語のオーディオガイドも利用可能です。

〈アヴィニョン・ツーリズム・オフィス〉 

41, cours Jean Jaures - BP 8,84000 Avignon cedex1

tel. +33 (0)4 32 74 32 74,fax +33 (0)4 90 82 95 03

http://www.ot-avignon.fr (英語と仏語)

〈フランス政府観光局日本語公式サイト〉

http://jp.franceguide.com/home.html?nodeID=236

• Le Lutrin  セットメニューは25ユーロから。毎日午前10時からディナー終了まで営業。

住所 Hôtel du Palais des Papes 3, Place du Palais 84000 AVIGNON

電話番号  (+33)490 860 413   FAX番号(+33) 490 279 117

Eメール  contact@hotel-avignon.com

ウェブサイト http://www.hotel-avignon.com で季節のメニュー閲覧及びテーブル予約も可。(仏、英、西、独語で案内)

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