No.38 こんな暮らしをしています。イタリアの日常~Macelleria:お肉屋さん~編

公開日 : 2018年10月24日
最終更新 :

みなさん、こんにちは。アンコーナ特派員の丹羽淳子(ニワアツコ)です。 地球の歩き方特派員ブログでは、皆さんのアンコーナ旅行時に参考になるような、少しでもこの街の魅力を感じられるトピックを取り上げていますが、たまにはちょっと私の普通の生活風景もご紹介させていただこうかと思います。こっちでは普通でも、大阪育ちの私にとってはあまり普通ではない風景を中心に。 今回は、近所にあるお肉屋さんをご紹介したいと思います。

マルケ州は海が近いので、沿岸部ではよく魚料理が食べられますが、内陸部に少し入ると"肉文化"になります。 そして、このお肉屋さんなのですが、畜産農家が直接経営している場合がかなり多いのです。 日本にいた時は、お肉を買う場所はスーパーや畜産農家から肉を購入しているお肉屋さんが普通だったので、気にしていたのは価格が一番。あとはブランドかな? 一方、イタリアマダム達は"新鮮さ"や"顔の見える安全さ"も求められることが多く、畜産農家直営お肉屋さんの人気もとても高いです。

こちらがお肉屋さんの看板。

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こう見えてもAnconaの住宅地街からもほど近いこのお店、我が家からは車で5分程度、距離にして3km 弱ほどの場所にあります。周りは広大な畑が広がるエリアですが、我が町からアンコーナ市街地へ抜ける通り道として利用されており、交通量は決して少なくない通りになります。お店の名前は"Giangiacomi"。

訪れたのは土曜の夕方。夕飯はお気軽お手軽BBQ!と思い立ち、それならば美味しいお肉を、とやってきました。停まっている車はすべて先客のもの。やはり人気店です。

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これは牛肉エリア。素人の私にはどこの部位なのかはわかりませんが、無造作に置かれています。そして値札も無し。イタリアのMacelleriaでは、日本と違って「スライスされたもの」や「切り分けられたもの」が棚には並んでおらず、この写真の様に塊のまま置かれているのがほとんどです。ですので、お客さんは購入時に自分の好みの厚さや切り方をオーダーすることが基本なのです。日本とイタリアでは好んで食べる肉の部位が異なるので、お肉を買う行為がまだまだ慣れないのが現実です。というのも、日本にいた時に最も購入していた"細切れ"的な肉が存在しないのです。また、すき焼き肉の様な薄く、それでいて脂身が美しく入っているような牛肉も見たことがありません。合い挽きミンチも、ほとんど目にしたことはないですが、こちらでは合い挽きミンチもオーダー可能。その場でミンチにしたいお肉を指定したら、そのお肉を使ってミンチ肉に仕上げてくれるんです。私のイメージでは、日本のミンチ肉はおそらく端肉を使って作っているんだと思うのですが、こちらのミンチ肉はなかなか贅沢な感じです。

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その日に食べたい料理を言うと、適したお肉を提案してくれる信頼できるお店のご主人が我々のBBQ用の牛肉をさばいている図。

これは、お肉の骨を切る作業中。あばらの塊を細かく切り分けてくれています。

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別のショーケースには、サラミや加工肉が並んでいます。

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ご主人の話によると、このお店の裏とあと他二か所に農場があり、そこで畜産業をされているらしいです。こんなことを書くと「なんて田舎に住んでいるんだ!」「アンコーナってすごいところね!」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、おそらくローマやフィレンツェなどでも超中心部を離れると、すぐにこんな生活風景が広がります。

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牛のステーキ肉、豚のあばら肉、豚の首あたりの肉、鶏のもも肉、、全部で2㎏弱になりました(4人前です)。お会計はというと、合計で20ユーロ程。美味しいと言われるお肉屋さんはたくさんありますが、これほど良心的な価格のお店はちょっと無いかな?ご主人やスタッフ全員がとっても親切な上に、この料金設定。人気があるのも納得です。

私のちょっとした日常シーンをご紹介してみました。お店の情報も掲載しておきます。アンコーナ近くでBBQをする稀有な機会に遭遇された場合は、ぜひ訪れてみてください。

では、またお会いしましょう。Ci vediamo presto.

-------------------------*-名前:Macelleria Giangiacomi所在地:48, Via Barcaglione, Falconara Marittima, AN 60015TEL:071 2076431

筆者

イタリア特派員

丹羽 淳子

イタリア、アンコーナ県の海辺の町に住んでいます。毎日を気ままに過ごすことが堂に入ってきました。

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