【東京銀座・和の花・器をもとめて】野草と茶花の専門店「野の花　司」

公開日 : 2019年04月16日

最終更新 : 2019年04月16日

筆者 : リリィ

今回は、日本に一時帰国（３月）に訪れた場所、銀座松屋の裏通りにある、野草と茶花の専門店「野の花　司」をご紹介します。銀座にお店をかまえて２０年。北は青森から南は熊本まで、産地直送の、農家の人達によって摘み取られた草花が、店内にひっそりと並んでいます。まるで田舎の古民家のような佇まいで、思わず足をとめて、銀座で、野花に向き合うひとときを過ごしました。

まず、目に留まったのは、お店の外にならぶ小さな苗。寄せ植えやミニ盆栽に合いそうな苗は、全国各地から届いた野草や野花。

手のひらサイズのミニ盆栽。小さいながらも和の器。

お店の中に入ってみます。

野花と野草が店内に並んでいますが、なんといっても、茶道をたしなむ方には嬉しいかな、茶花との出会いです。また、ちょっとした盛花や投入など、いけばなに合う枝物やお花もあります。野の花や和の枝物を使った和風ブーケが欲しい、そんなときは、スタッフの方に相談して、素敵な和風の花束も注文できるというのも嬉しいです。

丁度、お店にお邪魔している時に、お着物をお召しになった女性が、お花を選んでいらっしゃいました。

昔の時代も、こんな風に、銀座にお花を買い求めにいらしてたのかも、と、お店の中から、銀座の通りを眺めていると、現代の銀座にいることをすっかり忘れてしまいます。

変わりゆく季節とともに、お店に並ぶ野花たちも入れ替わる。まさに自然との共存。

３月下旬にお伺いした際には、ショウジョウバカマがお店に並んでいました。

沢山の蕾をつけているのは、カタクリ。かつての片栗粉のカタクリ（片栗）です。

竹の花器に一輪、可憐な姿の黒いお花は、クロユリ。

３月下旬に訪れた時点で、これからの季節に出回る野花を伺ったところ、ニリンソウ・ヒトリシズカ、キクザキイチゲ、店内に並んでいたクロユリ、カタクリ、ショウジョウバカマなどがシーズンなのだそうです。でも、２週間ぐらいで、また新しく別の野花が旬の季節となり、お店に並びます。店内の野草や野花、そしてお店の外に並ぶ盆栽や寄せ植えについても、お手入れや育て方も気になるところ。そんな時は、ぜひ、お店のスタッフの方に尋ねてみましょう。

店内のお花をじっくり見たあとは、２階へ行ってみました。２階へアクセスするには、一旦お店を出てすぐ、左奥に進んでみてくださいね。