No.53 マルケ州で栄誉あるワインの祭典 L'eccellenza delle Marche

公開日 : 2019年02月06日
最終更新 :

みなさん、こんにちは。アンコーナ特派員の丹羽淳子です(ニワアツコ)です。あっという間に2月になりました。早い。そして今日で私のイタリア生活5年目突入です。このブログでも自己紹介として、AISソムリエであることを記載していますが、主人もソムリエ資格を持っており、そんな私達が待ち望んで参加している祭典が毎年この時期にあるのです。

その名は、Gran Gala' di Vitae 2019: L' eccellenza delle Marche今年、2019年版は先週の日曜日、2月3に開催されました。

そもそも、"AISソムリエ"という資格ですが、Associazione Italiana Sommelier (通称AIS)という、政府の承認を受けた正式なソムリエ協会が管理監督する資格で、その取得には3段階(1:畑や醸造について 2:ワインやアルコール飲料について 3:ワインと食事の合わせ方)の講義があり、その後、筆記・実技試験やテイスティング試験をパスする必要があります。歴史も長く、登録会員数が最も多いのがAISになりますが、他協会が監督するソムリエ資格は存在します。日本で取得できるソムリエ資格とはかなり質が異なるようで、特に「Abbinamento(アッビナメント)」と呼ばれる、ワインと食事の合わせ方を重点的に勉強するのが特徴的で、これがAISソムリエの醍醐味だと私は思っています。また、ソムリエ協会自体は一つですが、運営は州単位で確立していて(AISのソムリエ資格取得にご興味がある方は、ぜひ、メールででもご連絡くださいね~)

さて、そんなAISが主催するイベントや祭典は数多くありますが、この祭典はその中でもかなり重要な位置づけになります。AIS協会が毎年1度、vitaeというイタリアワインのガイドブックを発行します。イタリア全土の数多くのカンティーナと彼らのワインが紹介されるわけですが、その中でも特に優れたワインに対して賞が送られます。その受賞したマルケ州のすべてのワインとカンティーナを紹介し、その上そのワインを楽しむことが出来る素晴らしい会なのです。

IMG_20190203_171645.jpg

こちらが席の様子。試飲したワインの数は25になりますので、ワイングラス4つを使いどんどん試飲を進めていく必要があります。

IMG_20190203_172635.jpg

当日の会場、Ristorante Villa Bianca。結婚式会場としてもよく利用されるVilla(大きな邸宅タイプのレストラン)で、Montegranaroという山の中にあります。我が家から車で1時間程度の距離。会は17時20分頃にスタートしました。

IMG_20190203_171500.jpg

こちらが今年の受賞ワインリストです。お土産としてリクエストする時や、ギフト選びにご利用ください。

COLLI MACERATESI RIBONA LE GRANE 2017 - Boccadigabbia

- CASTELLI DI JESI VERDICCHIO CLASSICO SAN NICOLO RISERVA 2016 - Brunori

- CASTELLI DI JESI VERDICCHIO CLASSICO VILLA BUCCI RISERVA 2016 - Bucci

- CASTELLI DI JESI VERDICCHIO CLASSICO CRISIO RISERVA 2015 - Casalfarneto

- VERDICCHIO DI MATELICA MIRUM RISERVA 2016 - Fattoria La Monacesca

- LU KONT 2015 - Il Conte Villa Prandone

- CONERO FOLLE RISERVA 2013 - La Calcinara

- CINABRO 2014 - Le Caniette

- SANGIOVESE CLOS 2016 - Le Corti dei Farfensi

- BIANCHELLO DEL METAURO LA RIPE 2017 - Roberto Lucarelli

- SAMI 2015 - Lumavite

- CASTELLI DI JESI VERDICCHIO CLASSICO RISERVA 2015 - Mancini

- CASTELLI DI JESI VERDICCHIO CLASSICO UTOPIA RISERVA 2015 - Montecappone

- CONERO DORICO RISERVA 2015 - Alessandro Moroder

- BRUNFORTE 2013 - Murola

- KUPRA 2015 - Oasi degli Angeli

- FALERIO PECORINO ONIROCEP 2017 - Pantaleone

- CASTELLI DI JESI VERDICCHIO CLASSICO SAN PAOLO RISERVA 2016 - Pievalta

- CASTELLI DI JESI VERDICCHIO CLASSICO TARDIVO MA NON TARDO RISERVA 2016 - Santa Barbara

- ROSSO CONERO VARANO 30 ANNI 2015 - Alberto Serenelli

- OFFIDA PECORINO GUIDO COCCI GRIFONI 2014 - Tenuta Cocci Grifoni

- PELAGO 2014 - Umani Ronchi

- VERDICCHIO DEI CASTELLI DI JESI CLASSICO SUPERIORE SAN MICHELE 2016 - Vallerosa Bonci

- OFFIDA ROSSO LUDI 2015 - Velenosi

- LACRIMA DI MORRO D'ALBA SUPERIORE DEL POZZO BUONO 2016 - Vicari

毎年おなじみのカンティーナも多いですが、どこのワインももちろん秀逸。ここ数年はマルケ州土着品種の白ぶどうVerdicchio(ヴェルディッキオ)の評価が非常に高く、受賞ワインの半数近くもヴェルディッキオワインでした。日本でも比較的かんたんに見つけることが出来るワインだと思います。フレッシュな酸の中にあるかすかな苦味を楽しめるワインで、味わいのシッカリした和食によく合います。

IMG_20190203_184649.jpg

いただいたワインの数々。

IMG_20190203_202204.jpgのサムネイル画像

25種類すべての試飲が終わったのが20時半頃。それもそのはず、一つずつのワインを皆でテイスティングし、そのテイスティング時には会のトップにあたる人たちが説明を添えていくのです。受賞ワインの生産者達も壇上に呼ばれ、簡単にワインの説明や謝辞を述べます。時間がかからないわけがありませんよね。

そして試飲会が終わると、次は席を変えて「夕食会」が始まります。前菜、プリモ、セコンド、デザートといういわゆるフルコース!!こちらのお店、お食事も創作的でとても素晴らしい。いつも感嘆します。全部食べきれないけど。

IMG_20190203_210503.jpg

その食事に合わせて、また別種類のワインがそれぞれ用意され(デザートまで)、大大満足の内容です。先にも言ったように参加者数はおそらく200人越え。20時半からスタートした夕食が終了したのは23時30分。合計、30種類のワインを頂き、素晴らしいお食事を頂戴した後に遠路を帰宅する。本当にハードな一日でした。

「美味しい」と評価されたワインのみを一気に戴くこと、しかも着席スタイルで、なんて機会は、なかなか無いこと。私達にとってとても重要な祭典として、これからも大切に楽しみたいと思います。ご旅行でこの祭典に参加することは、おそらくタイミング的には難しいと思いますが、リストにした受賞ワインを造るカンティーナさんをめぐる旅は愉しんでいただけます。ぜひとも、マルケ州旅行の際のご参考に!

では、またお会いしましょう。Ci vediamo presto.

↓ ↓ ↓ お時間があるときにでもご覧ください ↓ ↓ ↓

HPでは手掛けている仕事のことなどを紹介しています。amaregiapponese.com

インスタグラムとFBページも更新しています。Amaregiappone FBページAmaregiappone インスタグラムTRAVELOCOにも登録しています。TRAVELOCO ANCONA ATSUKOの紹介ページ

筆者

イタリア特派員

丹羽 淳子

イタリア、アンコーナ県の海辺の町に住んでいます。毎日を気ままに過ごすことが堂に入ってきました。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。