【5月11日以降】ロックダウンなどの規制解除は段階的に、地方ごとに判断。
フランス現地時間4月28日、フィリップ首相から、5月11日以降の規制解除などについて、段階的に、また各地方、感染状況に差があるため、地方ごとに状況を判断していく方針が、国民議会で発表されました。
5月11日以降について
【学校について】
保育園、幼稚園、小学校|5月11日以降、保育園、幼稚園、小学校は開校可能。児童が登校するかいなかは、自由となります。マスクやジェルなどは供給されますが、子供のマスク着用は義務づけられていません。
中学校|5月18日以降、開校可能。市町村からマスクが供給され、教師と生徒もマスク着用が義務づけられます。
1クラスの人数について|幼小中学校は1クラス、15人以下となります。保育園は1クラス10人以下となり、通園には医療従事者の子供たちが優先されます。
高校|5月末に6月2日から再開できるかを検討するため、現在も引き続き高校は休校となります。
【マスク着用(防御用)について】
一般にマスク着用が望ましく、5月11日から十分な量のマスクが供給されるそうです。また、公共交通機関を利用する場合はマスク着用が義務づけられています。
【対企業:在宅勤務推奨】
6月2日までは、在宅勤務(テレワーク)、またはローテーションで勤務するなど、現状維持を測ることが望ましいとのことです。現在、業種ごとに新型コロナウイルス対応マニュアルを作成中で、現在33のマニュアルから今後、60までのマニュアルに拡大され、それに従って対応します。ソーシャルディスタンスがとれない場合はマスクが義務づけられます。また、部分的失業制度(Chomage partiel )については6月1日まで延長となります。
【検査】
5月11日以降,週に70万件の検査を行って、すべての検査は社会保険が100%カバーすることになります。
【商業施設:ソーシャルディスタンス1m / マスク着用推奨 / 店舗内人数制限など】
カフェやレストラン、バー、ディスコ、大型ショッピングモール(4000平方メートル以上)以外の商業施設は、5月11日以降、営業再開となります。カフェなどは6月2日以降の再開が検討されます。
市場(屋外マルシェなど)も5月11日以降、再開できますが、地方自治体の判断で市場を開催不可能な場合もあります。商業施設内もソーシャルディスタンス1mを保ち、店舗内の人数制限、マスク推奨など、衛生面でのセキュリティに配慮する必要があります。
【移動外出・公共交通機関】
5月11日以降、100km以下の移動は解禁となります。10km以上、または県をまたぐ移動は現在と同様、特別な場合(家族や仕事理由)に限られ証明書が必要となります。
RATP|70%程度に運行が復旧します。市内交通は通常運行に回復する予定です。ただし、座席数を半減しての運行となります。
タクシー&公共交通機関|利用する際はマスク着用が義務です。
TGV, intercite等|長距離移動は避けるようにすることが望ましい。
【文化・スポーツなど】
公園も解禁されますが,10人以上の集団利用はできません。
人と接触するスポーツ・集団スポーツも依然、自粛の対象です。
海岸は6月1日まで閉鎖となります。
図書館・地方都市の小規模美術館などは5月11日以降再開となります。
大型美術館や博物館、映画館、コンサートホール、パーティー宴会会場などは引き続き閉鎖となります。
大型フェスティバル(文化、芸術など)、スポーツイベントは9月まで開催できません。
教会などの宗教施設は5月11日以降、再開されますが宗教行事は6月2日まで不可。
お墓参りは5月11日以降可能となります。
【市役所での結婚式】
市役所での結婚式については、5月11日以降も再開されません。
ただし、今後状況が悪くなった場合は、5月11日からスタートする段階的、地方ごとの解除も延期されることがあります。
(参考資料:在仏日本大使館からの概要より)
4月28日時点のフランス国内地域圏別、新型コロナウイルス入院患者数状況
フランス国内地方都市別統計入院患者数(Carte des hospitalisations)は、以下のとおりです(フランス本土のみ)。
①イル・ド・フランス地方:1万1349名
②グラン・テスト地域圏:4170名
③オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏: 2610名
④オー=ド=セーヌ地域圏:2382名
⑤プロバンス=アルプ=コートダジュール地域圏:1666名
⑥ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域圏:1199名
⑦サントル=ヴァル・ド・ロワール地域圏:958名
⑧ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏 :716名
⑨オクシタニー地域圏:703名
⑩ペイ・ド・ラ・ロワール地域圏:701名
⑪ノルマンディー地域圏:600名
⑫ブルターニュ地域圏:393名
⑬コルシカ島:62名
5月11日以降、どのように地方ごとに解除されていくのか。現状を見ても想像がつきませんが、今も新型コロナウイルスを患っていらっしゃる方々が多くいらっしゃいます。少しでも感染拡大せぬよう、また、患っていらっしゃる方々の回復を心より祈りつつ、医療機関への感謝の気持ちをこめて、毎晩8時に窓を開けて、拍手をしています。
【文・アンジボー由利子】
筆者
フランス特派員
リリィ
フランス在住14年目。仏文簿記の国家取得を目指し学習中。
【記載内容について】
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