日本最古の石造り「樫野崎灯台」
紀伊大島の樫野の断崖に立つ樫野崎灯台は、日本最古の石造りの灯台で今も現役中の灯台です。
なんと!日本最古の石造り灯台がある大島の樫野崎
大島の東端に建つ樫野崎灯台へやってきました。
真っすぐの道の向こうに真っ白な灯台が建っています。
樫野崎灯台は「日本の灯台の父」と呼ばれる英国人技師のリチャード・ヘンリー・ブライトンが日本で最初に設計した石造りの灯台です。
慶応2年5月に徳川幕府がアメリカ、イギリス、フランス、オランダと結んだ江戸条約で8ヶ所の灯台整備をすることが定められました。
樫野崎灯台はそのひとつです。
明治3年6月10日に点灯されました。
日本最初の回転式閃光灯台でもあります。
私は昔の灯台といえば行灯型を思い浮かべるのですが、当時としては石造りで回転式閃光というと凄い技術だったのでしょうね。
現在は自動点灯で無人灯台です。
いつ頃までかは分からないのですが昔は灯台守がいました。
明治23年9月16日の台風の夜に起こったエルトゥールル号遭難事故では、断崖を這い登ってきた生存者が灯台守に助けを求めたといいます。
言葉は通じませんでしたが「万国信号音」を見せてトルコ人であること、トルコ軍艦が遭難したことなどが分かり、大島の方々の救助・救出が行われました。
樫野崎灯台から見る太平洋
(※こちらは昔撮影した画像です。)
灯台の内部は非公開なのですが、外からこのらせん階段を上って行くと灯台の周りをグルリと一巡できます。
私、階段を上るのが苦手でこわごわ上まで行きました。景色は見たい!
入場料は無料です。
上にはこのような展望スペースがあります。
人が多かったのでこちらも昔の画像ですみません。
灯台から見た風景です。
太地町方面が見えます。
広がる水平線と紺碧の海。
この日はお天気が良かったので海の色がすごくきれいでした。
海金剛や日米修好記念館がある方向です。
断崖の風景やキラキラと輝く海がきれいでした。
このように展望台からはパノラマの海の風景が楽しめます。
灯台の手前に隣接して建つ建物は「樫野崎灯台旧官舎」です。
灯台と同じくリチャード・ヘンリー・ブラントンにより設計された日本最古の石造り灯台官舎です。
平成15年(2003)に国登録有形文化財に登録されています。
今回は時間の都合で入館できなかったのですが、開館時は内部を見学することもできますよ。
樫野に咲く水仙
冬になると園地内に群生している水仙が咲くことで有名で水仙の名所です。
訪問時は1月末だったので花が咲いているのを見ることができました。
こちらは2014年3月中旬に訪れたときの画像です。
この黄色い西洋水仙をずっと見たくて狙って訪問したのですが、この時は灯台より少し離れた園地入口付近で咲いました。
このように撮影のやりにくい場所で群生して咲いて、撮影がやりやすい場所には少ししか咲いていなかったのは時期が悪かったのかしら・・・?
今回は灯台そばの遊歩道沿いに白い可憐な水仙が多く咲いていたので、甘い香りに包まれながら散策できました。
穏やかな南紀串本の青い海をバックに咲く白い水仙の花のコントラストがきれいでした。
夫とふたり和歌山市内より串本は温暖な気がして、この時は一足早い穏やかな春を感じることができました。
樫野崎灯台周辺の水仙は、かつて常駐していた英国人技師が故郷を思い植えたといわれる水仙です。
今は多くの観光客が訪れますが、民家から離れた静かな場所なので昔はもっと寂しい場所だったのかもと想像できます。
遠く離れた異国の地で暮らす英国人技師の思いもあって、私にはこちらの水仙は寂しげにも見えますし、人々を癒して元気づけているようにも見えます。
今は季節外れで水仙の花は咲いてはいませんが樫野崎灯台は必見ですし、水仙も素敵なので、ぜひ水仙の花が咲く頃にも訪れていただきたいなと思います。
*トルコとの友好の証 「トルコ記念館」の記事 こちら
*トルコ軍艦エルトゥールル号の遭難慰霊碑の記事 こちら
*樫野に建つ騎馬像は。の記事 こちら
<樫野崎灯台>
・所在地 和歌山県東牟婁郡串本町樫野
・アクセス JR串本駅よりコミュニティバス大島・出雲線で約40分 樫野灯台口バス停下車 徒歩約5分
『ここでお会いしましょう』
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