No.170 オリーブオイル搾油所 L'Olindaさん見学へ

公開日 : 2021年05月24日
最終更新 :

皆さん、こんにちは。

先週の水曜日から夜の23時が外出時間期限となりました!少しずつですが日常が戻ってきています。この夏にでも日本からのツーリストさんをお迎えできるのかな?と想像しています。さて、先日、アンコーナ県モンサーノにあるオリーブオイル搾油所、イタリア語ではFrantoio(フラントイオ)といいます、のL'Olindaさんに伺ってきました。

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マルケ州の土着品種のみを使ったオリーブオイルなど20種類弱を生産する、新進気鋭なL'Olindaさん。経営は古くはないですが現在も畑面積を増やし、どんどんと搾油料をUPさせていっています。オリーブは暑さや乾燥などに対して耐性の高い樹木で、イタリアの多くで栽培されています。ワイン畑には必ずといってもいいほどオリーブが植わっていますが、これは耐性の高いオリーブを果樹園の外側に防御壁の役割も兼ねて植えているからだとか。どおりでワイナリーが多くて、自家製のオリーブオイルを販売しているわけですね。古くから続く搾油所の多くは、このように少量でオリーブを栽培している農家さんたちのために、自分たちの機械を貸して搾油してあげる場合もあるのですが、こちらのL'Olindaさんの搾油所は完全に彼らのオリーブオイルを生産するためのもの。オリーブは酸化に非常に弱く、収穫から時間が経つにつれて品質がどんどんと落ちていくので、どれだけ早く搾油作業が進められるかがおいしい商品を作る決め手なのですが、L'Olindaさんの工場はすべてが彼らのためだけに操業しているので、オリーブの収穫から約3時間内には搾油し始めることが可能だそうです。そのためオリーブオイルのおいしさを決める酸度も0.2g/kgと、基準よりもとても低く保つことができます。※エキストラヴァージンオリーブオイルの酸度は0.8g/kg 以下であることが定められています

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こちらタンク内でオリーブの実を砕きながら遠心分離し油分を抽出していきます。コールドプレスという方法で、オリーブオイルの品質を下げない方法を選択しているそうですが、こうすることで、搾油量は非常に減るものの、よりおいしいオイルになります。

仕事の関係で今回は寄らせてもらいましたが、こうやって家から近い場所にこんなに豊かな自然が存在して、そこでとれる作物をすぐに口にできるなんて、本当にとーっても幸せなことですよね。こういった工場の商品はスーパーなどでは取り扱われていないことも多いので、こうやって生産者さんのもとで購入するのが確実で少しお安かったりします。こちらは彼らの搾油所を取り囲むオリーブオ畑。マルケ州特有のなだからな丘陵地が続いているのが見ていただけます。

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L'OlindaのFrancescoはオリーブオイルを、もっと皆さんに親しんでほしいと考えており、昨年には施設内に宿泊施設も作り上げたほどです。ぜひ、オリーブオイル体験をされたい方は、ご連絡ください!

こちらにお連れいたしますよ。では、またお会いしましょう!Buona giornata!

筆者

イタリア特派員

丹羽 淳子

イタリア、アンコーナ県の海辺の町に住んでいます。毎日を気ままに過ごすことが堂に入ってきました。

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