18世紀のアメリカ探訪の旅~ハンプトン国立史跡に行ってみた

公開日 : 2018年07月28日
最終更新 :

ここのところ雨模様が続いていますが、皆様いかがお過ごしですか?ウェザーチャンネルウェザー・ドット・コム(Weather.com)によると、ワシントンDC近郊では8月11日までほぼ毎日40%以上の確率で雨が降るとの天気予報が出ています。天気がよくないと観光地巡りに限りが出てきますが、ワシントンDCのリンカーン記念堂(Lincoln Memorial)ジェファソン記念館(Thomas Jefferson Memorial)などは雨天でも訪れることができますし、DCには博物館や美術館なども多いので、天候に左右されずに見学できる場所はかなり多いと思います。

先日、メリーランド州ボルチモア郡のハンプトン地域にあるハンプトン国立史跡(Hampton National Historic Site)へ行ってきましたが、そこの邸宅内の見学も、雨天でもエンジョイできるアトラクションのひとつです。

ハンプトン国立史跡は、1745年から1948年までリッジリー家が所有していた荘園で、豪華なマンションの裏手の庭園のほか、農場、墓地、アメリカの暗い歴史を彷彿させる奴隷小屋なども見ることができます。18世紀後半の荘園といえば、バージニア州シャーロッツビルには、トーマス・ジェファソンの邸宅とプランテーションがあった史跡で世界遺産にも指定されているモンティチェロ(Monticello)がありますが、グーグルマップによると、モンティチェロまでは、ワシントンDCのユニオン・ステーションから南西122マイル(197キロ)の移動となるので、ワシントンDC近場でアメリカの18世紀頃の荘園やジョージア調の邸宅内部の観覧をしたい旅行者の方には、このハンプトン国立史跡の見学ツアーがおすすめです。ユニオンステーションからハンプトンへは北東に約55マイル(89キロ)の運転で到着することができます。

Music Room Hampton National Historic Site.png

邸宅内の見学ツアーで私がとりわけ気に入ったのは、音楽室の見学。部屋の中にはスタインウェイ&サンズのアップライト・ピアノやハープがありました。

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廊下の壁には、トーマス・サリー(Thomas Sully)画で現在ワシントンDCのナショナル・ギャラリー・オブ・アートに収蔵されているエリザ・リッジリーの肖像画のレプリカとともに、この邸宅の家族の肖像画が飾られています。『ハープを抱く淑女: エリザ・リッジリーの肖像(Lady with a Harp, a portrait of Eliza Ridgely)の原画は、1820年からその絵が美術館に売却される1945年までこの邸宅に飾られていたということです。

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サロンと呼ばれる大広間も豪華絢爛。ここでは女性たちがゴシップに花を咲かせたのでしょうか。

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息子は、ブルーとゴールドを基調に設えられたダイニングルームが最も気に入ったと言っていましたが、二階の寝室のインテリアなどもとても素敵です。私は特に子ども部屋が気に入りました。

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一時間家中をくまなく歩きまわって外に出て、なんだか夢から覚めたような感覚に陥ってしまうほど素敵なマンションです。当時は奴隷制が敷かれていたため、キッチンだけはかなり簡素です。台所は母屋の外にあったそうですが、ヨーロッパからのお客様をお迎えするためにダイニングルームの隣に増築されたというこのキッチンもかなり簡素です。

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ちなみに、ハンプトンの邸宅のツアーガイドの方のお話によると、マンション自体の大きさはモンティチェロの家が二軒入るほどの広さがあるとのことでした。ハンプトン国立史跡(Hampton National Historic Site)、ここはこの夏アメリカ東部を訪れる旅行者の方にぜひ訪れていただきたい史跡のひとつです。

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【データ】

住所:535 Hampton Lane Towson, MD 21286

☎ 410-823-1309

見学ツアー(英語でのガイドがつきます)

木~日曜日(見学ツアーは約1時間です。)

10:00 a.m.

11:00 a.m.

1:00 p.m.

2:00 p.m.

3:00 p.m.

史跡周辺のマップはこちら!

筆者

アメリカ・ワシントンDC特派員

舞林鳥 恵

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